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ティム・バートン

ティム・バートン(Tim Burton/映画監督)に関する情報・感想をつづるブログ [シネストック別館]

「ビートルジュース」 解説

2006-07-04 00:01:00 | 「ビートルジュース」
 ある日突然、事故死してしまったメイトランド夫妻は、自宅に引っ越してきた人間たちを追い出そうと奮闘するが、なかなかうまくいかない。二人は霊界に住む自称“人間祓い”ベテルギウスに頼ろうとするが、これが大トラブルの始まりだった。日本初登場となったバートン作品で、そのオリジナリティあふれる内容から、真の意味で「長編デビュー作」と呼べるオカルト・コメディの傑作である。興行的成功に加え、批評家の評価も上々だった。音楽はダニー・エルフマンだが、裏テーマ曲ともいえる「バナナ・ボート」(ハリー・ベラフォンテ)が一躍脚光を浴びた。
 マイケル・キートン演じるベテルギウスを筆頭に、霊界/人間界を問わず、キテレツ人間のオンパレード。バートン曰く「国税局のようなオフィス」を模した死者の世界がユニークだが、それ以上に「死者が生きた人間に脅かされる」というパラドックスな設定がツボ。最も弱く善良なのが、死んだメイトランド夫妻なのだ。脈力や伏線は、二の次。とっ散らかったままクライマックスになだれ込む乱暴さが、ドタバタな作品にとてもマッチしている。特殊メイク、ミニチュア、ストップモーションなど、80年代らしい手作り感覚あふれる映像世界は、現在のバートン作品にも受け継がれる美学だ。
 相容れない世界同士の対立は、バートンが繰り返し描いたテーマだが、今作は両者(死者と人間)が共存を選ぶ点で、異彩を放っている。『ヴィンセント』のティーンエイジ版ともいえる“ゴスっ娘”リディア(ウィノナ・ライダー)が、最後には、明るく素直な少女に変身するのが象徴的である。一方、スノッブ連中や体育会系に対する復讐心にも似た「イヤミ」がチラリなのが、いつものバートン節。

「ビートルジュース」 データ

2006-07-04 00:00:00 | 「ビートルジュース」
STAFF ● 監督:ティム・バートン/製作:マイケル・ベンダー、ラリー・ウィルソン、リチャード・ハシモト/脚本:マイケル・マクダウェル、ウォーレン・スカーレン/原案:マイケル・マクダウェル、ラリー・ウィルソン/撮影:トーマス・アッカーマン/音楽:ダニー・エルフマン/プロダクション・デザイン:ボー・ウェルチ/編集:ジェーン・カーソン/衣装デザイン:アギー・ジェラード・ロジャース

CAST ● マイケル・キートン、アレック・ボールドウィン、ジーナ・デイヴィス、ウィノナ・ライダー、ジェフリー・ジョーンズ、キャサリン・オハラ、ロバート・グーレット、グレン・シャディックス、シルヴィア・シドニー、アニー・マッケンロー、モーリス・ペイジ

DATA ● 原題:BEETLEJUICE/ゲフィン・カンパニー、ワーナー・ブラザース作品/1988年/アメリカ映画・PG指定/35mm/92分/ヴィスタ/カラー/ドルビーステレオ/米国公開:1988年3月30日/日本公開:1988年12月10日(ワーナー・ブラザース配給)/全米映画批評家協会賞主演男優賞受賞/アカデミー賞メイクアップ賞受賞/サターン賞最優秀ホラー映画賞、助演男優賞受賞