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今日の地球と宇宙の画像 惑星テラ見聞録

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110億年前の銀河が届ける惑星存在の証拠

2005年06月16日 18時57分50秒 | 宇宙論関係の画像
 今日の宇宙画像は、110億年前、宇宙が30億才の時の銀河です。
 今日届く可視光では、暗黒の宇宙空間に溶け込んでいますが、強力な赤外線の目で見たときに、とても明るい光として浮かび上がりました。
 これらの遥か遠くの銀河の塵から、私たちの地球のような惑星を作る物質のひとつであるケイ酸塩のスペクトルが検出されました。
 天の川銀河には、130億年前の惑星も存在していますので、惑星の誕生年代に驚きは有りませんけれども、天の川以外、それも、宇宙が青年期に入った頃の銀河からの検出ですから、一目に値します。
 そう。惑星のある銀河は、天の川だけではないことと、遍く宇宙の銀河の星々に惑星が存在する証明にもなるのです。
 次の希望は・・・・・申すまでも無く、他の銀河での生命体の存在証拠となりそうですね。

* 赤外線光線での揺らめき



 このアーティストの概念は、何十億光年も離れている銀河を赤外線光線で見たならば、このクローズアップのように塵塗れで明るい銀河として見えるかもしれないことを示します。
 これらのような銀河は、遠く離れて、そう、塵でびしょ濡れになっているようなもので、光学の望遠鏡に見えません。
 NASAのシュピッツァー宇宙望遠鏡は、これらの熱を捜索する赤外線の目を使うことで、このような塵塗れ銀河の隠された個体群を見つけました。
 銀河は、宇宙で最も明るいひとつであり、この銀河は、宇宙が30億才だった時の銀河で、私たちから110億光年の遠方に位置します。
 宇宙は、現在、135億才であると思われます。
 天文学者は、何がこれらの宇宙巨獣を照らしているかについて、よくわかりませんけれども、それららは、宇宙で最も明るい天体のクェーサーが中に潜んでいるかもしれないと推測しています。

 どのようにして、大きくて明るい銀河を隠しているのでしょうか?

 それは、宇宙塵の覆いです。

 シュピッツァー宇宙望遠鏡は、およそ110億光年離れた非常に明るい銀河の隠された個体群を見つけるために、そのような塵を透かして見ました。
 これらの見知らぬ銀河は、宇宙で最も明るい天体の一つで、10兆の太陽の集合と等しい光で輝きます。
 しかし、とても遠くて塵で完璧なほどに覆い隠されているそれらを見つけるには、シュピッツァーの非常に鋭敏な赤外線の目が必要でした。

 私たちは、本来、見えない銀河を見ていることになります。
 過去の赤外線の任務は、20年以上前に同じような塵塗れ銀河の存在でヒントを与えましたが、それらの銀河は、より近くでした。
 私たちは、全く遥か遠くの宇宙を覗き込むのに、シュピッツァーの鋭敏な目を待たなければなりませんでした。

 ところで、これらの銀河の塵は、何処に故郷があるのでしょうか?

 答えは、まだ明白ではありません。

 塵は、星々によって大量生産されますが、銀河に巻きついている塵が、どのように銀河周辺の全てに撒き散らかったのかが、未解決の問題として残されています。

 もう一つの謎は、銀河の特別な輝きです。

 天文学者は、宇宙の最も明るい天体であるクェーサーの新しい種類が、この異常な塵塗れの中に潜んでいるかもしれないと推測します。クェーサーは、銀河中心にある巨大な電球のようなもので、巨大なブラックホールが原動力となっています。

 私たちの太陽のような星々が、塵塗れでとても明るい付近で成長したことはあり得ますが、私たちは、本当のことを知りません。
 これらの銀河を研究することによって、私たちは、自身の銀河の歴史について、より良い考察を得ることができます。

 シュピッツァーの赤外線分光器を使った更なる観察は、これらの31の銀河のうちの17においてケイ酸塩塵の存在を明らかにしました。
 ケイ酸塩塵粒状物は、惑星の基礎単位でとても小さな砂のような無機物です。これは、最も遠い過去の時代の銀河周辺で、ケイ酸塩塵が検出されたことになります。

 この宇宙の非常に初期の時代でケイ酸塩塵が見つかったことは、私たちの地球のような惑星システムが、銀河の進化でいつ起こったのかを理解する手がかりとして重要でした。

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