「じゃあパパが歌って！」
涙目で黄泉を睨みつけながら修羅は叫んだ。
「いや、しかし」
「なんで！蔵馬いないんだからしょうがないでしょ！
いっつも歌ってもらってねるんだもん！
歌ってもらわないとねれないよ！」
眠いのに眠れず苛立つ息子を扱いかねて黄泉は溜息を吐いた。
最悪のタイミングで。
「くらまあ・・・」
しくしくと泣き出した修羅の肩に手を伸ばすが払われる。
ー魔界に来ているはずの蔵馬が癌陀羅に帰って来ないのが
そんなに悲しいのか。
修羅の蔵馬を慕う気持ちは良く解る。
が。
近頃魔界でも放映が始まった人間界の子供向け番組で流れる
子守唄を眠る時に蔵馬と歌うのが修羅のおやすみの儀式だ。
とても可愛いらしい歌で隣で聞いている黄泉としても
微笑ましく感じている。
しかしそれはあくまで自分が歌う前提でないからで。
子供の歌と言うものは。
大体が可愛いらしい歌詞で高い声で歌うから良いのであって
成人男子が歌うとまた、違う意味合いになる。
(歌のおにいさんはまた別のカテゴリですよー)
特にその歌は。
十歳前後くらいの女児が数人で歌っている代物。
黄泉としては歌を歌うのはやぶさかでないがその歌を
歌わされるのは勘弁して欲しいのだ。
とは言え背中を丸めて身体を小さくして泣く息子を何時までも
眺めている訳にはいかず。
「修羅」
ずび、と鼻を啜る音で返事を返す。
「蔵馬の様には歌えないぞ。」
「・・・いいよ。」
腕を伸ばし修羅を抱き抱える。
泣いたから汗をかき身体が湿ったように熱い。
「・・・蔵馬が帰るまでソファで寝るか？」
うん、と頷く修羅の頭を撫でる。
遅くなったな。と早足でエレベーターに乗り込み一息つく。
一緒に寝る約束を破るつもりはなかったが瑣末な雑事が
次々と舞い込み大統領府を出たのは二時間前。
人間界の様にタクシーがある訳でなく全力疾走で癌陀羅に
急いだ。
ー最上階までは五分かかる。
我儘を言わず寝ているだろうか、と考えて思わず笑いが漏れた。
まるで本当に母親みたいだ、と。
昔、まだこの身体が幼かった頃。
息を切らせて帰って来た母に抱かれ何となく居心地悪いと感じながらも
何処か安心したことを思い出しながら。
エレベーターから出ホール前の扉に手を翳すと扉が開く。
走って出てくる気配がしない、と言う事はもう寝たのだろうか。
考えながら居間に向かう。
居間のソファの上で黄泉にしがみつき修羅が眠っている。
寝かしつけて釣られてか黄泉も。
傍らにはCDケース。
修羅の最近のお気に入りの曲だ。寝る前にいつも歌っているもの。
小学生と中学生の女の子達が歌う。
優しげに甘い声でいかにも子供が好きそうな内容で子守唄に歌わされる
蔵馬としてはこそばゆい歌、を。
ー黄泉が歌ったのか？
凄くらしくないが。
でも何処かでこいつなら歌うか、とも思う。
馬鹿で乱暴者で頭悪くて子供なんて大嫌いだと公言していた昔からは
とても考えられないが。
薄く修羅が目を開ける。
くらま、と唇だけで囁いた。
蔵馬は微笑むと修羅の頬に触れる。
擽ったそうに修羅の目が細まる。
「あのね、パパがね」
「うん、でももう遅いから。
明日お話しようね。」
んーと修羅は黄泉の腕に顔をこすりつける。
修羅の背中を擦りながら蔵馬は口を開き。
あとでね。おやすみなさい。と。
歌う様な節で囁くと修羅は嬉しそうに笑った。
パパよりやっぱり蔵馬が歌う方が可愛いね、と。
〜ミリシタ始めましたらもんの凄く可愛い歌がありましてえ！
あんまり可愛いから歌って頂きました！黄泉様に！
・・・あのだってほら緒方さん可愛い声で歌うとめっちゃ可愛いし
大谷さんは言わんでも可愛いので。・・・黄泉様が歌ったほうが
面白いとかおもって無いですよ？
因みにタイトルが曲名です。YouTubeとかにもアップされているので
良かったら聞いて下さい。育ちゃんが可愛いのでー！！
何か最近ウチの蔵馬さん結構黄泉様の事好きですね。
どうしたのかしら？発情期？
涙目で黄泉を睨みつけながら修羅は叫んだ。
「いや、しかし」
「なんで！蔵馬いないんだからしょうがないでしょ！
いっつも歌ってもらってねるんだもん！
歌ってもらわないとねれないよ！」
眠いのに眠れず苛立つ息子を扱いかねて黄泉は溜息を吐いた。
最悪のタイミングで。
「くらまあ・・・」
しくしくと泣き出した修羅の肩に手を伸ばすが払われる。
ー魔界に来ているはずの蔵馬が癌陀羅に帰って来ないのが
そんなに悲しいのか。
修羅の蔵馬を慕う気持ちは良く解る。
が。
近頃魔界でも放映が始まった人間界の子供向け番組で流れる
子守唄を眠る時に蔵馬と歌うのが修羅のおやすみの儀式だ。
とても可愛いらしい歌で隣で聞いている黄泉としても
微笑ましく感じている。
しかしそれはあくまで自分が歌う前提でないからで。
子供の歌と言うものは。
大体が可愛いらしい歌詞で高い声で歌うから良いのであって
成人男子が歌うとまた、違う意味合いになる。
(歌のおにいさんはまた別のカテゴリですよー)
特にその歌は。
十歳前後くらいの女児が数人で歌っている代物。
黄泉としては歌を歌うのはやぶさかでないがその歌を
歌わされるのは勘弁して欲しいのだ。
とは言え背中を丸めて身体を小さくして泣く息子を何時までも
眺めている訳にはいかず。
「修羅」
ずび、と鼻を啜る音で返事を返す。
「蔵馬の様には歌えないぞ。」
「・・・いいよ。」
腕を伸ばし修羅を抱き抱える。
泣いたから汗をかき身体が湿ったように熱い。
「・・・蔵馬が帰るまでソファで寝るか？」
うん、と頷く修羅の頭を撫でる。
遅くなったな。と早足でエレベーターに乗り込み一息つく。
一緒に寝る約束を破るつもりはなかったが瑣末な雑事が
次々と舞い込み大統領府を出たのは二時間前。
人間界の様にタクシーがある訳でなく全力疾走で癌陀羅に
急いだ。
ー最上階までは五分かかる。
我儘を言わず寝ているだろうか、と考えて思わず笑いが漏れた。
まるで本当に母親みたいだ、と。
昔、まだこの身体が幼かった頃。
息を切らせて帰って来た母に抱かれ何となく居心地悪いと感じながらも
何処か安心したことを思い出しながら。
エレベーターから出ホール前の扉に手を翳すと扉が開く。
走って出てくる気配がしない、と言う事はもう寝たのだろうか。
考えながら居間に向かう。
居間のソファの上で黄泉にしがみつき修羅が眠っている。
寝かしつけて釣られてか黄泉も。
傍らにはCDケース。
修羅の最近のお気に入りの曲だ。寝る前にいつも歌っているもの。
小学生と中学生の女の子達が歌う。
優しげに甘い声でいかにも子供が好きそうな内容で子守唄に歌わされる
蔵馬としてはこそばゆい歌、を。
ー黄泉が歌ったのか？
凄くらしくないが。
でも何処かでこいつなら歌うか、とも思う。
馬鹿で乱暴者で頭悪くて子供なんて大嫌いだと公言していた昔からは
とても考えられないが。
薄く修羅が目を開ける。
くらま、と唇だけで囁いた。
蔵馬は微笑むと修羅の頬に触れる。
擽ったそうに修羅の目が細まる。
「あのね、パパがね」
「うん、でももう遅いから。
明日お話しようね。」
んーと修羅は黄泉の腕に顔をこすりつける。
修羅の背中を擦りながら蔵馬は口を開き。
あとでね。おやすみなさい。と。
歌う様な節で囁くと修羅は嬉しそうに笑った。
パパよりやっぱり蔵馬が歌う方が可愛いね、と。
〜ミリシタ始めましたらもんの凄く可愛い歌がありましてえ！
あんまり可愛いから歌って頂きました！黄泉様に！
・・・あのだってほら緒方さん可愛い声で歌うとめっちゃ可愛いし
大谷さんは言わんでも可愛いので。・・・黄泉様が歌ったほうが
面白いとかおもって無いですよ？
因みにタイトルが曲名です。YouTubeとかにもアップされているので
良かったら聞いて下さい。育ちゃんが可愛いのでー！！
何か最近ウチの蔵馬さん結構黄泉様の事好きですね。
どうしたのかしら？発情期？
