DREAM

幽白蔵馬受とかアイマスとか他ゲームとかたまに猫な妄想ブログです

旅行に

2017-02-19 21:06:45 | 旅行
来ておりますINTHE伊豆大島。
調布から小型セスナで30分くらい。
飛び立つまでは脳内で摩訶不思議アドベンチャーが
流れてましたが飛び立ってからは
『死』以外考えられませんでした(笑)
そしてやっぱり酔うと言う素敵なルーティン。

で。
泊まってるホテルの素晴らしい取り残された昭和感(笑)
大島夜祭りの文化祭感。
わたくしは絶対離島には住めませんと思います。

折角温泉は素敵な湯だったので
この経験を活かし何時ものノリの温泉SSでも
書かねばならぬ!と大島の海が仰るので書きますかな。
魔界組は飛行機とか大丈夫なんでしょうかね?
船は飛影は大丈夫でしたがでもあの子若いからなあ?
他の年嵩な方々はどうなんでしょうか。
黄泉様は一応平気?
躯はちょっと駄目で。
一番駄目なのは蔵馬さんと棗。
あ、雷禅さんは何か余裕な気がします。
明日の飛行機嫌だなあ・・・

昔あったかもしれない黄泉+蔵馬+黒鵺 二

2017-02-18 12:25:56 | 妄想盗賊三人組
きゅうと腹が鳴る。
黄泉と黒鵺は困ったように顔を見合わせた。
二人が拾われた(本当は攫われたんじゃないかと思っているが)
組織は末端である二人が腹いっぱいになる程の食事を与えて
くれた事はない。
それに黒鵺は何でも食えるが黄泉は人間を主食にする種族らしいが
運悪くこの組織には人間を食う者はない。
ならば兎に角、肉を身体は求めるが二人にまわってくる食料は
硬くて不味いパンや野草の汁くらいだ。
ついでに最近二人は小さな妖孤を拾った。
大層綺麗でまだ妖化してから日が浅いらしく
訥々と話す様が可愛いらしい。
娯楽も何もない生活の中で見ているだけでなんとなく和む存在。
ーとは言え。
飯を食わせないわけには行かない。
二人は目を合わせると溜息と共に頷いた。

「おーい!くらまー、くーちゃん!」
黒鵺が掛けた声に反応して木の上から蔵馬は顔をだした。
「・・・ぬー・・・・なに?よみも。」
「飯持って来たぜ!」
怪訝そうな顔をすると蔵馬は二人の前に降り立った。
ーチビの癖に不様じゃないのがちょっと黄泉的には気に食わない。
「…飯?」
ほらと二人が見せて来たパンと汁を見て眉を顰める。
「いらない。」
「はあ!?」
折角の3日ぶりの食事。
本当は全部一人で食いたい(食った所で根本的な飢えは癒やされないが)
のを我慢して持ってきてやったのに?
黄泉は殴ってやろうかと拳を固める。
「確かに美味いもんじゃないけど食わないと死ぬぜ?」
困ったように笑いながら黒鵺は話しかけた。
不思議そうな顔をして蔵馬は問い返す。
「おれ食べるのちがう。」
一瞬黄泉と黒鵺の頭に?マークが浮かぶ。
「・・・これ食えないってことか?」
黒鵺の問いにこくりと頷く。
ーじゃあしょうがない、とは思うが。
「これ。」
髪の中に手を入れ何かの種を地面に落とす。
何事か呟くとその種はしゅるしゅると土に根付き芽を出し
茎を伸ばしあっと言う間に蔵馬の背丈程に育った。
枝にはたわわに何かの実?が揺れる。
「おれ食べるのこれ。」
見たことのない果物。
蔵馬が手を伸ばすと自然に実が落ちる。
「ん。」
左右に持った実を黒鵺と黄泉に押し付ける。
ーこんなモン食ったって大して腹の足しにならねえよと思いながら
黄泉はそれを一口齧った。
口の中に広がる甘味は味わったことのない物だった。
爽やかな酸味と溢れる果汁。
肉じゃないのに。
そう思いつつ瞬く間に丸々一つ平らげた。
「もう一ついるか?」
「いる!」
勢い込む黄泉を眇めながら黒鵺もその実を一口齧る。
美味い。
自分が黄泉位の年だったら貪って居ただろう実をゆっくり味わい嚥下した。
この実は美味い。誰に食わせてもそう言うだろう。
しかも蔵馬が一瞬で育てた。
元手は種くらいだ。
となれば。
(ますますお頭達に見つかるわけには行かないな。)
只でさえ希少な古代種ー妖狐。
しかも銀色。
ついでに綺麗だ。
果物とは言え食料を育てられるのだから戦をしている奴らから見れば
とても“便利なモノ"だ。
絶対に見つからないようにしないと。
決心も新たに野草の汁を飲む。
ー美味い物を食ったからか余計にその汁は不味かった。




〜三人組話でしたー。
蔵馬さんの植物を操る能力って危険だと思うんですよ。
だって蔵馬さんいれば食料賄えちゃうし。(肉の餌も育てられるから)
首輪手枷足枷着けられて“豊穣の神子"とかやらされたり
してそうですよね。死にそうにならない位の精気だけ与えられて
“モノ"扱いしか受けてないんだったら“極悪非道"の盗賊でも仕方ないかなっ
て思いますがどうですか。ネギま!の黄昏の姫御子っぽいですがね(笑)


きら☆こんさん。コメント有難う御座います〜。
初めてのチョコは失敗する物だと認識しておりますので躯チョコはああ言う仕様に
なりました(笑)買いチョコに逃げなかったのは多分躯の意地です。
逆に蔵馬さんが買いチョコにしたのは多分二人に対する皆との感情の差ですね。
カップケーキだけ(しかもinタッパー(笑))だと何となく嫌で
お金使うの嫌だけど・・・みたいな。
流石に何時もの部屋着でチョコ買いに行くとなんかアレなんで雪菜のシュシュで
『女の子』に変装したつもりですが普通にコンビニの店員さんには
普通に女の子認定されてると思いますが。だって蔵馬さん可愛いから!

突発SS   バレンタイン連作。

2017-02-14 21:00:03 | オールキャラ 黄泉×蔵前提
act1 桑原和真の場合。

どうぞ。と頬を紅く染めながら愛しの雪菜が差し出して来た
チョコレートを震える手で受け取りながら桑原は涙を堪えた。
雪菜を好きになった14歳の頃から考えると夢の様だ。
桑原がいくら『好き』だと伝えても『私も皆さんが好きです』と
にっこりと笑われる明らかに脈の無い日々。
それが!
雪菜は今桑原の恋人だ。
チューもしたそれ以上はノーコメントだがまあ察せ。
感激に浸る桑原を雪菜は愛情を込めた視線で見つめる。
ー本当に不思議な人。
異性に恋情を抱くなんてそんなこと自分には起こらないと思っていたのに。
いつの間にか自然と桑原を目で追う自分に気づいて。
ぼたんや螢子静流温子、果ては躯や棗孤光にまで相談しまくって
女だけじゃなく男にも相談を!と一番相談しやすそうな蔵馬に
会いに癌陀羅に向かい総長官邸に通され蔵馬と黄泉と修羅を見て
何かがかちりと嵌る。
ー羨ましいと思った。
そっと雪菜の指に桑原の指が触れた。
手を繋ぐにもまだこの人は一々悩む。
いつか。
いつか私も。
可愛い子供と和真さんと三人でケンカしたり笑ったりしながら
暮らしたいな。
ふふと小さく笑うと雪菜は自分から桑原の手を握った。

act2 飛影の場合。

テーブルの上に山と積まれた甘ったるいチョコレートの山。
甘い物があまり得意でない飛影にとっては有難迷惑以外の何物でもない。
(ー鈴駒か陣あたりにやるか。)
流石の飛影も今日が何の日かくらいは知っている。
女が意中の相手にチョコレートを押し付ける日だ。
まだ学生だった蔵馬がチョコレートを押し付けられているのを
目撃したこともある。幽助があの平手が得意な女にチョコレートを
投げ付けられているのを目撃したこともある。
ふと変な物が見えた。
銀色のアルミ製の鍋?の様な物に茶色と白のまだらと言うか
雑ざりモノと言うか匂いはチョコレートな様な気もしないでもないと言うか
雑にかけられたラップになぜかハートマークのシールが一枚。
何となく誰からの贈り物かは検討はつくが。
きっと。
絶対。
確実に。
不味いだろうこれを己は喰わなければいけないのだろう。
チョコレートを作れなんて一言も言ってないのに。
山と積まれたチョコレートの山から箱を一つ取り出す。
中身は見ずとも解る。
バレンタインが魔界で広まってから欠かさず毎年届く
甘さ控え目なパウンドケーキ。
コーヒーと一緒に食うと美味い。
去年一昨年は確かこれを躯と共に食べた。
なのになんで今年に限り『手作りチョコレート』を
オレに寄越した?
しばし悩みながら飛影はアルミ鍋のラップを剥がした。
しかしどうやって食えばいい?
箸かフォークでもと棚を漁ると以前蔵馬から借りたままだった
フォークを発見しザクリとチョコレートに刺した
はずだった。
ギンっ!
見事そのチョコレートはフォークを弾き返した。
普通・・・チョコレートにギンっ!て擬音はつかないだろう。
かりとかぽりとかこりとか。
額に汗を滲ませアルミ鍋からチョコレートを飛影が
剥がすのに有した時間は三十分。
剥がしたチョコレートは勿論硬く歯が欠けるかどうかの瀬戸際。
味は勿論言わずもなが。
がきぼきと無表情でチョコレートを噛み砕きながら
飛影の視線は蔵馬の寄越した箱に注がれている。
この苦行を終えた暁にはアレを食おう。そう思いながら。

act3 蔵馬の場合。
疲れたからチョコレートは作れませんごめんなさい(_ _;)
とのメールで納得してくれそうなのは凍矢と鈴木それに煙鬼ぐらいか。
買いチョコでも良い気もしたが人数を考えると結構な金額になる。
仕方ないと作ったのは超手抜きな炊飯器で作れるカップケーキ。
タネに溶かしたチョコレートを混ぜれば出来る。
後は使い魔に頼んで届けさせれば良い。
母から大量に譲られたタッパーにケーキを詰めふと考える。
ーなんとなくだけど。
流石に皆と一緒なのはちょっと無いかなと。
時計を見るとまだ2時間はある。
一番近いコンビニまでは十分だ。
雪菜が前に忘れて行ったシュシュで一部分だけ髪を結ぶ。
鏡の前に立つ。忌々しいが。
着ている物は何も変わらないが先程より明らかに『女の子』に
見える。
財布の中に断腸の思いで二千円を入れると蔵馬は
外に出た。
あのコンビニで一番高いチョコレートは確か千五百円。
修羅用にはオマケつきのチョコレート菓子を2つ買おう。
そう思いながら歩く蔵馬は決意する。
来年は絶対躯にチョコレート作りなんて教えないと。

act4 浦飯幽助の場合。
籠に入れた問屋で安売りしていたチョコレートを
オッチャンらが笑いながら一枚ずつ手にして返って行く。
「じゃーな幽ちゃん。」
「おうよ。チョコ大事に食えよ!」
「幽ちゃんからのチョコだろ?あの美人の姉ちゃんなら
大歓迎だけどよ!」
ゲラゲラ笑いながら帰るオッチャンに笑いながら
幽助は腹の中で悪態をつきまくっていた。
本当なら!
本当なら!
今日蔵馬はウチの屋台で給仕をしてくれる筈だったのだ。
籠に山と積まれたチョコレートも蔵馬が渡すのならと
大量購入した。実際蔵馬が屋台を手伝ってくれる時は客の入りも
売り上げも段違いだ。
タダでさえ2月8月は飲食店は苦しい時期だ。
実入りも良くなるし蔵馬も側にいるなら幽助にとって二度美味しい。
拝み倒して泣き落として逆ギレしてまた拝み倒してやっとOKを貰い
喜んだのも束の間。
今朝蔵馬から『本当に悪いんだけど』と断りの電話があった。
マジかよ!ふざけんなと言いたかったが電話から聞こえる声は
幽助でも解る位に疲れていていいぜ。と言うしか無かった。
本当は全然良くないが。
もう店閉めちまうかと時計を見る。
バレンタインの夜にラーメン食いにくるヤツもそう居ないだろうし。
とガスの火を落とそうとした時。
「ラーメン一人前頼むよ!」
と飛び込んで来た見知ったポニーテール。
「・・・ぼたん?」
「いや〜もう寒くてやんなっちゃうよ!
早くラーメンおくれってば!」
「・・・いやまだ注文から一分もたってねーし。」
「細いことはいいからさあ早くラーメン!」
ラーメンを意地でも求めるぼたんに仕方ねえなと麺を
鍋に滑り込ます。
「ほんとにさーもーコエンマ様も人使い荒いよね!
いくら蔵馬のバレンタインチョコ欲しいからって取りに行けとか
あたしゃ宅急便じゃないんだよもう!あ、でもあたしも貰ったけどね
出来立てふわふわカップケーキ〜♥」
次々と捲し立てながらくるくると表情の変わる元探偵助手に
幽助は手の平を出した。
「・・・なんだいこの手。」
「バレンタインだろオレにチョコは?」
はっ!と何かに気付いたのかぼたんはネコ顔でにゃはと笑った。
「てめぇ用意してねーだろ。」
「だってさ!
バレンタインって言ったら友チョコじゃないか!
毎年螢子ちゃんとか静流さんとか雪菜ちゃんとか温子さんとか
あやめとかレナとか蔵馬とかとなら遣り取りしてるけどさあ。」
ー一人遣り取りする相手がおかしい気がするが。
「あ、でもさ!」
持って居た風呂敷の中から薄青色の蓋のタッパーを取り出す。
「蔵馬からアンタにって!」
バレンタインのチョコレートinタッパー。
「・・・斬新なラッピングだな。」
「・・・それは言わないどくれよ・・・」
でも、まあ。
あんなに疲れた声だったのに。
オレにチョコ作ってくれんだなと幽助は笑った。
例えそれが本当の意味での『友チョコ』だったとしても。
友人としてしか認識されてなくても。
貰えたチョコはチョコだ。

(・・まったく蔵馬も難儀だねぇ・・・・)
ラーメンが完成するまで籠のチョコを一つ齧りながらぼたんは
思う。
現在の魔界で一番霊界があらゆる意味で警戒している黄泉と
百年二百年単位で将来的に脅威に成る可能性はゼロではないと
危惧する者の少なくない幽助。
その両方から求愛されているなんて。
とは言え蔵馬は黄泉とイイ感じなので幽助の出る幕は今の所はない。
でももし。
何かの拍子に違うピースが嵌っていたら。
今日自分はこの屋台に来てないし。
幽助も屋台を開けていなかったんじゃないかなんて。
長年の女のカンでぼたんは思う。
ついでに。
「麺茹ですぎじゃないのかい?!」
「っうお!やべ!」



〜長い。
四人分ですのでね。はい。
躯さんのチョコレートはですねわたくしが小3で
初めて作ったチョコがモデルです。可愛いチョコ型が高くてですね
アルミフォイルでこうガサガサっと。
硬くて食えたもんじゃないので、当日好きだったI崎くんには
不二家の百円ハートチョコを渡しましたよ。アハハハは。

きら☆こんさん。
気を持たせてこんなオチでスミマセン。
躯さんは千五百年くらいしたら多分一人でチョコレート作れますよきっと。
いつもかっちり蔵馬さんも一人の時くらいはだるだるしてたら
可愛いかなとだるだるさせてみました(笑)。



突発SS  パワフル乙女

2017-02-12 12:54:45 | オールキャラ 黄泉×蔵前提
まあ。なんだ。と躯は一人頷いた。
この家の前に立ち尽くして15分。
何でオレがこんな事とか寄りにもよって何でコイツにとか
でも棗に宣言しちまったしな。とかあまり人通りは無いとは言え
頭を抱えて逡巡する彼女を訝しげに横目で見ながら通り過ぎる
犬の散歩中のおっさんやらそのスカート寒くね?と聞き返したい
太腿丸見せjkやらを意にも解さずに。
「・・・よし。」
一つ深呼吸し躯は扉をノックした。
(何でインターホンがついてねぇんだ?)
ぱっと見この家は築年数も古く安普請に見える。
魔界では類する者のない程贅を尽くした住居に居る癖に何で
こっちではこんなどっちかと言うと『貧しい』に分類される家なんかに
等と考えていると。
「はい?」
と答えながら扉が開く。
まさか自分がいるとは(それも一人で)思わなかったのだろう。
大きな瞳を更に大きくして家主、蔵馬は躯。と呟いた。
「・・・キツネ?」
そう問い返した躯の瞳も限界まで開いている。
いつも背中に下ろしている髪はルーズに団子状に纏められ
頭の天辺近くにあり、前髪は左右にピンで無造作に止められ
オデコ全開。いつも隙なく見せない肌は鎖骨が見えるくらい
開いた襟ぐりのダボっとしたセーターにピタリと脚に沿う
細身のパンツ。
なんつーかこう。
『昨日は1日中彼氏とベッドの中♥
彼より先に起きた私はスッピンで朝食の準備中。
インターホンに慌てて玄関にでちゃった☆ヤダー私スッピンじゃないΣ(゚Д゚)』
「みたいな。」
「何言ってんですか馬鹿ですか。」
冷たく返す蔵馬にイラッとしたが今日はからかいに来たわけでも
喧嘩を売りに(一回本気にやっては見たいが)来たわけでもない。
「で、何ですか?オレ忙しいんですけど。」
そりゃ見りゃ解る。
目の下に隈。
キッチンのゴミ箱には空の機能性飲料が大量に捨ててある。
居間のテーブルの上には魔界語の書類と霊界語の分厚い本。
あとよく解らない多分人間界の地方言語の紙束。
少なくとも3つの仕事を並行してこなしているのだろう。
「ご苦労さん。」
一応かけた労いの言葉に蔵馬はにこやかに笑いながら言い返す。
「ええ、貴女が『人間界の読み物を魔界語で読んでみてーな』とか
簡単に言ってくれたおかげですよ。本当に日本のものだけなら
ともかくロシア語とか色々あるし。」
そういやそんな事も言ったなあ。と躯は出されたコーヒーを啜る。
「で、何の用なんです?」
さっさと本題言えよと促す蔵馬の視線から顔を逸らし躯は
囁いた。
「・・・れ。」
「れ?」
「菓子の作り方教えてくれ!」
頭を下げてはいないが気持ちの上では土下座くらいの心積もりで
躯は叫んだ。
こくりとコーヒーを一口飲み込んで。
「・・・何か誤解されてるみたいですけどオレ菓子なんて作れませんけど。」



「はあ?!
何言ってんだお前!お前の飯ヤバイくらい美味いだろ?!」
「まあ料理に関してはそう言われるのもやぶさかじゃありませんが
菓子に関しては別に。」
「この前飛影が持って帰って来たラスクは?!」
「ラスク??・・・・ああサンドイッチ作った時に余ったパンの耳を
油で上げて砂糖かけたアレ?」
「ラスクだろ?」
「違う?と思いますけど。」
「ハロウィンのクッキーとか」
「クッキーミックス使用ですが。」
「パウンドケーキ!」
「あれは全部1パウンドで作れるレシピなんで。」


がくりと肩を落とした躯に早く帰ってくれないかなあと
思いながら壁に掛かったカレンダーを見る。
「・・・バレンタイン?」
「・・・そうだよ畜生!」
ガバッと顔を上げると躯は捲し立てた。
最近飛影の野郎は女から人気がありやがる。
まあそれは悪いことじゃない。モテないヤツよりは
モテるヤツのが良いし。
去年は躯に遠慮していた百足内の女達も義理ですチョコとか
感謝の気持ちチョコとかお世話になりましたチョコとか
様々な理由をつけて飛影にチョコを渡そうと画策してるわよ
とニヤニヤしながら棗に教えられた。
だからなんだ?と返すと呆れた顔であんたね。
あの子が何時までもアンタみたいな女子力ゼロで満足すると
思ってんの?只でさえ飛影の心のママは魔界一お嫁さんor恋人にしたい
ナンバーワン妖怪の蔵馬よ?料理も気遣いも頭の良さも恥じらいもある
その上可愛い。去年あの子が配った友チョコ闇値で300超えたのよ?
意味解る?可愛い料理上手でそれなりに強い女子(男子でもいいけど)
が告白したらコロっと行かないとも限らないわよ!

いやコロっと行かないだろうよと蔵馬は苦く笑う。
「んで、売り言葉に買い言葉で飛影にチョコ・・・」
「作るって宣言しちゃった。と。」
「だから頼む!キツネ!」
頼むと言われても。
本当に菓子なんて数えるくらいしか作ったことない。
しかもチョコなんてノータッチだ。
チョコ作るって言っても・・・・と一瞬考えて
パソコンを立ち上げる。
「キツネ?」
カチカチとマウスを動かしパタパタとキイボードを叩く。
「あった。」
何が?と躯が覗き込む。
画面には手作りらしきチョコレートの画像。
「初心者用のチョコレート製作レシピ。」
丁寧に写真と手順が添えられた物だ。
因みにレシピ名は『小3の娘が作ってみた』そこは
カーソルを、動かして隠してある。
「どうぞ。
材料も百均とコンビニで揃うみたいですし。」
だから早く帰れ?と笑顔。
「・・・すげぇなキツネお前天才?」
「材料買うくらいなら付き合い」
ガッと肩を掴まれる。
躯の目は本気だ。
「じゃあ一緒に作ろうぜ。」
「なんで?!」
「ウチの厨房で作ってたら怪しいだろ。
幽助んとこ行ったら酒飲みになるしよ。」
「棗の所は?」
「アイツんち竈だ。」
だから一緒に、作ろうぜ!
と歯を見せて笑う躯は偉く格好良かったが。
多分絶対確実に自分の疲労は今以上に増えると
蔵馬はthe部屋着仕様で躯に家の外に引っ張り出され
ながら自分の不運を呪った。




〜バレンタインネター。
蔵馬さんはあれです菓子系は作れるけど作らない派かな。
多分手を出したら完璧な物を求めそう。メレンゲ泡立て方は何回で
この固さとかハンドミキサーと手で泡立てるのはどちらが滑らかかとか。
だから簡単な物だけ作るのかな。あれだ
ホットケーキミックス万歳派ですね。
躯が作ったチョコ・・・どんな物だったのかはバレンタイン当日に!
あ、私は勿論買いチョコですよ(笑)

雪ですのよ!

2017-02-10 14:18:48 | 幽白
まあ一瞬だけ降ったみたいでしたがね。

昨日舞台を見に行って貰ったチラシが
美輪様の舞台のものでしてそこに
『恋情とは自分本位のものでそれを満たす為に相手が必要と言う感情。』
『愛情とは相手本位のもので相手の幸せを願いそれを満たす為に
ただひたすらにつくす想い』
ってありまして。

黄泉様じゃん!て。
若い頃は『恋情』で蔵馬が欲しくて
年齢重ねて(子供もいるし)相手のことも考える様になって
『愛情』を持った・・・的な。
わーいわーい。
黄泉蔵ー!
三島由紀夫からも黄泉蔵連鎖(笑)。
バレンタインのチョコ買いに行ったら雪降ってて
えらい寒いですよ。
手作り・・・?
そんなの高校生くらいまでですよ。
買った方が旨いでな!


きら☆こんさん。
メッセージ有難うです!
雷禅のラーメン。本当に読みたいですよね~。
霊界で店開くかそれとも月一特例措置で人間界で
店やるか…。多分息子の屋台の売り上げ落ちますよね😎
パワフル乙女日曜のSS タイトルに使わせて頂きますので!
可哀想なんだか幸せなんだか解らない飛影を生温い
視線で愛でてあげて下さい。では!