中国経済ニュースクリップ

中国経済に関して興味深い新聞記事をクリップしていきます。

不動産投機の抑制策を強化=頭金比率を大幅引き上げ-中国

2007年09月28日 | 国内マクロ
【北京28日時事】中国政府は28日までに、過熱する不動産開発を金融面から抑制する新たな対策を打ち出した。開発融資の審査を厳しくしたほか、オフィスビル、住宅取得の際の頭金比率を大幅に引き上げた。投機行為を防止するとともに、金融機関の貸し出しリスクを低減させる狙いもある。
 中国の今年1~8月の固定資産投資は前年同期比26.7%増加し、不動産開発に限ると同29.0%の高い伸び。一方で、土地を取得したり、マンションを建築したりしても、値上がり待ちで開発・販売しないデベロッパーも目立ち、大都市では低・中所得層の住宅取得難が問題となっている。
 中国人民銀行(中央銀行)の不動産融資に関する通達によると、オフィスビルを購入する場合の頭金を価格の40%以上から50%以上に引き上げたほか、90平方メートル以上の住宅については、2軒目以降の頭金比率を30%以上から40%以上に引き上げた。 
 また、投機目的で土地取得や住宅開発を行ったデベロッパーへの融資を禁止し、完工から3年以上販売していない住宅は融資の担保としてはならないとするなど、締め付けを一段と強化した。(了)

07年のインフレ率を4.6%と予想=中国人民銀行

2007年09月28日 | 国内マクロ
 【北京28日ロイターES=時事】中国人民銀行(中央銀行)は28日、研究局の報告を発表し、2007年の同国のインフレ率が当初目標の3%を大きく上回る4.6%になるとの見通しを示した。報告は中国証券報に掲載された。
 ただインフレ率は8月の6.5%のペースから08年前半には約5%に鈍化するとみている。
 国内総生産(GDP)の伸び率は07年は11.6%で、08年上半期には10.8%に低下すると予想している。(了)

8月の中国の消費者信頼感指数、97.3に上昇

2007年09月28日 | 国内マクロ
 【北京27日ロイターES=時事】中国国家統計局がウェブサイトで27日発表した8月の消費者信頼感指数は、消費者物価が10年超ぶりの上昇率となったにもかかわらず、97.3となり、7月の96.7から上昇した。
 統計局によると、6月は97.5、5月は96.7だった。
 8月の消費者物価指数(CPI)は、食品価格の急上昇を主因に前年同月比6.5%上昇となった。(了)

中国経済、「過熱」に至らず=今年は11%成長-発展改革委

2007年09月25日 | 国内マクロ
【北京25日時事】中国国家発展改革委員会の韓永文秘書長は25日、北京で開かれた日中経済協会訪中団との会議で、中国経済の現状について、「成長が速過ぎ、物価も上昇している」としながらも、「過熱」には至っていないとの認識を示し、今年の国内総生産(GDP)伸び率は11%か、これを若干上回る水準と予想した。
 今年1-6月期の中国のGDP伸び率は11.5%、4-6月期では11.9%に加速した。韓秘書長は、「(伸び率は)歴史的に最速だった時期に比べれば穏やか」と指摘した。中国は1992-94年に13%-14%の高い伸びを記録している。
 韓秘書長はただ、「経済が過熱に転換するのを抑制するのが当面の最重要課題」と述べ、金融引き締め、やみくもな開発投資の抑制などマクロ調整策を継続する姿勢を示した。その上で、下半期については「上半期よりは少しコントロールできる」と、成長スピードが若干減速するとの見通しを示した。
 8月に6.5%上昇と約11年ぶりの高い伸びを記録した消費者物価については、「豚肉など個別の食品価格が急騰しているため」とし、物価全体には波及していないとの見方を示した。
 韓秘書長は、貿易黒字の急拡大も問題の一つに挙げ、エネルギー多消費型の製品輸出の抑制、輸出税の還付率引き下げのほか、輸入拡大に努力すると表明。「黒字が急拡大する局面は徐々に改善される」と強調した。(了)

「物価に満足」が史上最低に=株投資熱、一段と上昇-中国

2007年09月21日 | 国内マクロ
【北京21日時事】中国人民銀行(中央銀行)が21日までに公表した第3・四半期の全国住民アンケート調査によると、「物価に満足」との回答は前期比4.9ポイント低下して3.5%となり、史上最低の水準に落ち込んだ。「物価が高過ぎ、受け入れがたい」が47.1%と同17.6ポイントも上昇、物価への国民の不満がさらに高まった。
 今年8月の消費者物価指数(CPI)は6.5%の上昇と約11年ぶりの値上がり幅を記録。アンケートでは、第4・四半期も物価が引き続き上昇するとの予想が61.3%と史上最高の水準となった。
 人民銀行は7月以降、3カ月連続で利上げを実施したが、効果は発揮されていない。国際金融筋は「10月15日からの共産党大会が終了すれば、人民銀行は強力な金融引き締めに乗り出す」と指摘した。
 このほか、資金の使途に関する質問では、「預金を増やす」の40.2%に対し、「株式かファンドを購入」が4.1ポイント上昇して44.3%となり、昨年来の株価急騰を受けて、株投資熱が一段と高まったことが示された。
 アンケートは、国内50都市の住民2万人を対象に実施した。 (了)

銀行・企業に景気不透明感、人民銀調査で[金融]

2007年09月20日 | 金融
中国人民銀行(中央銀行)が発表した全国の銀行家や企業家を対象としたアンケート調査結果で、経済の見通しに対する信頼度が過去最低の水準となっていることが分かった。急速に進むインフレなど景気の過熱と、それによる相次ぐ引き締め政策への警戒感が反映された形といえる。

人民銀は20日、第3四半期(7~9月)の「全国銀行家アンケート調査」「企業アンケート調査」「全国都市部預金者アンケート調査」を同時に発表した。

このうち、銀行家を対象とした調査では、全体の83.0%が現在の経済状況を「過熱」または「やや過熱」していると回答。先行きに対する信頼度指数は21.0%にとどまり、第1四半期(1~3月)の60.6%、第2四半期(4~6月)の36.7%から大幅に落ち込み過去最低となった。

現在の通貨政策が「適当」と判断した銀行家の割合は、第2四半期の55.8%から49.7%まで減少。第4四半期(10~12月)の見通しについて、半数以上が引き続き引き締めに向かうと見ており、約6割がさらに利上げが行われると予測した。

一方、企業家に対する調査では、経済過熱に対する不安から、先行き信頼度が前期比6.4ポイント減の77%に低下し、過去最大の下げ幅を記録した。

生産材料の価格が上昇しているとした企業家の割合は前期比6.9ポイント増の37.9%となり、インフレ実感が1997年以来で最も高くなっている。

また、預金者調査でもインフレへの不満が強く現れた。「物価が高過ぎて受け入れ難い」との回答が、第1四半期の25.9%、第2四半期の29.5%から47.1%へと急増。第4四半期も物価上昇が続くと予測した人も過去最高の61.3に達した。<全国>


昨年の海外投資、38%増=アジア、中南米が中心-中国

2007年09月18日 | 対外経済
【北京17日時事】中国商務省、国家統計局、国家外貨管理局は17日までに、2006年の中国企業の「対外直接投資統計公報」を発表した。金融を含めた直接投資は211億6000万ドルで前年比38%強の増加。非金融部門への投資が同43.8%と大幅に拡大したが、金融部門は同16.7%増にとどまった。
 政府3部門が合同で海外投資の詳細を公表するのは今回が初めて。中国の海外投資は、対中投資(金融除くと06年は630億ドル)に比べ大きく遅れており、政府は企業の「走出去(海外進出)」を奨励している。
 公報によると、06年の非金融部門への投資は176億3000万ドル、金融は35億3000万ドル。06年末現在で、中国企業5000社強が172カ国・地域に投資し、海外に設立した企業数は1万社に迫った。累計の投資額は906億3000万ドル。
 投資手法としては、合併・買収(M&A)がほぼ4割を占めた。非金融分野の投資先の90%はアジア、中南米だった。海外での雇用は06年末現在で63万人、うち現地人は26万8000人。(了)

中国の物価、4.2%上昇へ=貿易黒字3000億ドル-ADB

2007年09月17日 | 国内マクロ
【北京17日時事】アジア開発銀行(ADB)は17日発表した「2007年アジア開発展望」の中で、07年の中国の消費者物価指数(CPI)上昇率について、食品価格の急騰を背景に、前回(3月)見通しの1.8%から4.2%に大幅上方修正した。
 ADBは「実際には(上昇率が)一段と拡大するリスクがある」と警告しており、中国政府の07年の目標「3%以内」達成は極めて困難とみられる。 
 07年の貿易黒字についてADBは、一部製品に対する輸出税の新規導入、税還付率の引き下げなど一連の抑制策を受けて、年後半には輸出の勢いが若干鈍化するものの、通年の黒字は3000億ドル前後と、06年比60%強の大幅増加になると予想した。
 ADBはまた、昨年1年間で130%、今年に入ってもさらに100%前後急騰した株式市場に言及し、「一部企業、個人が銀行融資を株式に投資しているため、大幅な株価下落となれば、銀行の不良債権が増加し、バランスシートが悪化する」とリスクを指摘した。(了)

中国、追加利上げ=今年5回目、インフレを懸念

2007年09月14日 | 金融
【北京14日時事】中国人民銀行(中央銀行)は14日、金融機関の貸出・預金基準金利をいずれも0.27%引き上げ、15日から実施すると発表した。利上げは今年5回目で、7月以降、3カ月連続。景気過熱とインフレを防止するため、強いメッセージを発したとみられる。
 人民銀行は利上げについての声明で、「貸し出しの伸びのコントロールを強化し、投資の合理的な拡大を導く」とした上で、「インフレ期待を落ち着かせる」ことも目的と指摘した。
 中国の成長率は今年1~6月で11.5%、4~6月期では11.9%に加速した。消費者物価も5月以降、上昇基調にあり、8月の上昇率は6.5%と約11年ぶりの伸びを記録。極端な値上がりは豚肉など食品に限定されているが、他の商品への波及も懸念されている。 
 今回の利上げにより、1年物の預金金利は3.87%、貸出金利は7.29%となる。(了)

1-8月の都市部固定資産投資、27%増=不動産は29%増-中国

2007年09月14日 | 国内マクロ
【北京14日時事】中国国家統計局は14日、今年1-8月の都市部固定資産投資が前年同期比26.7%増の6兆6659億元(約102兆円)だったと発表した。伸び率は1-7月(26.6%)とほぼ同じで、依然として高い水準が続いている。
 1-8月は不動産開発投資が29.0%と、1-7月の28.9%増から一段と加速。政府の過大投資抑制策にもかかわらず、地方の開発ラッシュが継続していることが示された。
 1-8月の中央政府のプロジェクトは13.2%の伸びにとどまったが、地方政府分は28.4%に達した。(了)