「命のボール」の終焉

今日は車が車検に入っていて、いつもの公園に行けなかったので、
歩いて近くの通称「どぶ公園」に行った。
コンクリートの広場の周囲に水路があるので、そう呼ばれているらしい。
ただ歩くだけでは物足りないだろうと、いつものボールを持参し、
広場でボール遊びをしていたのだが・・・。

コンクリートの地面のせいかボールの足が速くて、
クルエラの蹴ったボールにフラニーが追い付けず…。
ボールは、広場の周囲に巡らされている柵を越えてしまった。
どこに行ったのかとせわしなくボールを探すフラニー。
自分も慌てて探してみたら、ボールは水路に張ってあった金属の網を通過し、
哀れ「どぶ」の中に…。


あ~、これはもうどうやっても救出は無理だ。
「フラニー、ごめんね。ボールは諦めよう。」と言っても、ボールを諦めきれないフラニー。


クルエラを見て、「ボール取って!」と言う顔をする。




可哀想だが、今回はどうやっても無理…。
形あるものはいずれ失われるのだ…。
リードを付けて、林の方に連れて行き、松ぼっくりをボールに代わりに遊んでいたのだが、
突然走りだしたフラニー。
いつもは「待て!」で止まるのに、まっしぐらにボールが落ちた所に走って行った。

2年半前から毎日遊んでいたボール。
過去にも何度か危機はあった。
いつもの公園の側溝の蓋の下に入ってしまった時、もうダメかと思ったけれど、
クルエラが長い枝を使ってなんとか救出したっけ。
他の犬に盗られて、公園のどこかに放置された時も、必死に探した。
このボールだけは失くすわけにはいかなかった。

グレースは「ボール命」の犬だったけれど、フラニーは違った。
ボールなら何でもいい訳ではなくて、この青いボールだけに執着した。
フラニーにとって、「命のボール」。
まさか自分がとどめを刺すことになろうとは!

1年前位から、ウチには「命のボール」の予備がある。
青いバッドキューズ。
まだ足が付いていて、押すと音が鳴るやつ。
が、今までフラニーは全く興味を示さなかった。
これを「命のボール」2代目に仕立て上げなくては…。
元々足が付いていたのを、他の犬に足を噛みちぎられて、
クルエラが綺麗に足の切断手術をしたのが初代「命のボール」なのだが、
いくらボールとは言え、何でもない足を切断するのは、妙に気が引ける。
大体、フラニーは2代目を「命のボール」として認めてくれるのだろうか?
不安だ。

「命のボール」へ
今まで毎日フラニーの相手をしてくれてありがとう。
他の犬にも人気絶大だったのに、こんなあっけない終わり方になってごめん。
長い間、お疲れ様。
本当はお墓を作ってあげたかったけど…。
水葬ってことで勘弁ね。

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