チモシェンコ大村のロン・ポール研究+くだらない話

ロン・ポール氏のブログ翻訳を通じて、リバータリアン思想・オーストリア経済学について勉強しています。

究極の消費者保護

2012-01-10 15:53:43 | 合衆国憲法
共和党大統領候補予備選が始まりました。先日のアイオワ州党大会に引き続き、今日はニューハンプシャー州予備選です。メインストリームメディアの露骨な“無視”にも関わらず、ロン・ポール議員は相変わらずの存在感を示しています。まだ共和党の大統領候補を決める段階ですが、もし彼が米大統領に選出されたら、日本を含め世界は大きく変わるでしょう。今後も目が離せません。


ロン・ポール議員のブログから

Texas Straight Talk 2012/01/09

The Ultimate Consumer Protection

究極の消費者保護(拙訳:チモシェンコ大村)

先週、オバマ政権による議会休会中の人事決定を阻止しようと議会が動きましたが、結局大統領はそれを強行してしまいました。この事態を巡り、ワシントンにおける党派間のゲームは熱狂的な状態に達しています。議会は、形式上会期中にするためだけに、3日ごとに1分未満のセッションを開催しています。この40秒の形だけの議会は、大統領の支持者にとっては議事進行妨害に思われるかもしれません。しかし、議会は、憲法で明白に定められた権限を行使し、ルールに則って行動しているだけです。一方、苛立った大統領は、あっさり合衆国憲法を無視し、消費者金融保護局(CFPB)局長にリチャード・コードレイを、全米労働関係委員会(NLRB)にシャロン・ブロック、リチャード・グリフィンおよびテレンス・フリンを任命しました。

このように合衆国憲法をないがしろにした有り様は、政権ごとに酷くなるばかりです。この危険な前例ができてしまった今となっては、両党とも、一線を越えるのが誰であろうと、憲法の境界線を守ることが賢明でしょう。憲法の逸脱を容認することは、政権が交代した時にあだとなって返ってくるからです。

オバマ政権は、大統領による人事任命を上院が承認しなかったことで、異常なほどの苛立ちをあらわにしました。しかし本当は、良くも悪くも、これこそが有権者が政治家に与えたカードなのです。抑制と均衡のシステムをもたせた合衆国憲法は、議会の行き詰まりを許してしまうだけのものではありません。むしろ行き詰まりをある程度保障するものなのです。建国の父たちは、行き詰まりを作ることが非常に良いことだと分かっていました。ワシントンにおいて何も合意に達しなければ、国家への害は限定的です。オバマ政権が今回の問題についてどのように捉えどのように解決したかを考えれば、建国の父たちの知恵が現代においても輝きを放ちます。

現政権によると、消費者金融保護局を新設することは絶対不可欠だということです。さらなる規則、お役所仕事、書類書き、手続き――こういったものが付いてまわる新たな官僚組織が、市場における悪者から国民を守るとのことです。しかし、2008年の終わりごろ、たちの悪い銀行や企業が倒産の危機に瀕した時、我々は本当の答えに直面しました。経済の法則は、腐敗した会社が消費者、預金者あるいは株主に対して権利侵害したり詐欺を働いたりすることが二度とないよう、そういった会社を市場から永久追放するのに機能していました。倒産は究極の消費者保護なのです。しかし、ワシントンの連中は何をしたでしょうか。彼らは消費者ではなく銀行を守り、さらなる役人を産み出したのです。

これこそまさに、憲法が産み出す行き詰まり状態が尊重されるべき理由です。しかし、我が国は法ではなく人間によって支配されているということが未だかつてなく際立っています。この国はもう一度合衆国憲法を尊重する必要があります。例外は許してはなりません。抑制と均衡のシステムが政策決定の邪魔になったとしても、合衆国憲法を遵守するという大統領の就任宣誓は今でも有効です。そうでなければ全く意味がありません。

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