ANTI-新P舎

それがぼくには目障りだったから ©[L.Torvalds (et) S.Fujiwara] by 資

新P舎は「自費出版大手」ではない

2007-07-09 | 駄文
新聞各紙報道の「自費出版大手」の認識は誤りである。


「自主出版」とは何か――第四の出版形態にて指摘した結果か、現在の当該ページ(http://www.shinpusha.co.jp/news/shuppan_soudan/04/index.html)からは「企画出版」「共同出版」「自主出版」のタームは消えた(掲載画像は20061214時点のものから加工)。こちら(http://www.shinpusha.co.jp/company/company_a.html)では「もちろん流通させない自主出版にも対応しております」のママであるが。


もちろん流通させない自費出版にも対応しております。

これは「流通させない∧自費出版」ではなくて、「流通させない≡自費出版」という意味である。新P舎の場合「流通する自費出版」という概念は無い。
新P舎のいう「自費出版」は下掲画像の様に、
■流通しない
■印税がない
のが大前提である。

大日本山岳部(http://www.sangakubu.com/)より

新P舎はこの様なインチキ・ブロッシャーを用いて、「表現者」諸氏へ流通するから「自費出版」では無い、と空嘯いて居たわけだ(この錯誤を招く為の詭弁の図式は他社も同様である(「中間Bタイプ(近代B芸社、実は一番歴史の古い)」、「協力出版、流通出版(文G社)」等)。
この論法で往けば新P舎の刊行書目の大部分は自費出版ではない、という事に為る。これは新聞各社の認識と大分異なる。

朝日新聞(私が見てきた限りでは、一番の広告出稿量があり、過去に盛大な提灯記事(キャッシュの更に魚拓、ここでも「これまで同社が手がけた本、約1万点がそろう。およそ9割が自費出版だ」とは、ある)をブチ挙げた)の先日の報道――今回は後ろめたさからか、ヘタレ甚だしくもその舎名を伏せた――でも「流通する自費出版」という表現をして居る。

「流通」しようがすまいが本来、「自費出版」には変わりが無い、という点では私も各紙と認識を同じくするところである(この「流通」についても錯誤の原因になる曲者のコトバだ、「流通」とは――老師・渡辺勝利氏「監修」:『自費出版Q&A』より参照)。
しかし、恐らく新聞各紙の「自費出版」の定義というのは、書目の制作費の一部または全部を支払って印刷された、位の認識なのだろう。

私は何度でも繰り返す、
新P舎の書目の刊行形態、殆ど全ては自費出版ですらない
「自費出版」とは何か参照)

だから私は[「似非」自費出版]と呼んで来た。

不幸にも「自費出版」の明確且つ普遍的な定義が、出版・取次・書店・読者の各界に存在しなかった為に、或いは放置してきたが故に、現今のステキな経営者とそのお花畑な「商法」の顕現を招いて居るのである。

私は、その「定義」の部分に以下の様な一文が必要であると想う。

自費出版は、
刊行した書籍の部数の殆どが、主体者の所有である。
断るまでも無くこの「主体者」とは、印刷会社や出版社ではなく、多くは著者(著作権者)であり、制作費の全部又は一部を負担する者である。
至極当然と想われるかもしれない。当たり前過ぎて看過されて来たので、そこに付け込まれたのだ。
(書きかけ)
このエントリは、「カラクリ」の一側面――これは或る意味、朝日の「スクープ」なのか?の前に書き始めて居たのだが、色々頭が混乱して精神白濁不可解の極みに至りかけたので途中で擲げて居た。故に倫次は整わない。加筆修正をしないかも知れない。


●P●は[「似非」自費出版]最大手である

近代B芸社は[「似非」自費出版]大手の老舗である。
文B社は[「似非」自費出版]大手である。
碧天舎は[「似非」自費出版]大手であったが、倒産した。

★07年7月22日号『読売ウイークリー』――「ジャーナリスト 尾崎浩一」氏のマッチポンプ?

2007-07-09 | 批判的記事
20070709(発売)
読売ウイークリー : 出版 : 読売新聞〔目次〕(中吊り
http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/
http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/archive/07_7_22yw_moku.htm


「本屋に並ばない」「高額な解約料」
「自費出版商法」ついに裁判へ
団塊世代を中心にブームの自費出版。しかし、小誌が1年前、「版元破産で消えた自分史出版の夢」などの記事で警告した通り、落とし穴もある。今度は業界最大手の新風舎が、「詐欺商法だ」と訴えられたのだ。
あまり目新しい事は無い催い。
記事中のこれ(小林弘明弁護士談)は、流石に聞き間違いか誤植ではないか。

「新風舎の契約書には、作品を書店に並べるとは、実は何も書いていないのです。だから債務不履行ではありません。しかし、これは詐欺による契約ですから、損害賠償を提起したんです」

強調は引用者による

ところでこの記事の署名は、かの「ジャーナリスト 尾崎浩一」氏。
過去に「新風舎商法を考える会」――記事中では「市民グループ」として、今回の訴訟とは直接関わりが無いかのように触れられて居る――のwebサイトに「世話人」として名を連ねて居た御仁による記事では、著しく公平・中立を欠くのでは。これってマッチポンプではないのか知らん?

参考:『読売ウイークリー』――2006年8月13日号・2006年8月20-27日号

「カラクリ」の一側面――これは或る意味、朝日の「スクープ」なのか?

2007-07-09 | 提灯記事
20070708
「情報フォルダー」 新刊は8万点越す 「出版年鑑2007」発行
朝日新聞(朝刊) 13面「読書」 (東京12版)より

 asahi.com:新刊は8万点超す 「出版年鑑2007」発行 - 出版ニュース - BOOK
 http://book.asahi.com/news/TKY200707100377.html


 新刊点数を出版社別でみると、新風舎が2788点(取次会社ルートで販売されたものは385点)でトップ。2位が講談社の2013点、3位は文芸社の1468点(同327点)、4位学研1106点、5位小学館937点、6位集英社849点と続く。
 新風舎と文芸社以外は、いずれも取次会社ルートで販売された点数。従来はこの販売点数を数えていたが、申告があれば取次会社ルートにのらないものも合算する方式を昨年途中から採用した。この方式によると、05年分から新風舎が出版点数で1位となっている。

深夜の呑み屋の椅子から転げ落ちそうに為った。
新風舎2788点取次会社ルートで販売されたもの385点)でトップ

3位文芸社1468点同327点


新風舎文芸社以外は、いずれも取次会社ルートで販売された点数

何なのだ是は!
新P舎は何故に「申告」したのか? 「合算」してまで「国内出版点数2年連続 第1位」の虚栄が欲しかったのか。いやいやいやいや、その前に「取次会社ルートで販売」されない書目が全刊行点数の6/7を占めるとは如何なる意味か。そもそも、その様な区別が存在するのか。生々しい数字が出て来たものだ。

「取次会社ルートで販売」というのは、恐らく所謂「正規ルート」或いは「正常ルート」と呼ばれる形態であろう(「流通」とは――老師・渡辺勝利氏「監修」:『自費出版Q&A』より参照)。

新P舎の詰めの甘さと頭の○さに感嘆すると共に、もうウンザリとする。それとも出版ニュース社の義務感と良心の結果なのか。