With the I Ching

易経や四柱推命、暦、占星術などの運命学の記事がメインです。

易の解説の進捗状況と四柱推命の五行の力量計算について

2009-08-22 16:25:40 | 四柱推命

久しぶりに「gooあしあと」のアクセス解析を見てみました。

易や英語の記事の方がずっと多いのに、なぜか、あまり書いていない四柱推命の記事の方にアクセスが偏っています。
検索キーワードも四柱推命に関するものの方が多いみたい。最近は易卦のキーワードでも来てくれてるようだけど、まだまだ。

今は易経ってそれほど浸透していないのかも。
教訓的な含蓄ある文章もたくさんあるのだけれど、現代になっても古典の域から脱皮できてなくて、紹介する人も固い文体になってることが多いし。やっぱり年配の方向けなのかなーって思ってしまいます。

僕の目標は「小中学生くらいからでも、平易な文章やストーリーで読めて親しめるようなものを作ること」なので、ちょっと一筋縄ではいかないかも…。

でも、あきらめてません。
とにかく、今は自分自身の中でしっかりと易経の世界観(理論?)というか、システム全体の体系を整理することが先決だと思って、できる時にノートやPCに書き続けています。 (学生の時以来ってわけじゃないけど、長時間、字を書くのって結構大変なことを改めて思い知った)

過去に書いたものを参照せずに一から書き直しているぶん気分的には楽ですが、実際には書きたいことが上手くまとまってくれなくて難儀しています。家だと集中しづらいので、時々図書館に行って黙々と作業している状態です。とりあえずノートには46.地風升までの大意の走り書きが綴ってありますが、早いとこ64卦を終えたいですね。


それはそうと、今日は四柱推命の五行の力量計算について、少し書こうと思います。

四柱推命のカテゴリのところで書いているように、僕は「白帯」という四柱推命のフリーソフトを作っています(ExcelのVBAで)。詳細は「CIの保管庫」で解説しているのでそちらを見て頂きたいのですが、「通常版」と「別法版」の二種類あります。

で、どちらにしても五行の力量計算は必須事項です。
僕の場合は、季節の旺相死囚休と日干の五行を基本としつつ独自の考え方を盛り込んで力量計算しています。

主に参考にした本(「四柱推命 暦と運命への科学的アプローチ」 松倉孝宗・甘木太郎[著] ラッセル社 1998年)がいわゆる透派に倣ったものらしいので、透干や通根の考え方もそれに準拠しています。

後に、透派とは異なる透干・通根の仕方も知りましたが、個人的には理論的に透派のそれは分かりやすくて、実際性もあると思っています。絶対視しているわけでもないですけど。まあでも、僕は入門書しか読んでないので深い内容まではよく知りません。

ともかく、五行のエネルギー値も大概は実用に耐えうるものにはなっていると思っていますが、作成当初からずっと引っかかっているのが、干合・支冲・支合によるエネルギーの倍化・無力化(合去)、そして干自体の変化についてです。

支冲というのは占星術的には衝つまり、オポジション(180度)のことですから、対抗する十二支が向き合う形です。これを見て、「ケンカ両成敗(共倒れ)」で引き分けになるというのはイメージ的には分かるんですが、実際のところはどうなんでしょうか。共に無力化=互いに根としての作用を及ぼさなくなるとのことなのですが。土行および土性支については特殊っぽいですけど。

でも、支冲に関しては共にエネルギー値で綱引きになるわけですから、無作用になるにしてもその分を差し引けばいいので、僕の中ではまだ理解できるほうです。(現状、ソフトでは何も考えずに見たままの力量を出しています。)

問題は、支合と干合です。

まず支合ですが、これは子と丑、寅と亥、卯と戌、辰と酉、巳と申、午と未という関係のことです。かつての古い占星術の星座支配星(※属)と関連があるようなのですが、これらがなぜ無作用化すると考えることができるのかイマイチよくわかりません。

例えば子と丑の場合、根は子:水、丑:水・金・土で、普通に考えると透出する干がある場合、水が強くなるわけです。でも、合を貪って無作用化するとした場合、これらの根がなくなってしまい、五行全体の力量配分にかなりの差が出てくることになります。また、支冲に対して支合も絡んでいると、双方の作用が解消されるとされています。

(※属:かつての星座支配星

子と丑は水瓶と山羊で土星、寅と亥は射手と魚で木星、卯と戌は蠍と牡羊で火星、辰と酉は天秤と牡牛で金星、巳と申は乙女と双子で水星、午と未は獅子と蟹で太陽と月。ただ、これは四柱推命で扱う節気ではなく中気の話。六壬ならばわかる。それともトロピカルではなくサイデリアルかな。仮に歳差の影響だとしたら、現代にも通じる理論なのか疑問。)

これと同じように干合も謎めいた関係です。ある条件下(主に季節が応じる時)では、甲と己が土(戊・己)になり、乙と庚が金(辛・庚)になり、丙と辛が水(壬・癸)になり、丁と壬が木(乙・甲)になり、戊と癸が火(丙・丁)になる、というものです。一種の四柱推命的化学反応だとされています。これによって本分を忘れてしまう、と。

本によっては「化す・化さない」という論から、「日干が関係する干合と日干以外の干合のケース」、「合去・倍化の条件」、それから「隣り合った天干同士のみ干合する」か「隣り合っていなくても干合する」か、それどころか「天干対蔵干、蔵干同士もある」などと諸説紛糾しているのですが、真実は何なのかハッキリさせたいところです。あと、妬合(多重干合)というケースもありますし。

例えば、不二龍彦さんや歌丸光四郎さんの著書では、蔵干との干合も見ていますし、隣り合っていることを条件としていません。ただし、不二さんは柱が近いほど作用が強いとも言っていますし、天干と蔵干の場合は十二運が変化するとしています(オリジナルな見方?)。加えて刑・冲・合での支の勝敗関係を読むということをされており、共倒れするとは限らないようです。

実際のところ、本来の干が変わるというのは占術的にはアリなんでしょうか。それとも、条件が整った場合は、変えなくてはいけないのでしょうか。倍化したり無力化したりすると、当然、五行の力量自体も大幅に変わってきます。まあ、倍化するのはまだ受け容れられるとしても、元々存在していたはずの行が化したことで消失してしまうのはどうしたものか・・・、正直言って実例がもっと欲しいです。

あ、というより、化した場合は二干が同じ行になるわけだから倍化するのは当然か。要は、化するか化さないか、あるいは化する場合の条件の正確さが問題ですね。
“睦み合って完全に合去(無作用化)している、あるいは倍化しているとしか思えない”という実例を持っている方いますか? もし検証するのにちょうど良い実例をお持ちのお方、ぜひ提供してください。

自前ソフトの現状としては、命式内の天干・蔵干の位置を問わずに干合をチェックして表出しています。あ、蔵干同士は入れてなかったかも。行運では、日干に対する行運の天干・蔵干との干合をチェックしています。また、干合したことで化するとややこしくなるため、作成当初から条件に適っていても干自体は化さないという方向性で作ってきました。(というのは、化すと通変や十二運も変わってしまうので、原型の内容が分からなくなってしまう。)

でも、ここに書いたように冲や合による変化法則を考えるならば、人によってはガラッと五行配分が異なってきて判断が丸っきり変わってしまうことにもなります。そのため、選択項目として「冲・合の変化を考慮する」を入れようかどうか思案しているところです。

もっとも、化するにしても条件が様々(ということは厄介)なので、どんな理屈を採用するかによっても結果は異なってしまいますが。現場のプロはどう見てるんだろう?って時々思います。

「四柱推命 白帯」に関して言えば、残るは用神と宜忌の設定ができれば、とりあえずは完成かなーと思っています。(喜忌とするのが一般的みたいですが、発音が一緒で紛らわしいので、僕は「ぎき」とするか、あるいは「きしん」「いみがみ」と読んでいます。要は判別が付けばいいので)

今これらに関する本を図書館で漁って読んでますが、ちょっと複雑…。自分自身、消化できるかさえ怪しいです。その上、自分なりに整理してソフトに反映させられるかどうか…。ネットで見かける取得法を個人的に練りこんだ方が早いかも、って思ったりしてます。


なんにせよ、易の解説と同時進行でやるには荷が重い状態なので、だいぶノロノロ運転になるかもしれません。実は、自分の都合上、あまり四柱推命には構ってられない状況なので(もしかしたら今年中にはネットから一時離れることになるかもしれないので、易の解釈だけは終わらせておきたい)、必然的に易を優先せざるを得ないのですが、やれる範囲で「白帯」のレベルも上げておきたいと思っています。



コメントを投稿