珈琲の木は雨が好き

炭火焙煎珈琲のお店で起こるお客さんとのエピソード

おとぎ話 4

2013年09月02日 11時29分03秒 | Weblog
         「スカンクの恋」
暖かい丘の穴に 1匹のスカンクが住んでおりました
周りには色んな動物も暮らしてる丘でした

でもスカンクは みんなの嫌われ者です
理由は簡単 臭いからです
気の弱いスカンクは いたずらされたり
びっくりさせられても つい プッ!っと出してしまいます
いじめる方が悪いのか?
いじめられるスカンクが悪いのか?
とにかく みんなからは臭いと嫌われており
誰からも優しくされた事のないスカンクでした

そんな時です 
最近越してきた スカンクを見た事の無い 野うさぎの女の子が
優しくしてくれるので とても好きになりました
野うさぎは スカンクが臭い事を知らなかったので
毎日遊んでくれました
遊んでくれるたび 好きになってね 好きになってねと
スカンクはお願いしてました

ある時 野うさぎとスカンクは仲良くピクニックです
みはらしの良い野原でお弁当を食べていると
お腹を空かしたオオカミが襲ってきました
オオカミは速いのでとても逃げ切れません

いつもなら オナラを プッ!として
一目散に逃げるのですが 臭いことを
知られたくないスカンクは野うさぎを守るために
生まれて初めて自分の力で闘う決意をしたのでした

でも力の差はどうしようもなく
オオカミの爪に裂かれ、牙で噛まれ すでに力は無く
もう動くことも出来なくなりそうです
このままでは 野うさぎまで襲われると思ったスカンクは
最後の力を振り絞って ついに オオカミの鼻先で プッ~!
ビックリしたオオカミは その臭さのために 
何も出来ずにあわてて逃げ出しました

残されてスカンクは 野うさぎが無事でよかったと思い
スカンクはいつも言ってた好きになって!なんてもう言わないから
嫌いにはならないでね!って
自分の正体を知られたので お願いしました

野うさぎは 鼻を押さえながら 優しく 「無理!」と言って
逃げて行きました
ガックリとしたスカンクはもう2度と動くことはありませんでした
初めにプッ!としておけは 死ぬ事もなかったのに
実力以上の事を望んだスカンクに 
神様の戒めだったのかもしれません

めでたし めでたし

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