雨が降ると裏隣の家の庭で、蛙が元気良く鳴く。小学生のお孫さんが遊びに来るので、飼っているのかも知れない。日照り
の時でも大丈夫なようにしてあるのだろう。雨が降ってクヮクヮクヮと嬉しそうに声高らかに鳴いている。それに反して今
日は地蔵盆だったのに、子供達は外で遊べなかった。明日から小学校が始まるらしく、今日は夏休み最後の日。まだまだ暑
いのに大変そう。
力の限りに羽を振動させて
その音を空間いっぱいに響かせている
それは高い空と暑い日差しと共に夏そのもの
いくつもの夏の想い出の
風景の奥に存在している
夏の時に割れ目が出来る
樹に止まっていた蝉がそこから落下する
地の上の草陰に時も落ちる
その時の中でも羽を振動させているが
もう夏の響きはしない
草に絡まるガサガサとする音が
とぎれとぎれになり
やがてその音もなくなってしまう
そして草陰に落ちた時も消える
静寂が空間になり
分で隔てられていたものも消える
わたしも夏から引き離され
落ちた時の中でもがく
蝉は知っているのだろうか
時が消えた静寂な光を
庭の木槿の蕾は、そのままで枯れているものが多い。葉も早く黄色くなって来ている。風が少なくて熱気がこもっているよ
うだ。
夏休み中も修学旅行生が訪れている。きちんと制服を着て、背中にリュックを背負っている。若いからこの暑さでも大丈夫
そうだ。宿泊所でみんなと話の花が咲いて夜更かししても、昼の疲れは夜ぐっすり寝て取れるのだろう。
雨が降って来た。昨日も今日も昼間の気温は、少し下がったけれど蒸し暑い。熱帯夜は続いている。それで私は寝不足。今
年の夏は恨めしい限り。
相変わらず朝から気温が高い。長く続く暑さに疲れて来たのか、イライラして来る。金曜日から３日間、曇り時々雨の天気予
報が出ている。前線が南下して少し天気に変化が出て来るのかな（期待しているのだが）。午後６時過ぎに夕立があった。夕
立後でも涼しくなったように感じない。今夜も熱帯夜のようだ。
レイ・ブラッドベリの「１０月はたそがれの国」の中の〈熱気のうちで〉という短編小説を思い出した。・・・殺人事件という
やつは、華氏９２度のときに起こるのがいちばん多い。ちょうど９２度のところに、刺激感受性の頂点がある。この温度にな
ると、あらゆるものがいらだちのタネになり・・・発作的殺人！・・・（小説の中の会話）・・頭を冷やそう・・・そうだ。
いまこそ、オレンジ・ソーダの必要なときだ・・・。（私にも程よく冷えた栄養価の高い飲み物が必要なのかも！）
朝のウォーキングの時、本当に久しぶりに待賢幼稚園の前の道を歩いた。私が卒園した幼稚園。待賢小学校の南東の一角が
幼稚園。小学校は少子化で出水小学校と統合され、二条城北小学校になって廃校（建物は残っている）になった。幼稚園は
今もある。近くに予備校が出来たりし、前の道は綺麗に舗装されている。幼稚園も度々リフォームされているようだ。
幼稚園に通っていた時のちょうど今時分に、私は左腕の骨にひびが入る怪我をした。それで大きなギプスをする羽目になっ
た。夏休みが終わって幼稚園に行くのにぐずったそうだ。門の所で先生が「よ～来たな、みんな待ってたんえ」と迎えてくれ
たので、付添て来てくれた母のことはそっち退けで、直ぐ中に入ってしまった。幼稚園が始まって二週間目頃、幼稚園教諭に
なる学校の学生さん達が研修で来た。ギプスをしている私は目立ったようで、とても可愛いがってもらった。園庭で遊べな
かったので、みんなが園庭で遊んでいる間は絵を教えてくれた。研修のお姉さんの誰かが、いつも私と居てくれた。一緒に向
日葵の絵を描いたことは忘れられない。
