chuo1976

心のたねを言の葉として

「残酷」を娯楽とし、「他人の苦痛」を見世物にして、慰安にする

2024-09-01 04:16:04 | 文学

 暴君の治下の臣民は、おおむね暴君よりもさらに暴である。暴君の暴政は、しばしば暴君治下の臣民の欲望を満たすことはできない。

 暴君の臣民は、暴政が他人の頭上で暴れてくれるのを望むだけだ。自分はおもしろがって眺め、「残酷」を娯楽とし、「他人の苦痛」を見世物にして、慰安にするだけだ。

 自分は「運よく逃れた」のが自慢の種である。


(「魯迅評論集」竹内好訳 岩波文庫) 

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