干支暦での年が変わるか変わらないかという頃、僕の中で、再びこの課題の見直しに取り掛かる機運が熟したようでした。
大筋はPart1とPart2で行ってきた考察の流れを引き継いでいますが、その頃にメモ書きしていた資料を元に再検討しています。
ひとまず、経過報告を兼ねて記事を一つ書こうと思います。
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今回はエニアグラムに重ねる形で、カバラーの10のセフィラーとユングの8タイプ論、そして易の八卦九宮の対応概念を記しています。他にも対応付けは色々とできますが、見づらくなるので、ひとまずこの4種だけ。ただし対応関係とはいっても、必ずしも「=」で結ばれるというものでもなさそうですが、それでも、同じものを異なる角度から見ていると考えたり、それぞれの間の共通事項を取り出す、ということはできるだろうと思います。
なお、ユングのタイプ論、もしくはその拡張版であるMBTIとを結びつける研究は、比較的進んでいるように思います。
Part1を書いていた時点で海外サイトを巡りましたが、数時間調べただけでも様々な考え方が見つかりました。
幾つか紹介します(全て英語サイトです)。
http://webspace.webring.com/people/cl/lifexplore/typecorr.htm
全てではないものの、多くの研究者の考えが一括してまとめられている。
http://tap3x.net/EMBTI/mainpage.html#1
http://pstypes.blogspot.jp/2009/07/myers-briggs-and-enneagram-type.html
http://enneagram-spirituality.blogspot.jp/p/enneagram-and-meyers-briggs-type.html
http://personalitycafe.com/enneagram-personality-theory-forum/89496-jung-enneagram.html
(※ ちなみに、一括ページの一番下にあるカラーの表は、『やさしいエニアグラム 性格の9タイプを見分ける』(レニー・バロン/エリザベス・ウェイゲル、鈴木秀子[監修] 橋村令助[訳])のP.219で示されているものと同じだと思いますが、見比べてみると上二つの“感覚・判断”と“感覚・認識”の表が逆になっているようです。どっちが正しいのか分かりませんが、この本を持っている人への参考までに。)
僕自身、何人もの著者のエニアグラムやユングの性格タイプ論の本を読んでいますが、その解釈には幅が見られます。もちろん、同じタイプを説明するのに人によって捉え方が違っているのは構わないのですが、「手を加えるのが難しいほどよくできた説明」が一体どれなのか、なかなか判断がつきにくい。各タイプの本質を的確につかんだ解釈が何か分かると、他とのクロスリファレンス(相互参照)も考えやすいのですが。
カバラーのセフィロートに関しては、Part2での画像だとネツァク(♀)を震、ゲブラー(♂)を兌としていましたが、ここではPart1の考えに立ち返って、ネツァクを兌、ゲブラーを震としています。また、ダートを乾とするPart2方式ではなく、コクマーとビナーに乾坤を置くPart1方式に沿ってエニアグラムとの関連を考えたので(たぶん、その両方の視点が必要なんだろうと思っていますが)、生命の樹バージョンの対応図も改めて作り直します(出来次第、このページに載せます)。
続きは、その時にまた書きます。
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2015/02/08~09 追記
生命の樹バージョンを作ったので掲載します。
相変わらず手書きで読みづらいところもあると思いますが、どうぞご了承ください。
また、各々の対応関係は現状そのように考えているというだけなので、今後の研究で見直す可能性があります。
(クリックすると新規タブで大きな画像が開きます)
以前にも書きましたが、生命の樹への木星以降の惑星配置は定かではありません。
現代では、土星以降の天王星・海王星・冥王星などが知られていますが、その配置法は幾種類かあって人によって考え方が違います。
ここでは公転周期の長さを基準として配置していますが、それが正しいかどうかは、今の僕にはなんとも言えません。
個人的には、ビナーに土星、コクマーに天王星、ケテルに海王星、ダートに冥王星という割り当てもありかも、とは思っています。
一応、どんな考え方がされているのか簡単に示しておきます。
配置方法 |
ダート |
ビナー |
コクマー |
ケテル |
近代西洋カバラー |
(なし) |
土星 |
12星座 |
銀河・宇宙 |
公転周期で順に配置 |
土星 |
天王星 |
海王星 |
冥王星 |
土星と天王星の入れ替え |
天王星 |
土星 |
海王星 |
冥王星 |
ビナーとコクマーの入れ替え |
土星 |
海王星 |
天王星 |
冥王星 |
冥王星を割り当てない |
(なし) |
土星 |
天王星 |
海王星 |
冥王星をダートに割り当て |
冥王星 |
土星 |
天王星 |
海王星 |
それと、ユングのタイプ論は基本的性格を8つに分けたものですが、これが一対一の関係でエニアグラムと結びつくと考えている人は、そんなに多くないのかもしれません。とりわけ海外では。そもそも8タイプに対してエニアグラムは9タイプで、一つ多いですし。
そんな事情もあってか、単純に外向性/内向性、直観/感覚/思考/感情による組み合わせで見るのではなく、そこに知覚(認識・柔軟とも訳される)と判断(決断とも訳される)を加えた16タイプ(MBTI)で考察したデータのほうが多く見られます。
この直観/感覚/思考/感情は、その順番で四大元素の火地風水に対応しているとされます。僕は、これに加えてMBTIでの知覚と判断を空と識として考えてはどうかと、ふと思いました。画像内にもそのことを書いています。火地風水空の五大に識を加えて六大とするのは空海の考えですが、それを引っ張ってきたわけです。
もともと東洋思想にも五行(先天的には水火木金土、後天的には木火土金水)があります。五大の地水火風空と先天五行の水火木金土は、言葉こそ違えど、おそらく同じ内容を指しているのだろうと思います。
あと、今はまだ未考察ですが、カバラーの小径が22ということと、干支(十干十二支)の総計が22であることも興味深く感じます。易で小径を説明するだけでなく、干支を当てはめることでも読み解くことができるかもしれません。
生命の樹の中央の柱、易だと坎離および坤が交互に展開する形になっていますが、これがいわゆる次元上昇や次元下降の階梯です。実際には、左右の柱(翼でも道でも呼び方は何でもいいと思いますが)で軌道補正しながら昇ったり降りたりします。
そして、この中央の道は占星術でのドラゴン・ヘッド(ノース・ノード)とドラゴン・テイル(サウス・ノード)に相当すると思われ、その名の通り、昇竜や降竜です。同じく、易も乾に竜の象意があり、中央の柱では坎離の交合によって陰陽和合して竜が天に昇ったり、陰陽分かれて地に降ったりします。ここでいう竜とは、私達の意識とか精神、魂のことで、それを運ぶエネルギーの流れによって上昇したり下降したりします。
個人的であれ集合的であれ、次元や進化・深化の道を登っていくというのは、この生命の樹に示されるようなマップをたどって行く形になる、というのが古来からの霊的・精神的な教えのエッセンスです。確かPart2でも触れましたが、仏教での十二縁起(因縁)や八正道・六波羅蜜といった教えも、空海の十住心論も、禅の十牛図も、こうした道のりを示すGPSのような役割を果たしています。
また、シンクロニシティに始まる「聖なる予言」の一連の知恵の流れも、表現の仕方こそ違っていますが同様の行程を示したものだと僕は考えています。
現状は相互の関連性や共通性を調べている状態なので、なかなか統一感のある説明はしづらいのですが、考えが整理できた時点で、一つ一つの段階や道のり(小径)について自分の思うところを書いていきたいと思っています。
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