具体的な手順は特設サイトで解説されているが、実際に申請してみて分かった気を付けたいポイントをまとめた。

●申請に必要なものは?

 給付金のオンライン申請にはマイナンバーカードが必要だが、実はカードがあれば申請を完結できるわけではない。実際のオンライン申請で用意するものは次の通りだ。

PCから申請する場合

・マイナンバーカード

・カード作成時に登録した「署名用電子証明書の暗証番号(英数字6〜16桁)」

・希望する振込先の銀行口座情報

・銀行口座の確認書類(通帳やキャッシュカード、ネットバンキング画面の写し)

・対応WebブラウザをインストールしたPC

・PC用ICカードリーダーもしくは近距離無線通信「NFC」を搭載する対応スマートフォン

・(カード読み取りにスマホを使う場合は)専用アプリ「マイナポータルAP」(iOS/Android)

●PC・スマホの動作環境を確認

 オンライン申請では、ICカードリーダーかスマホを使ってマイナンバーカードを読み取る。スマホを使う場合は、自分の持っている機種が対応しているかを一覧で確認しておこう。iOSはiPhone 7以降、Androidスマホはおおむね2016年後半以降に発売された機種が対応している。特にAndroidスマホの場合は事前に設定でNFC機能を有効にすることを忘れないようにしたい。

 PCで申請する場合、対応するWebブラウザは「Internet Explorer」「Microsoft Edge」「Google Chrome」「Safari」のみ。

●申請で注意するべきポイントは?

マイナンバーカード作成時に設定した暗証番号を覚えているか? そもそも設定しているか?

 そしてオンライン申請を失敗する大きな原因となりそうなのが、マイナンバーカード作成時に登録する「署名用電子証明書の暗証番号(英数字6〜16桁)」の存在だ。

 マイナンバーカードは、作成時に幾つかの暗証番号を設定する必要がある。特別定額給付金のオンライン申請には、そのうちの署名用電子証明書の暗証番号(英数字6〜16桁)が必須となるが、入力を5回以上間違えるとロックされてしまう。ロックされた場合は市区町村の窓口に出向いて初期化を依頼することになる。日頃からパスワードをしっかり管理しておく必要があるだろう。

 オンライン申請が本格スタートした7日、Twitter上では「暗証番号の変更手続きで役所に行列ができている」という声が相次いでいる。

 この暗証番号にはさらにわながある。署名用電子証明書の暗証番号(英数字6〜16桁)は、マイナンバーカード作成時に設定することが必須とされていない。編集部のある記者は、マイナンバーカードを用意してオンライン申請を心待ちにしていたが、この暗証番号を作成時に設定していなかったのでオンライン申請が叶わなかった。

 ちなみに、申請時に申請者の氏名や生年月日、性別、住所などを手入力する場面があるが、ここで「券面事項入力補助用(数字4桁)」を入力してマイナンバーカードを読み取ると自動入力できる。

銀行口座の確認書類を用意 ……通帳がない場合は?

 申請では希望する振込先銀行口座の確認書類の写しをアップロードする必要がある。確認書類の写しとは、口座番号や片仮名氏名などが分かるキャッシュカードや通帳の写真、ネットバンキング画面のスクリーンショットのこと。PCとスマホのいずれも、カメラやスキャナーを使えば問題ないだろう。

 最近は紙の通帳を廃止している金融機関も多いが、例えば三菱UFJはネットバンキングで通帳の表紙イメージを表示できるサービスを用意している。スクリーンショットを撮影してアップロードすればいいが、操作に慣れていない人は戸惑うかもしれない。


『署名用電子証明書の暗証番号』!?

『PC用ICカードリーダー』!?

じゃあオレの場合ダメじゃん、マイナカードを持っていたって!!