【北京６日時事】中国の温家宝首相は６日、遼寧省大連で開幕した「夏季ダボスフォーラム」で演説し、今年１～６月期で１１．５％に達した中国の経済成長について「やや速すぎ、発展方式も粗放」とした上で、「物価上昇圧力も増大している」とインフレ懸念を示し、金融引き締め、過大な投資抑制などの政策を一段と強化する姿勢を示した。
温首相は当面の経済課題について、固定資産投資、貸し出しの伸びが速すぎるほか、貿易黒字も過大と指摘。「経済が過熱に転じるのを防止することが主要な任務」と強調した。中国の消費者物価指数（ＣＰＩ）は最近、大きく上昇しており、７月は５．６％と１０年ぶりの高い伸びを記録した。
温首相はまた、近代的な銀行システムの樹立など金融改革を進める方針を示した。人民元制度に関しては「相場形成システム改革を進め、柔軟性を増強する」と述べた。ただ、具体策には言及しなかった。
世界的に懸念が広がっている中国製品・食品の安全性にも触れ、「関連法律、品質基準の整備を急いでおり、監督管理体制を強化して、安全水準の向上に努める」と述べた。
このほか、１９７８年以来の改革・開放３０年の成果を回顧した上で、「改革は中国の経済社会発展の原動力」として、経済体制改革を継続し、市場の効果を最大限発揮させることを強調した。（了）
温首相は当面の経済課題について、固定資産投資、貸し出しの伸びが速すぎるほか、貿易黒字も過大と指摘。「経済が過熱に転じるのを防止することが主要な任務」と強調した。中国の消費者物価指数（ＣＰＩ）は最近、大きく上昇しており、７月は５．６％と１０年ぶりの高い伸びを記録した。
温首相はまた、近代的な銀行システムの樹立など金融改革を進める方針を示した。人民元制度に関しては「相場形成システム改革を進め、柔軟性を増強する」と述べた。ただ、具体策には言及しなかった。
世界的に懸念が広がっている中国製品・食品の安全性にも触れ、「関連法律、品質基準の整備を急いでおり、監督管理体制を強化して、安全水準の向上に努める」と述べた。
このほか、１９７８年以来の改革・開放３０年の成果を回顧した上で、「改革は中国の経済社会発展の原動力」として、経済体制改革を継続し、市場の効果を最大限発揮させることを強調した。（了）