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パーソナリティの主要五因子と四柱推命~陰陽五行と通変~

2009-08-23 17:48:19 | 四柱推命

◎パーソナリティの主要五因子と四柱推命~陰陽五行と通変~

今日は、最近の心理学で性格の特性因子として注目されている主要五因子、通称Big Five(ビッグファイブ:Big Five personality traits, Five Factor Model of personality)と四柱推命の陰陽五行説の相関性について書こうと思います。

(余談ですが、この記事、一度、何年か前に別の場所で書いたのですが、今とは違う考え方(対応付け)をしていました。で、それに気がついて修正したのが数ヶ月前。その時に書けばよかったんですが、今まで放置していました。。。)

Big Five論は比較的新しい研究分野で、日本では一般的な文献が少ないのが現状です。研究者の数もあまり多くないのかもしれません。しかし、アメリカを始め海外では性格を記述する分析手法として浸透しつつあるようです。それというのも、このBig Fiveは人間のもつパーソナリティーを5つの要素に集約し、それらの因子の多寡・程度を測ることによって、単なる類型化(※タイプ分け)ではなく、各個人の特色を明らかにしようとするものだからです。

(※類型化(タイプ分け)

物事を整理・分析することで、ある種の型(パターン)にはめて理解しようとする手法。この方法論での性格分析にはエニアグラムが有名です。また、数秘術による誕生数などがそうだと思います。特性論にしても類型論にしても優劣を競うものではないので、僕はBig Fiveもエニアグラムも数秘術もよく用います。)

そして、この考え方は、僕らが研究・実践している“四柱推命の五行の力量計算”と「ほぼ同じ」です。「ほぼ同じ」というのは、四柱推命では占術的な思考プロセスを通して五行の計算をしますが、心理学では質問表による選択という手法を採るためです。そうしたプロセスの違いはありますが、基本的に導き出される内容は類似しています。

では、その内容について比較対照してみます。(※五常と数秘術は参考までに)

Big Five(主要五因子)】

【通変(星)】

【五常】 

【数秘術】 

Extraversion(外向性)

自星:比肩・劫財

1,2

Agreeableness(協調性)

泄星:食神・傷官

3,4

Conscientiousness(勤勉性)

財星:偏財・正財

5,6

Neuroticism(情緒不安定性)

官星:偏官・正官

7,8

Openness to Experience
(経験への開放性)またはIntellect(知性)

印星:偏印・印綬

9,0

リンク先は英語サイトですが、Yahoo!翻訳の「ウェブ翻訳」などを使えば、とりあえずは読めなくはないです。(翻訳に掛かる時間は長いし、訳出された意味も正確じゃなかったりしますが、言っている雰囲気はつかめると思います。)

以下の画像は、「性格の心理 ビッグファイブと臨床から見たパーソナリティ」(丹野義彦=著、サイエンス社)のP13をキャプチャーしたものです。



比較できるように、先の表と画像の①~⑤を合わせました。因子の名称は異なっていますが、これは理論の発展の過程で各研究者が別の呼称を用いてきたためです。しかし、意味するところは同一です。なお、現在は先の表にある名称が一般的になりつつあるようです。

細かく見ていくことにしましょう。

まず①は外向性と内向性です。これは四柱推命的には、外向性を比肩、内向性を劫財と考えることができそうです。自分を外に向かわせるか、内に向かわせるかの指標。意識および関心の方向性。そのレベルを計る因子です。

続いて、②の愛着性と分離性。通常は協調性とか調和性と呼ばれています。これも四柱推命的には、愛着性が食神、分離性を傷官と見ることができそうです。自己表現の個別の在り方とか傾向を計る指標です。体型と関係があるとの見方も。

③は統制性と自然性。一般的には勤勉性とか良心性、誠実性と呼ばれることが多いです。これも統制性を正財、自然性を偏財と見ることができそうです。生真面目さと無節操(無頓着)さの指標。完璧主義度とか人格の信頼度とも関係。

④は情動性と非情動性。かつては神経症的傾向とされていましたが、今は情緒安定性、もしくは情緒不安定性とされることが一般的です。情動性が偏官、非情動性が正官に相当すると考えられます。精神的に安定しやすいか、不安になりやすいかの指標。

⑤は遊戯性と現実性。今は(経験への)開放性、または知性と呼ばれることが多いです。想像性とか頭脳の働きと見る研究者も多かったために名称が割れていますが、四柱推命的には印星として集約できます。細かくは遊戯性が偏印で、現実性が印綬(正印)と見ることができると思います。

整理すると、次のようになります。

【Big Five(主要五因子)】

【高い+】

【低い-】 

① Extraversion(外向性)

比肩

劫財

② Agreeableness(協調性)

食神

傷官

③ Conscientiousness(勤勉性)

正財

偏財

④ Neuroticism(情緒不安定性)

偏官

正官

⑤ Openness to Experience(経験への開放性)
またはIntellect(知性)

偏印

印綬

うーん、正財のところだけ陰陽が逆になっているのは、ちょっと煩わしいですね。
財星は官星同様、自星にとっての制剋の関係なので、「不真面目さ」とか「不甲斐なさ」、「無秩序性」のように“不”とか“無”を付けて反語にした方が四柱推命的には理解しやすいんだけど(不甲斐なさの不は腑とも当てるから違うか)。それとも、対応付けが間違ってるのかな。



四柱推命では、命式内の五行の力量を出すことで、そこから喜忌を導き出して吉凶判断をしていきますので、とにもかくにも五行の配分状態を把握することが第一です。どの行が多く、またどの行が少ないのか、その順位を明確にする。しかもそれは命式だけではなく、付随する大運や年月日運という行運にまで適用していく。

上のサンプル図(「四柱推命 白帯」より)のように、まず「私」を構成する因子の力量バランスを把握することが、自分を最大限生かせる環境への架け橋になるというわけです。具体的には――

「自己主張の方向性」(外向性因子:自星)、「表現手段(アウトプット)の適性」(協調性因子:泄星)、「人や物事に関わる時の姿勢」(勤勉性因子:財星)、「ストレスへの耐性」(情緒不安定性因子:官星)、「刺激の取り込み(インプット)と頭脳の用い方」(経験への開放性および知性因子:印星)

といった感じです。

もっとも、四柱推命の場合は今のBig Five理論より進んでいて、生まれた時そのままの性格因子を基礎としながらも、それが時々刻々と変化する様子を見極めることを肝要としています。この辺については心理学的な研究が追いついていない、または研究対象と見なされてこなかったことだろうと思います。しかし、分野間の垣根が取り払われれば、そうしたことへの興味関心が焚き付けられ、何らかのアプローチ法が見出されてくるのではないかと考えます。

ところで、通変(変通とも言われる。どっちが正しいのか僕は知らない)の意味については、僕よりも詳しい人が幾らでもいるでしょうし、ネットや市販の本を参照すれば載っているのでここでは書きません。ただ、こうしてBig Fiveとの関連を考えてみると、研究畑(占術と心理学)が異なったせいか、着眼点に特色があって、それぞれの分野では気がつきにくい(または気がつかなかった)点に双方がアプローチしてきた経緯が見て取れます。こうした比較文化学的な考察も意外な発見ができて面白いのではないかと思います。

・・・しかし残念ながら、今のところ何の知識もない人が親しめるような平易なサイトが見当たりません。
そんなわけで、少ないですが、ネットで参照できるPDF化されている論文を探しておきましたので、興味のある人は各自で回ってみると良いと思います。


まずは、以下のページへ行ってください。
CiNii - NII論文情報ナビゲータ

で、次に下記のファイル名をコピーして、検索窓に入れてください。
これらはBig Five(主要五因子)について内容参照できるファイルを、僕がいくつかピックアップしたものです。

110006820566
110006565894
110001230221
110001230012
110001229956
110001223624
110001220554

他にもありますが、プレビューできるのは少ないですし、専門的過ぎて僕ら門外漢じゃムリという内容だったりする・・・。

あと、ありていですが、「日本パーソナリティ心理学会」辺りが研究のメッカかもしれません。

一例として、「パーソナリティ研究」より、「5因子性格検査短縮版 (FFPQ–50) の作成」
http://www.jstage.jst.go.jp/article/personality/13/2/13_231/_article/-char/ja
(藤島 寛, 山田 尚子, 辻 平治郎, パーソナリティ研究, Vol. 13, p.231 (2005) .)


また、研究者の一人である村上宣寛さんのHPの中(「著作」というカテゴリ)にも著書の中身紹介としてPDFファイルが幾つかあります。

http://psycho01.edu.u-toyama.ac.jp/bigfive_handbook_contents.pdf
http://psycho01.edu.u-toyama.ac.jp/history_of_FFM.pdf
http://psycho01.edu.u-toyama.ac.jp/Construction_of_BigFive.pdf

この方の本、個人的にも欲しいんですが絶版だったりで入手困難です。まだ世間的に需要が少ないという証拠なのかも。地元の図書館にもなかった・・・(サバイバル関係の著書は結構あったのになー)


*******************************

最後に、この記事を書くにあたって参考・引用した文献:

『性格の心理 ビッグファイブと臨床から見たパーソナリティ』(丹野義彦=著、サイエンス社)
『成功遺伝子』(トーマス・L・ハリソン&メアリー・H・フレイクス= 著、高橋愛= 訳、サンマーク出版)


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