図解 気象学入門 2章 雨と雪のしくみ 3

2019-03-07 12:33:21 | 読んだ本について
自分で殖える積乱雲の不思議

積乱雲は、降水粒子の落下によって周囲の空気が引きずり下ろされ、冷たい下降気流を、生み出す。
その冷たい下降気流が、地表に当たって向きを変え、水平方向に進み始める。
この水平方向の気流が外側の空気とぶつかる部分をガストフロントという。
ガストフロントは、暖かい空気を下から押し上げ、あるいは別の雲のガストフロントと衝突することで、上昇気流を発生させる。
上昇気流により、新たな積乱雲を発生させる。

ある積乱雲から、子や孫の積乱雲が近辺に発生し、成長期、成熟期、衰退期の積乱雲が、混ざったものを、「気団性雷雨という。」

積乱雲は、成熟するとガストフロントが新たな雲を発生させる性質がもとになり、他から指示されて動いているわけではないのに、整然と自己組織化されることがある。

マルチセル(multi=多重):成長期、成長期、衰退期のセルが順序良く並んだもの。集団として長い寿命をもつ。日本でもよく発生する。

スコールライン:マルチセルが線状に組織化されたもののうち、進行方向が線状とは直角の方向に移動するもの。
1ヶ所に災害をもたらすほど多量の雨を降らせることはあまり考えられない。

テーパリング(tapering=先が細い)クラウド:線状に組織化された降水セルの進行方向が、線状に連なる方向と同じになっているもの。詳細や仕組みは未だ十分に解明されていない。
危険な災害をもたらすタイプ。

スーパーセル:単一の積乱雲。上昇気流だけが起こる場所と、下降気流だけが起こる場所に分かれている。竜巻を発生させる。





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