With the I Ching

易経や四柱推命、暦、占星術などの運命学の記事がメインです。

奇門遁甲:十干の組み合わせ(10×10)の私的解釈 壬癸篇

2012-06-13 22:46:23 | 奇門遁甲

なかなか取り組むことができず、ちょっと間が空いてしまいました。

ひとまず壬までは書けたので、その分だけでもUPしておこうと思います。

癸に関しては、ある程度のデータ整理はしましたが、まだ書くのはこれからです。

もうしばらく待ってください。(2012-05-19 10:27:49)


※追記:同年6月13日 癸を追加

 

////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

 

奇門遁甲の十干の組み合わせ――壬癸篇です。

意味合いについては、「キーコードから導く、あなたへの語録集 β版~」を、

それぞれの大意については「奇門遁甲の十干の意味合いの考察」を併せて参考になさってください。

 

§ 壬

 

壬甲
81

信じられないような不思議さだとか空想物語のようなことを体験しやすい時。異世界・異次元存在とのチャネリングや交流、暗示的な夢など、常識が通じないか覆すような事態が起きる傾向があります。そのため地に足がつかない状況になりやすく、場合によっては正気を疑われたり、洗脳(騙されたり、おだてられて利用される)の心配も出てきます。精神的に不安定なまま(生死や時空の狭間を)彷徨うことになりがちなので、何か確固としたもの――深い絆とか目標の実現に必要な具体策などが必要です。

壬乙
82

ひょんなことから物事の水際や一線を越えてしまい、「乗りかかった舟」状態で途中で止めることができない時。異性との関係(恋人が抱える問題)、未解決問題や意図的に曖昧にされていることの真相に踏み込んでいく性分。身勝手な行動が招いた面倒な事態に周りの人間を巻き込んでしまい、強い自責の念にかられる人もいます。一方で、相手との関係の仕方や状況の捉え方によっては、結果的に反省して自分の人間性を修正したり、その立場を自覚(再認識)することにもなります。

壬丙
83

目的(夢を叶えるところ)まであと少しという段階になって、不安になったり、情にほだされたり、外的な影響によって不透明さや不条理さが生じ、機会(企画・需要・用件)そのものが消失しやすい時です。もう用済みになるものが最後のカードとして使われて裏切りの憂いを抱えるとか、意を正しく伝えていない、または不器用な振る舞いのために誤解を招いて無用な敵を作ってしまうなどです。大切なことは曖昧にせずに、希望を失わない内に適切に対処しておきましょう。

壬丁
84

個々の特性や要望に合うような人・環境・事物などを求め、概ねその目的に沿ったものが与えられる可能性の高い時。例えば贈り物をする場合、相手の性格や興味、立場、年齢などに配慮すると思いますが、それと同様に、自分や相手にとってタイムリーであったり、的を得た方法や出会いというものがあります。時にはそれによって道筋が示されることも。さらに、今あるもののを臨機応変に使うことで問題解決に近づく機転の良さも備えています。ただし、対象への偏見や思い込み、そして独断行動には注意して下さい。

壬戊
85

男性にとっては特に勢いのある時で、何かと強気に出る傾向が見られます。真に実力があれば目的を遂げられるでしょうし、さらに謙虚さがあれば周りからも絶賛や協力を得られるでしょう。しかし、お金持ちのボンボン、地位や権力(後ろ盾)があるといった理由を振りかざす人は反って恥をかきます。それがコンプレックスになっている人も。一方、女性にとっては(複数の)男性と接触する可能性があり、良くすれば理想の相手に出逢えるかもしれません。けれど、人を見る目がないと単にバカを見るはめになるでしょうから、自分自身を高めることが何より大事です。

壬己
86

公人と私人それぞれの顔の間で板挟みになって苦悩する傾向。欲求と充足の関係がアンバランスになって昼間っから酒色に溺れたり、知らないところで起きていた事(噂や罠、汚名など)の影響で手の平を返されたように契約がキャンセルされたり、身近な人の過去に関する嘘と真実が明らかになって絶句したり・・・という具合です。弱い立場の個人が辛い仕事を課されて心身を消耗する一方で、漁夫の利的に私腹を肥やす人間の影がチラつきます。「平和と安定のために軍隊を持つ」みたいな矛盾の中に生きることで正常な判断が失われ、取り返しのつかない罪や過ちを犯す恐れも秘めています。

壬庚
87

体や心が壊死または浸食されていくような状態になりやすい時です。尋問や事情聴取といった精神的負担、子供や部下の不始末とか健康問題でのストレス、中毒やウイルス感染で苦しむなど。疲労が祟って病気になったり、事故を引き起こす危険性もあります。しかし事例的には、高度な技能をもった治療者に看て貰って劇的に回復したケースがほとんどであることを考えると、有能な医者や薬剤師(特効薬)、施術者、看護者、理解者、相談者、適切な潜在意識への自己暗示などを見出せるかが重要だと思われます。

壬辛
88

一本筋が通っているかのような芯の強さがテーマとなる時です。正義感に溢れていたり、決死の覚悟や確固とした心構えで状況に臨んでいく傾向があります。まるで海の底や引力圏から脱出するような強い生存衝動が現われる時で、身体的・精神的な窮地からの超克体験とも言えるでしょう。自力と他力の協同歩調による救済。ある意味、心の封印とかリミッターが解除されて覚醒するようなもので、自分に正直になって勇気が湧いてきます。“健全な精神が健全な肉体に宿ることを祈る”の格言が相応しい時。

壬壬
89

するべきことは分かっているのに、自身に内在する問題や対外的な理由などがあって紆余曲折・試行錯誤を経やすい時です。能力への不安、思考や気持ちの整理をつける必要性、立場(領分)の違い、監督不行き届き、直接手を下せないもどかしさ、力場(環境・時空・リアリティ)の不安定さ、酒や睡魔・トリップによる意識朦朧、記憶の曖昧さ・・・など様々な原因があります。心身の調子も狂いがちですが、それでも、目的ため、背負うもののために逃げるわけにはいかないという思いもあります。事後になってカミングアウトしたり、辿って来た道程の意味を理解することも。

壬癸
90

相手に対する畏怖、物事の展開に対する心配、失礼に当たらないかといったストレスやプレッシャーから、お世辞にもユニークとは言い難いトンチンカンなことをしてしまう傾向があります。気が動転しているわけではなくても、そもそも社会人としてのマナーを備えていないとか、その分野の基本やルールを心得ないまま思いつきで事を進めがちなのです。そして周囲から酷評を受けてしまう。ちょうど、料理初心者がレシピも見ずに「おもてなし料理」を作ろうとするようなものです。少なくとも自分が関わる事柄の初歩くらいは身につけて、世間の倫理やモラルに反したり、相手を怒らせることのないようにしたいものです。

 

§ 癸

癸甲
91

暗い闇の中で一筋の光明を見出す、まさに“くもの糸”の逸話のような時です。絶体絶命と思えるような状況でも、本人(達)が諦めさえしなければ必ず道は拓かれ、救援の手が差し伸べられます。しかし、力添えや理解を得るまでには人脈だけではダメで、人柄や仕事ぶりを見定められたり、恥を忍んで頼み込んだりと、一生懸命さや必死の努力の跡が窺えなくてはならないことが多く、易々と支援を申し出てくれるとは限りません。真に必要なこと(守るべきもの)のために命を張っている、そういう密度の濃い生き方をしているかどうかが鍵です。そして、どん底から這い上がった時には今までにない強さを得ているでしょう。

癸乙
92

感情のすれ違い、事情や状況の急激な変化、時間的・空間的制約、方向性や考え方の違いのために離別の憂いが生じやすい時。夫婦間や恋人間、友達など大切な人との「さよなら」に関係する事例が多いです。個人のフラストレーションとか一対一の勝負・揉め事にのめり込み過ぎて、家族や仲間(チームなど)に不快感を与えることも。必ずしも否定的な状況とは限りませんが、感情(感傷・激情)的になりがちなので思いやりの気持ちや冷静さを忘れずに。特に話し合いの席では、正直でありつつ穏やかさを心がけて。それぞれの文化や国柄、生活や考え方の違いを認めることから、様々な視点が生まれてきます。

癸丙
93

主役の交代劇が起きやすい時。理由としては、新人にお株を奪われ面目丸つぶれ、自身の慢心や判断ミスによる失態と評価ダウン、役割をこなす力はあっても不安材料を抱えている、仕事に飽きて逃亡(影武者を立てる)、事態の悪さから辛酸を嘗める等です。それまで特定の立場にあった人は所在無さや無価値感を覚え、その横では周りに認められて喜ぶ人がいます。しかし、一人ひとりには適した位置があり、そこで各自の才能が生かされることが本来の在り方ですから、嫉妬や保身のために相手を蹴落したり、逆に自分を卑下する必要は全くありません。いがみ合うことなく互いに協力することが望ましいのです。

癸丁
94
本人の意向とそれに反する動きが焦点化しやすい時。具体的な内容が明かされないか不明瞭で誤解を招く話、人が勝手に正しいと信じている説や噂、専門家の主張を鵜呑みにする危険性、曲解されたまま進む物事、きちんと説明する前に早合点される、意図的な編集や情報の捏造に困惑する、など。また、(一度断られた話でも執念深く)誰かを引き込もうとして陰謀的な策略を企てる人もいれば、相手の無理を承知で話を持ちかける人もいます。真相不明な問題に悩むかもしれませんが、諦めずに取り組むことで次第に答えが明らかになってくるでしょう。
癸戊
95

自分の力だけで奮闘努力しても目的達成には届かないことから、必然的に周りの人達との協力と調和の必要性を感じる体験。最初は無理難題に悪戦苦闘することもありますが、それぞれの努力に加えて、お互いの特技や才能を合わせることで最大のパワーを発揮します。時には、皆の意識や力の結集の指揮を執って、物事の中心人物となる場合もあるでしょう。積極的にスキルを活かせる場に参加することで、本人の力を引き出すだけでなく、結果的に全体の進行にも好ましい影響を与えることになりやすい時です。

癸己
96

突然の病気や事故による怪我などの肉体的障害、対人面での破綻や家族との死別などの精神的ショックにより気持ちが動転しやすい時です。関係に新鮮さや発展性が見られず交際に飽きが来たり、倦怠感や嫌悪感に苛まれたり、事件が起きて連絡が取れなくなる(拒否する)など。これらのことで性格が一変して、急に反抗的になったり、正常な精神状態ではなくなってしまうケースがよく見られます。その一方で、困難さにめげず、鋼の意思を持って奮闘する人も少なからずおり、その姿に胸を打たれました。

癸庚
97

内輪の問題をわざわざ外に言いふらして家族が恥ずかしい思いをするとか、内心のイライラが表面化して怒りをぶちまける、つまらないことでの口論など精神的に食傷する状態になりやすい時。経済事情を知りながらも道楽に時間と金を浪費する亭主に愛想を尽かす主婦、役立たずだと思い込んで荒れる息子、一族の問題や兄弟間での軋轢による対立、悪意はなくともありがた迷惑な人達、親が悪事に加担していることを知らずに純粋に信じている娘、等々。タイミングよく諭したり、問題の核心にアプローチできれば次第に更正されていくようになりますが、本人にも、投げやりにならない“腐っても鯛”の精神が必要です。

癸辛
98

持ち上げられては失意に沈められ、またはその逆が起るというアップ・ダウンの激しさに翻弄されやすい時。勝気や傲慢さを諌められて「井の中の蛙、大海を知らず」を思い知る、いったん窮地に追い詰められたところでハッと大事なことを思い出す、今の自分に必要なことに気がついて持ち直す、抱いていた恨みが誤解や嘘に基づくものだと知って困惑する、急激な老化や若返り、不条理な社会の風潮と本人の自由意思との葛藤、感情の昂りで性格が豹変するなど。絶望の淵にあっても最後まで諦めないことが決定的な違いを生みます。

癸壬
99

良くも悪くも形勢逆転を意味する時です。悲しみや障壁で進むべき道を見失って立ち往生していたり、自分自身の意思さえハッキリしない暗中模索・五里霧中の状態を経験しているかもしれません。改めて自分自身の存在意義と向き合い、本音や本性が何かを確認する必要があります。嘘偽りで築かれたものは長くは続きません。真実だけがそれ自身で立てるのです。もし真実が闇に葬られていると感じたり、偽者が蔓延して安全のために本物が姿を晦ませざるを得ないのだとしても、あなた自身は常に「あなた」という真実・本物であり続けて下さい。それこそが、この状況を打破する唯一の方法なのですから。

癸癸
100

身体的・精神的に強い負担が掛かる傾向のある時。強い不安やストレス、疲労感、睡眠不足、自暴自棄、薬物中毒や副作用による禁断症状、不穏さや自滅を誘う空気、命を投げ出すことと命を粗末にすることを履き違える、悪事の発覚を恐れて邪魔者を抹消を図ったり善人を取り繕う、無力感やトラウマに苛まれての自信喪失、深手や重病を患う、注意力不足、部分的な記憶障害など。落ち込むような状況を経験しやすいですが、暗闇に見えても「真っ暗」ではありません。自分自身を保ち、よく事態を見て希望の光を探して下さい。その光は小さいかもしれませんが、必ずあります。




コメントを投稿