世界のどこかで起きていること。

日本人の日常生活からは想像できない世界を垣間見たときに記しています(本棚11)。

難民審査官

2017-10-27 18:50:29 | 日記
 紛争の続く中東からヨーロッパへ逃れる人々。
 昔歴史の授業で「ゲルマン民族の大移動」というのがあったけど、それに近い規模ではないでしょうか。
 難民を受け入れる側に焦点を当てた番組を2つ見ました。

 一つ目の舞台はドイツ。
 審査官が難民の言葉に耳を傾け、その人が難民と認定されてドイツが受け入れるべきかどうかを判断する様が3パターン例示されていました。
 その人が体験した同乗すべき悲惨な出来事で決まるのではなく、ルールに則って冷静に対処していく様子が印象的でした。



■ BS世界のドキュメンタリー「難民審査官 決断のとき」
NHK-BS1:2017年9月13日
<番組内容>
 難民受け入れ枠を急拡大したドイツで、認定作業にあたる審査官の仕事の現場にカメラが入った。命をかけた脱出劇を語る難民申請者たちと向き合う、息詰まる毎日の記録。
<詳細>
 400人ちかくの審査官が、年に75万件を超す難民申請の認定作業にあたっているドイツ。「仕事は複雑・困難になるばかり」と、現場の負担は重い。中近東の戦乱や迫害から逃れてきたと語る申請者たち。張り詰めた面談、そして合否の明暗が分かれていく…。


 2つめはオランダに難民申請した人達を、いろんな立場の意見から見た興味深い内容でした。
 とくに擁護派の「ヨーロッパの反映は、昔あなたたちの国に侵入して支配し搾取した歴史の上に成り立っている。今こそその恩返しとして手をさしのべたい。」というセリフが印象に残りました。
 この植民地構造は今でも連綿と続き、旧植民地は貧困から抜け出せないでいます。
 先の大戦の処理・補償の前に、植民地時代も裁かれるべきでしょう。



■ BS世界のドキュメンタリー「“楽園”に渡った異邦人たち」
NHK-BS:2017年9月14日
<番組内容>
 南ヨーロッパで難民認定を待つ人々の前に、白人俳優が演じるニセの役人が現れる。受け入れをめぐる欧州社会の「本音と建前」を語る男に、本物の難民たちはどう答えるのか?
<詳細>
 ヨーロッパの一般市民が難民に対して抱く感情を、反対派・擁護派・ルール遵守型に分類し、実際の難民たちにぶつけてみた実験的なドキュメンタリー番組。欧州側が抱える矛盾や葛藤、難民側が抱く希望と現実のギャップが浮き彫りになっていく。俳優がなりきって演ずる役人像が、共感と反感がないまぜとなった反応を呼んでいく…。





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