BglIIとBamHIの不幸

BglIIとBamHIはoverhang sequenceが同じやないか！！！

道理でアホみたいにコロニーが出てくるわけや。というわけで、dephosphorylationしてもう一回やり直し。全く、何のためにdouble digestionしたか分からんやんけ。こういう単純なミスが多すぎる・・・。

「けっ、やってらんねー」　むしゃくしゃした僕は足元の石ころを蹴飛ばした。すると、前方で「あっ」という声がしたので顔を上げると、そこには小麦色の肌をした若い女の驚いた顔がありました。

「あ、ごめん。大丈夫？」
「うん・・・」　彼女は屈託のない笑顔を僕に見せました。

彼女の名はマリアと言いました。

その後僕はマリアと懇ろな関係になり、それはそれは楽しい日々を過ごすようになりました。ところがある朝それは起きたのです。海に面したバルコニーで朝食を二人で摂っていた時のこと。僕のグラスにレモネエドを注ぐ彼女。その彼女の腕を押し上げるようにして剛毅木訥と生い茂る草叢(くさむら)を僕は目にしたのです。それは青天の霹靂のように僕に衝撃を与えました。そしてそれまで楽しかった生活が一瞬にして不快なものに感じられたのです。気がつけば、その不快感は憤怒に変わっていました。僕はそのレモネエドには手をつけず、グッドバイも言わず、その家を去りました。そこには二度と戻りませんでした。今思えば、そこまですることはなかったと後悔しているのですが、まあなんと言いますか、わき毛の至り、否、若気の至りでございます。