あまりにも有名なSFクラシック『猿の惑星』(1968年)のリメイク。ただし、ストーリーや設定などは大きく異なり(むしろ、P・ブール著の原作に近いかも)、バートン自身も「リメイクではなく、リイマジネーションだ」とコメント。完全なオリジナル作品であることを強調している。R・ベイカーが手掛けた特殊メイク、「猿アカデミー」による徹底した演技指導、どこか東洋テイストな美術と衣装、バートン作品には珍しい重厚なアクションなど、映像面での見応えはたっぷりだが、結果的には、熱狂的なファンを満足させるには至らなかった。
今作に欠けているのは、ずばり恐怖である。68年版に比べて「猿が意外とおバカで、人間が割と頭イイ」という設定ゆえ、支配者たる猿たちの言動が、文字通り“人間の猿マネ”にしか見えないのだ(ベースは南北戦争?)。だから、救世主が、人間を解放に導いても「それ以前に、革命が起こっていても不思議じゃないよね」という元も子もないツッコミが許されてしまう。泳げもしない猿のどこが怖いのか。M・ウォルバーグ(人間役)が、一番、猿に似てるっていうのも笑える…。
バートンにとって、最大の収穫(?!)は、ヘレナ・ボナム=カーターとの出会いかもしれない。結果、究極のミューズであったはずのリサ・マリーと破局し、ヘレナとの交際がスタート。今後の方向性にも影響を与えるのでは、という憶測がファンの間で飛び交った。わずかな時間だが、猿メイクを施されたヘレナ・ボナム=カーターとリサ・マリーのツーショット・シーンがある。ちなみに、68年版へのオマージュとして、チャールトン・ヘストンが猿メイクで出演した(セード将軍の父親役)ほか、パウエル湖でロケ撮影が敢行されている。
今作に欠けているのは、ずばり恐怖である。68年版に比べて「猿が意外とおバカで、人間が割と頭イイ」という設定ゆえ、支配者たる猿たちの言動が、文字通り“人間の猿マネ”にしか見えないのだ(ベースは南北戦争?)。だから、救世主が、人間を解放に導いても「それ以前に、革命が起こっていても不思議じゃないよね」という元も子もないツッコミが許されてしまう。泳げもしない猿のどこが怖いのか。M・ウォルバーグ(人間役)が、一番、猿に似てるっていうのも笑える…。
バートンにとって、最大の収穫(?!)は、ヘレナ・ボナム=カーターとの出会いかもしれない。結果、究極のミューズであったはずのリサ・マリーと破局し、ヘレナとの交際がスタート。今後の方向性にも影響を与えるのでは、という憶測がファンの間で飛び交った。わずかな時間だが、猿メイクを施されたヘレナ・ボナム=カーターとリサ・マリーのツーショット・シーンがある。ちなみに、68年版へのオマージュとして、チャールトン・ヘストンが猿メイクで出演した(セード将軍の父親役)ほか、パウエル湖でロケ撮影が敢行されている。