Texas Straight Talk 2012/06/25
Government is Already Too Involved in Healthcare
医療に過剰介入する政府(拙訳:チモシェンコ大村)
連邦最高裁判所は今週中に、オバマケア法案の合憲性について判決を下す予定です。以前も述べたとおり、オバマケアの支持者は、議会が国民に医療保険加入を強制できるというバカバカしい法律的主張を展開しています。また、連邦裁判所が、自由を保護するという名目で、いわゆる「違憲審査権」を悪用してきたことにも言及しました。オバマケアを法の観点から擁護する者は、憲法の原理について全くの無知か、それをあからさまに無視する全くの無法者であることは明らかです。
同様に、オバマケアの支持者は経済学の基本原理を故意に無視しています。米国において医療費が高額になる根本的な原因は、医者と患者の関係が第三者の介入によって大きく歪められてきたからです。政府系機関であれ、名目上の民間保険会社であれ、政府の方針によって国民に事実上押し付けられた第三者機関の存在によって、医師は患者に対する守秘義務を保てなくなってしまいました。それだけではなく、医療費も必然的に跳ね上がってきました。これは、需要と供給、価格感受性、利益シグナルといった基本的な市場原則が破壊されているからです。
オバマケアは、医療保険加入の強制という手段で、類似の誤診をさらに拡大させるのです。
病院システムの最高執行責任者であるガブリエル・ヴィダル氏はこの問題の本質を突いています。彼が説明している通り、オバマケアは事態を悪化させるだけです。「うまく機能しているあらゆる産業分野でそうであるように、本来は、患者と保険プロバイダー間の自由なやり取りの結果、サービスの価格が決定される。しかし、オバマケアはこの価格を反映しないがために、医療費上昇が手に負えなくなる」という事実をオバマケアは無視しています。
さらに「医療費が反映するのは、政府がもたらす市場の歪みである。この歪みは、連邦レベル、州レベルにおいて指揮統制を行う官僚機構が作った還付制度によってもたらされる」と彼は続けます。「しかし、理論的にも実際的にも、官僚が適正価格を決めるのは不可能である。どんなにコストデータが正確であっても、用いるコンピュータープログラムがどんなに良心的で高性能であっても、それは不可能なのだ。(医師と患者の)関係は、政府や、HMOのような媒介の侵入によって腐敗させられてしまった。今ではもはや、意味のある価格情報を生み出すような関係はどこにもない」
そのような価格情報が欠落した我が国のシステムは、政府による価格統制、物不足、配給、無気力、医療の質の低下などに象徴される社会主義体制にますます似てきています。状況がひどくなるにつれ、医学を志す優秀な若者は少なくなり、米国に渡る外国人医師の数も減っています。
問題は深刻かつ悪化しています。オバマケアによる第三者機関を介した医療保険の強制は、彼ら政治的左派が本来望んでいる単一支払者制度への最初の一歩に過ぎません。
一方で、保守派はあきらめてこの制度を受け入れてしまったようで、米国民に実現可能な代替案を提示できていません。彼らは引き続き、医療保険という「制度」を守ることばかりに終始しています。本来ならば、あらゆる政府による管理を排除して、自由な市場メカニズムに委ねるべきなのです。
自由市場であれば、ほとんどの国民は、日常的な医療サービスについては即金で支払い、重篤なケガや病気の場合のみに備えて控除額の高い安価な医療保険をもつようにするでしょう。また医療保険は雇用から切り離され、雇用保険がなくなることを恐れ仕事を辞めるのに躊躇している企業家の卵を解き放つでしょう。医師の間で真の競争が生まれ、患者にも価格感受性が養われ、膨大な事務手続きにかかるコストも排除されます。これにより、医療費は急落するでしょう。医師も、病院経営よりも患者の治療に専念することができ、より幸せになれるでしょう。
議会は医療保険に関わる法律を撤廃し、自由市場を機能させなければなりません。これには、1973年の保険維持機構法、2003年に可決された処方箋薬剤給付に関するメディケア・パートD、そして2010年に可決されたオバマケア法案が含まれます。さらに、若い世代のために、メディケアの保険適用範囲を縮小し始めなければなりません。後数十年で破綻するシステムに依存することはできないのです。これらの処置を取ることでしか、医療というかつての崇高な領域に政府が与えた害悪を排除することはできないのです。
Government is Already Too Involved in Healthcare
医療に過剰介入する政府(拙訳:チモシェンコ大村)
連邦最高裁判所は今週中に、オバマケア法案の合憲性について判決を下す予定です。以前も述べたとおり、オバマケアの支持者は、議会が国民に医療保険加入を強制できるというバカバカしい法律的主張を展開しています。また、連邦裁判所が、自由を保護するという名目で、いわゆる「違憲審査権」を悪用してきたことにも言及しました。オバマケアを法の観点から擁護する者は、憲法の原理について全くの無知か、それをあからさまに無視する全くの無法者であることは明らかです。
同様に、オバマケアの支持者は経済学の基本原理を故意に無視しています。米国において医療費が高額になる根本的な原因は、医者と患者の関係が第三者の介入によって大きく歪められてきたからです。政府系機関であれ、名目上の民間保険会社であれ、政府の方針によって国民に事実上押し付けられた第三者機関の存在によって、医師は患者に対する守秘義務を保てなくなってしまいました。それだけではなく、医療費も必然的に跳ね上がってきました。これは、需要と供給、価格感受性、利益シグナルといった基本的な市場原則が破壊されているからです。
オバマケアは、医療保険加入の強制という手段で、類似の誤診をさらに拡大させるのです。
病院システムの最高執行責任者であるガブリエル・ヴィダル氏はこの問題の本質を突いています。彼が説明している通り、オバマケアは事態を悪化させるだけです。「うまく機能しているあらゆる産業分野でそうであるように、本来は、患者と保険プロバイダー間の自由なやり取りの結果、サービスの価格が決定される。しかし、オバマケアはこの価格を反映しないがために、医療費上昇が手に負えなくなる」という事実をオバマケアは無視しています。
さらに「医療費が反映するのは、政府がもたらす市場の歪みである。この歪みは、連邦レベル、州レベルにおいて指揮統制を行う官僚機構が作った還付制度によってもたらされる」と彼は続けます。「しかし、理論的にも実際的にも、官僚が適正価格を決めるのは不可能である。どんなにコストデータが正確であっても、用いるコンピュータープログラムがどんなに良心的で高性能であっても、それは不可能なのだ。(医師と患者の)関係は、政府や、HMOのような媒介の侵入によって腐敗させられてしまった。今ではもはや、意味のある価格情報を生み出すような関係はどこにもない」
そのような価格情報が欠落した我が国のシステムは、政府による価格統制、物不足、配給、無気力、医療の質の低下などに象徴される社会主義体制にますます似てきています。状況がひどくなるにつれ、医学を志す優秀な若者は少なくなり、米国に渡る外国人医師の数も減っています。
問題は深刻かつ悪化しています。オバマケアによる第三者機関を介した医療保険の強制は、彼ら政治的左派が本来望んでいる単一支払者制度への最初の一歩に過ぎません。
一方で、保守派はあきらめてこの制度を受け入れてしまったようで、米国民に実現可能な代替案を提示できていません。彼らは引き続き、医療保険という「制度」を守ることばかりに終始しています。本来ならば、あらゆる政府による管理を排除して、自由な市場メカニズムに委ねるべきなのです。
自由市場であれば、ほとんどの国民は、日常的な医療サービスについては即金で支払い、重篤なケガや病気の場合のみに備えて控除額の高い安価な医療保険をもつようにするでしょう。また医療保険は雇用から切り離され、雇用保険がなくなることを恐れ仕事を辞めるのに躊躇している企業家の卵を解き放つでしょう。医師の間で真の競争が生まれ、患者にも価格感受性が養われ、膨大な事務手続きにかかるコストも排除されます。これにより、医療費は急落するでしょう。医師も、病院経営よりも患者の治療に専念することができ、より幸せになれるでしょう。
議会は医療保険に関わる法律を撤廃し、自由市場を機能させなければなりません。これには、1973年の保険維持機構法、2003年に可決された処方箋薬剤給付に関するメディケア・パートD、そして2010年に可決されたオバマケア法案が含まれます。さらに、若い世代のために、メディケアの保険適用範囲を縮小し始めなければなりません。後数十年で破綻するシステムに依存することはできないのです。これらの処置を取ることでしか、医療というかつての崇高な領域に政府が与えた害悪を排除することはできないのです。