朝ことば

まだ頭がやわらかい朝のうちに
留めておこう　好きな思い
少し寝坊した　日差しが見える部屋で
寂しさを堪えて　位置につく

なんとかやっているよ
あなたの声が聞きたくて
受話器に手を伸ばす

「あの頃とは違うから」
大丈夫
言い聞かせたくて
あなたが言ってくれた言葉
聞き返した

寒い冬がやって来ます
ここで一人　彷徨い人
弱い日差しに心細くなりながら
抱えきれなくなったら
その時は手を貸して

Tomoky

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バスルーム

あたたかい光の部屋
掌に馴染む泡
息を吹きかけて飛ばしたら
小さなしゃぼん玉ができた

lai lai lalala
lie lie lalala…

歌ってた　壁に少し響く
苦い思い出も
虹色の膜に閉じ込めた

包み込んでふわふわ
手を伸ばしたら　ぱちんと弾けて
ちょっと残念で　また息を吹きかける
湯気の中　世界が凝縮されて
捨てたものじゃないと呼びかけてる

lai lai lalala
lie lie lalala…

きれいな虹色の世界
捨てたものじゃないと　口笛を吹く

Tomoky

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food of sadness

ずっと空っぽだ
満たされることはない
それはあなたが悪いのではなく
もちろん僕のせいでもない

詰め込んだ
多分　幼い頃に植えつけた寂しさを
紛らわすための物質
隙間風が通る空間を
埋めるような気持ちで

また知ってしまった
知らなくてもいいことを
僕が本当に手にしたいことは
かわりに　するりと抜けていく

じわり　滲み出す
苦い感情は　血と同じで
見たくないのに　見せつけられる
ずっと空っぽだ
胃袋を満たす　悲しい思い出
寂しさは消せない
僕は　いつも　
どこか幼いまま

Tomoky

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キミになつく

猫の爪のような
大きい三日月
冷たく澄んだ夜空に浮かんでる
どこからともなく
キミの鳴き声

僕を呼んでるの？
今すぐそばに行くから

いつかここに来て
そっぽ向いてばかりいたけど
今はキミたちを見つけると
力いっぱい両手振ってる

「嬉しい」んだって気づいたの
そばにいるとほっとして
懐かしい気持ち　
それは　もう会えないと思ってた　抱きしめたい気持ち

じゃれるような　小さな幸せの時間
もう一度僕にくれて　ありがとう

Tomoky

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心のシミ

どうしても朝が
冷たくて寂しくて
目を覚ましたくないなぁ
外は晴れているのに

今の僕じゃ嫌で
なりたいものもなくて
大人になるのも嫌で
どこか冷めている

疲れたなぁなんて呟いてみると
「じゃあ休めば」なんて
乾いた君の声がする
単純でいいのに
こんなこと　悩んでる時間がもったいない
突き放すように僕を見ていた

泣く理由なんてない
わけもなく　哀しさが付きまとうだけ

Tomoky

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距離

君の声
胸の奥で響く
思ったより長く

震えているくせに
まだ距離をとろうとしているんだ
僕の愛したものが見えなくなりそうで
そうなるくらいなら
一人でもいいや

とか　なんとか言って
結局はこれ以上　人と近づく術を知らないだけ

近づきすぎたら　求めてしまう
与えきれないものまで　欲してしまう
心地よい距離を保ちたくて
少し寂しいくらい　離れてみた

それでよかったのか　よく分からない

君の声
離れた所から
しみわたる

愛してもいいですか

Tomoky

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HAPPY BIRTHDAY

君の喜ぶ顔が見たくて
不恰好ながらがんばった
僕は前から　もの作りが好きだった

忙しさにかまけて忘れないように
大事な君が生まれてきた今日を

仲良くしてくれてありがとう
優しい君は　どうかそのままで

君が好きなチョコの星
願いを込めるよ
手作りで
君にとって　素敵な一年になりますように

誕生日おめでとう

Tomoky

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愚か者

少し行ってみて
どうしても悲しかったら
帰ろう
そんな風に思って
あの場所に行った

どうして僕は
大事な友達にいつも
壁を作って距離をおく
今までいっぱい優しさくれたのに
返さない　嫌がった
見透かされてる気がする
なんて心が狭いんだ
一人じゃいられないくせに
みんなの中で　孤独を感じる

突っぱねて　意地張って
空の上から　誰かに嗤われた
軽い罰を受けた気分
尻尾巻いて逃げ込んだ
昔の甘い記憶を辿った場所

こんなんじゃ
好きな人に　好きって言えない

悲しくなった
また身を守る場所を探した
穴の開いた風船
塞ぐ術を知らずに
気を張ってる　愚か者

Tomoky

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無音の世界

あれだけ音を欲していたのに
いざその洪水の中に投げ込まれると
イライラと落ち着かない気持ちになる

ざらついた笑い声が嫌で
抜け出したら
無音の世界

こんなに建物があって
人だって暮らしてるはずなのに
今度はソワソワと落ち着かない
多分　僕は　その両方で
誰の記憶にも残らないし
誰の顔も憶えてない

悲しくて　身震いした
あなたに会いたいよ
その目に　僕を映してほしい

Tomoky

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Where do I want to go?

泣き出しそうな空に
比例したこの気持ち
半ば夢の中にいながら歩く
いつもより　
時間が早く過ぎる気がしてる

ふわふわとした頭と足どりで
つかみどころがなくて

コンピューターと向かい合って
体中から水分が吸い取られてく感じ
カチカチとクリックする機械音
あまりにも広い電子の海は
泳ぎ着きたい場所がどこか
時々分からなくなって
途方に暮れる

これでいいか
大事なもの　落としてないか
分からない
誰に聞いても
自分の心も　すくんで話さない

Tomoky

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