ミュージカルな日々

ミュージカル好きの私が、観劇・映画・ドラマ・音楽・本の感想を書きつづるブログ、になる予定。

レ・ミゼラブル 2003年版

2010-08-29 | ミュージカルCD
友人から大量にミュージカルCDをゲットしました
そのうちの一枚、「レ・ミゼラブル 2003年版」の感想です

手元にあるのは、もとから持っていた山口祐一郎版と、新しく入手した今井清隆版です

この二つは、
マリウス=岡田皓輝さん、アンジョルラス=吉野圭吾さん
は共通で、他のプリンシパルキャストはそれぞれ違います

まず、今井版のポイントは、幻の内野聖陽ジャベールが聴けるところ
劇的に聴かせる「星よ」と「ジャベールの自殺」は素晴らしいです

それを受けるには、やや茫洋としている今井バルジャンですが(笑)、
美声は素敵です

駒田テナルディエが聴けるのも、魅力
ずる賢い小悪党を、ちょっとしゃがれた声で好演されています

山口版の三遊亭亜郎さんは、音程が若干甘いので、
今井版の駒田一さんの方が安心感があります

今井版と山口版の比較を続けると、
ジャンバルジャンは、もう好みの問題ですね。
私は断然、山口バルジャン派です

ファンティーヌは、今井版・井料瑠美さん、山口版・高橋由美子さん。
井料さんの方が声が伸びて、劇的な表現もあいまって聴き応えはあります
でも、CDで聴く限りでは、高橋さんの方が聴きやすいかも。

コゼットは、今井版・河野由佳さん、山口版・剣持たまきさん。
私は断然、河野さん派です
正統派で、真っ直ぐな歌声が好きですね

エポニーヌは、今井版・坂本真綾さん、山口版・笹本玲奈さん。
これは、本気でどちらも素敵です
坂本さんの儚げなエポも、泣けます

全体的には、今井版の方が、聴き応えはあるかもしれないですね。
でも、底抜けに優しい山口バルジャンは捨てがたいし…(笑)

他の、石井一孝版と別所哲也版も是非聴いてみたいのですが……
お財布とおいおい相談します…

小さな村の小さなダンサー

2010-08-29 | 映画
映画『小さな村の小さなダンサー』予告編


昨日は銀座・シネスイッチに映画を見に行きました

「小さな村の小さなダンサー」は、実在の中国人バレエ・ダンサー、リー・ツンシンの半生を描いた作品です

ツンシンは寒村出身で大家族の六男、
村にやってきたスカウトの目にとまり、北京でバレエ・ダンサーとなるべく厳しい英才教育を施されます。

その才能をアメリカから来たバレエ団の芸術監督に認められ、
一年の約束で、アメリカでの研修に向かうのですが、

一年後、彼はアメリカ人女性と結婚し、アメリカに残る、という決断をするのです

…ここまでで、4分の3くらい。
最後の方にも泣かせどころが何度もあります


彼が北京舞踏学校で教育を受けたのは、毛沢東政権の末期。

アメリカに行った時には文革も終わっていたのですが、
まだまだ自由な出国を認めていない時代背景があるので、
物語の後半はかなり悲壮な様相を呈してきます

それだけに、幸せなラスト・シーンは余計に泣けました

誠実で丁寧なストーリー展開で、それだけでもいい映画ですが、

さらに映画を素晴らしくしてるのが、バレエ・シーンの数々

リー・ツンシンの役はツァオ・チーという現役のバレエ・ダンサーが演じています
当然、バレエ・シーンは彼が踊っています

私、バレエにさして興味があるわけではないのですが、
彼のバレエのすごさは分かる気がします

跳躍が高い空中で止まってるその筋肉の美しさはなんだ
などと思いながら、気付けばバレエに見入っていました

一緒に行った人は、男のバレエ自体に抵抗があったようで、
映画にも全く興味を示さなかったのですが、
終わってみれば、「男のバレエをなめてたわ…」と一言(笑)

高い技術の迫力のダンスは先入観を吹き飛ばしますね

しかも、このツァオ・チー、めっちゃハンサムなんです
彼と彼のバレエを見るためだけに、見に行っても損はないかも

という訳で、久しぶりのミニシアター系映画でしたが、大当たり
大満足な映画観賞でした