夏木マリさんの第一印象は、演題のとおり「カッコいい!」でした。
背筋がすっと伸びていて、黒の細身のパンツスーツ(グッチだそうです)に、胸のボタンをいくつも外した真っ白いシャツ(こちらのブランドはD&Gとのこと)、髪も黒のストレート(野ぶたをプロデュースの教頭先生のような感じ)。
「人生の冒険ができる年頃になりました」ということから、いよいよお話が始まりました。
33年前に歌手としてデビューし、歌から演劇へと入っていったとき、「一人で演劇をやって表現できるものは・・」と思って、93年から「印象派演劇」を始めたとのことでした。
『光と影で絵を描く、画家の印象派と同じように、事実を見つめてそこからスタートする。
実際に向かっていくと、大変さがわかってきたが、「演劇は体感するもの」ということもはっきりわかってきた。
そして年齢は、ただの記号であるということも。』
なんとなく毎日を過ごしていたという20代から、こうして夏木さんは自分の進むべき道を見つけられたのです。
そして現在、「自分に取り組めることがあるということが幸せ」と言われてました。
印象派演劇以外にも、もちろんいろいろな映画やドラマにも出演されていますが、さまざまな女性を演じるたびに、そのひとの「履歴書」を作成してみるというお話も、印象的でした。
彼女はどんなヘアースタイルなのか?
どんな町に生まれて、どんな子ども時代を過ごし、親にはどんなふうに愛されていたか。
どんな食べ物が好きで、どんな男性のタイプが好きなのか・・など。
そして、最近は「アニメ映画」も大好きになったとのことでした。
これは「千と千尋の神隠し」での声優経験から。
会場にも映像の一部を持って来られていて、その場で吹き替えを再現してくださいました。
あの湯婆ばの声は、本当に夏木さんのものだったんだとびっくり。
私は、地声は夏木さんのものでも、きっとコンピュータで処理しているのだろうと思っていたのです。
どこまでの数の引き出しがある方なんだろうと、鳥肌がたつようでした。
最後に、3月15日にバンドのボーカルとしてデビューしたという歌のプロモーションビデオが流れて講演会は終了しました。
そして最後の最後に、もう一度登場してくださって、プロモーションビデオを最後まで見て、会場に残っていたみんなのためにと、1曲歌ってくださいました。
「咳」という曲で、コホンとで出た咳が譜面にならないかな?と思ってできた歌ですと言われてました。
この最後の歌声にじ~んときて、夏木さんの伝えたかったものはこれだったのかも?と思い、夏木さんと過ごした2時間が、一段と大切なものとなりました。
*残念だったのは「チルソクの夏」の話題が全くなかったこと。

山口県の思い出は、30年前に歌手として、宇部・防府のキャバレーオスカーに、歌いにきていたことです、と言われてました。