今日は久しぶりに昔懐かしい日活映画を見た。

コーヒーを飲もうとテレビをつけた。ふとテレビのチャンネルをリモコンで動かした。映画の場面である。石原裕次郎の格好いい映像が写っていた。
内容はともかくとして日活映画、それも石原裕次郎だったら見たいと思ってそのままにしていた。
なんか見たような場面だが内容はすっかり忘れている。
そして芦川いずみがでてきた。
これで思い出した。「あじさいの歌」である。
内容をすっかり忘れて思い出したいと思って最近文庫本を買ったが他の本を読むのに忙しくてそのままになっていた。
懐かしい。日活映画のストリー、大体あらすじが読めてくる。今の脚本は複雑しすぎてかえって面白くない。
単純明快な脚本がまた懐かしくて終わりまで見た。予想したとおりの脚本である。
当時の石原裕次郎は格好よかった。また芦川いずみも純情かれんな役どころが似合っていた。脇役も昔懐かしい。日活の銀幕を飾った人たちばかりだ。
芦川いずみが来ていたワンピース、昭和30年代を思い出していた。
あのころほしいと思う服は布地を洋服の仕立て屋さんに持って行って作ってもらった。それができなかったら独学だったか自分で作った。
東京の町もまだ高層ビルが建っていない映像だった。
それなのに映像からも当時の生きる人たちの様子がイキイキしているように見えた。
何もなかった貧しい日本、しかし戦争が終わってやっと自由が手に入り努力して働きさえすれば希望がかなえられるように夢のあった時代だった。
交通網も発達しておらず大都会、東京はそうした映画の中で知っていった。
なんと言っても石原裕次郎。若いときは格好よかった。韓流で韓国の俳優が世の中フアンを騒がせているがこんなものではなかった。比べものにならない。そのフアン層はすごかった。
韓流はそんな時代の投影で中高年の婦人たちを虜にしているのだろうか。
石原裕次郎を追い越す人気俳優はそうあらわれないだろう。
時代にあった石原裕次郎、何も物もなかった時代に私たちに未来の夢を持たせてくれた。

どうして兄の石原慎太郎と違うのだろうか。似ているところもあるが----。
しかし石原慎太郎の息子、何番目か分からないが石原裕次郎に似た人もいる。
けれど時代が顔を作っていくがあの時代の石原裕次郎の顔、ステキな格好いい人はでてこないだろう。
石原裕次郎が流行らせた言葉「イカスぜ」。この言葉も死語になって久しい。
イカスよ。裕ちゃん。
なんて思いながら久しぶりに青春時代、若者たちを虜にした映画「あじさいの歌」を最後まで見た。