写真講座での話です。先生から「写真の基礎」「カメラの仕組み」について、大変ていねいにわかりやすいレクチャーをしていただきましたので、そのお話も後ほど書きます。
↑の写真は、2枚とも石手寺の節分会で撮影したものです。昨日の記事でupした画は説明的な、いわば仕事用の画像でした。こちらは一見してすぐには「節分会」とはわかりづらい写真です。でも、自分の感性で「コレいいな!」と思って撮ってきたものです。
私の先生は、仕事で撮りに行った被写体であっても、自分の感性で切りとってくるようにとおっしゃいます。以前このサイトでupした写真の中でも、↓など
その場の空気や、風や、匂いを感じとれるような画がいいとおっしゃいました。文章も写真も、表現されたものは自分との間に「距離」ができます。つまり「客観視」が可能になるんですね。作品を客観視してみて、「これはどこがいいと感じて撮ったのか?」とあらためて自分に問うてみる。自分が伝えたかったものは、この画で十分表現できているだろうか?と再考する。そういう作業から、作品作りの精度を高めていくといい、というようなことを教えてくださいました。
1枚目は下の方の護摩壇の焔はむしろ要らないのだそうです。焔の熱気でゆがんでいる周囲の参拝者たちの姿に面白みがある、と。過不足なく、切りとる視点、そこに独自性、オリジナリティが生まれるんですね。誰でもが撮ってくるような写真ではなくて、私にしか撮れない画を撮りなさい、って・・・・凄いレベル高い要求ですけど・・・・・でも、そういうのを目指してがんばらなくてはいけないなと、あらためて思いました。
で、ここからは写真の基礎知識です。
よく露出って言いますね。あれは何で決まるのか、ということなんですが、銀塩カメラならフィルムに、デジタルカメラなら受光素子に、どれだけの光を与えるか、どのくらい感光させるか、という役目をになっているのが「絞り」と「シャッター」です。
絞りは光が通り抜ける穴で、何枚かの羽によって中心点の大きさを調節しています。「1」「1.4」=√2「2」=√4「2.8」=√8「4」=√16「5.6」・・・・ と数字が大きくなるほど穴の大きさが小さくなります。そして被写界深度(ピントが合う範囲)は深くなります。
シャッターはどのくらいの時間光を通すかを決める蓋のようなもの。シャッタースピードは「1秒」「1/2秒」「1/4」「1/8」・・・と数字が小さくなれば、時間が短くなる仕組みです。
ISO感度は、光に対してどの程度の敏感さで感光させるかを決めるものです。ISOの基準は「100」で、「200」「400」「800」と倍々になっていきます。数字が大きくなるほど、光に対して敏感になり、暗いところでも写真を写せるようになっています。
先生の説明によると、露出は「水道の蛇口をひねってバケツに水を溜めるようなもの」なのだそうです。ISO100のバケツに水(光)をいっぱいにするのに、チョロチョロ水を出せば時間がかかる。たくさん水を出せば短時間でいっぱいになる。それと同じ理屈がカメラの露出なのですって。蛇口をどのくらいひねるかが「絞り」、ISOはバケツの大きさと思えばいいそうです。ISO100の半分の大きさのバケツがISO200、1/4の大きさがISO400です。
昼間、屋外でキャッチボールをしている人たちを撮るとします。ISO100でシャッタ-スピードは1/125、絞りは8で、適正露出の写真が撮れるとします。でも、もっと速いシャッタースピードで撮影したいと思ったら、どうすればいいでしょう?シャッタースピードが速くなれば、それだけ時間が短くなるので、絞りを開けるか、ISO感度を高くする必要がありますね。時間を半分(1/250)にするなら、絞りを1段開ける(F5.6にする)。またはISOを2倍(ISO200)にする、というぐあいに調節するんです。
では、滝の水を白い糸のようになめらかに表現したければ?これはシャッタースピードを遅くする必要がありますね。たとえば1/4のシャッタースピードで、と考えるなら、絞りをうんと絞って、ISOは下げて。ただし、カメラの仕組みから、絞り過ぎると画質がぼやーっとしたり(回折といいます)、絞りたくても22くらいまでしかなかったりするので、適宜NDフィルターなどで調節してやらなくてはなりません。
一眼で撮る写真は、どのくらいボケさせるかで印象が変わってきます。背景をうんとボケさせて、狙った被写体を目立たせる、ということもできます。一般に絞りを開けるとピントが合う範囲(被写界深度)は狭くなるのですが、どんなカメラを使うかによっても、このボケ具合が違ってきます。受光素子の大きい、フルサイズと言われるカメラ(一般に非常に高価)だとボケが大きくなり、受光素子の小さいコンデジではボケ具合が小さくなります。
というようなことが基礎の基礎です。こういうことはたいていのマニュアル本に最初に載ってますから、何度も読んでは実際に写真を撮ってみて、絞りが違うとボケ具合がこれだけ違うとか、シャッタースピードが変わるとこんなにも画が違うとか、自分で納得いくまで試してみるといいですね。ブラケット撮影といって、絞り優先モードで他の条件を変えずに絞りを変えて同じ被写体を撮ってみるとかするといいでしょう。
カメラによって、レンズによって、同じ被写体でも写真は違ってきます。もちろん、撮影者による違いはさらに大きいですね。お仲間といっしょに撮影に出て、同じものを撮って比べると楽しいですよ。視点が違うし、切りとり方が違う、とっても勉強になります。楽しみながら写真を撮りたいですね。
※基礎的な撮影のテクニックを紹介してくださってるサイトもたくさんあります。たとえばこちら→写真道 絞りや露出決定の基礎など。
Canon EOS 40D + TAMRON B003
↑の写真は、2枚とも石手寺の節分会で撮影したものです。昨日の記事でupした画は説明的な、いわば仕事用の画像でした。こちらは一見してすぐには「節分会」とはわかりづらい写真です。でも、自分の感性で「コレいいな!」と思って撮ってきたものです。
私の先生は、仕事で撮りに行った被写体であっても、自分の感性で切りとってくるようにとおっしゃいます。以前このサイトでupした写真の中でも、↓など
その場の空気や、風や、匂いを感じとれるような画がいいとおっしゃいました。文章も写真も、表現されたものは自分との間に「距離」ができます。つまり「客観視」が可能になるんですね。作品を客観視してみて、「これはどこがいいと感じて撮ったのか?」とあらためて自分に問うてみる。自分が伝えたかったものは、この画で十分表現できているだろうか?と再考する。そういう作業から、作品作りの精度を高めていくといい、というようなことを教えてくださいました。
1枚目は下の方の護摩壇の焔はむしろ要らないのだそうです。焔の熱気でゆがんでいる周囲の参拝者たちの姿に面白みがある、と。過不足なく、切りとる視点、そこに独自性、オリジナリティが生まれるんですね。誰でもが撮ってくるような写真ではなくて、私にしか撮れない画を撮りなさい、って・・・・凄いレベル高い要求ですけど・・・・・でも、そういうのを目指してがんばらなくてはいけないなと、あらためて思いました。
で、ここからは写真の基礎知識です。
よく露出って言いますね。あれは何で決まるのか、ということなんですが、銀塩カメラならフィルムに、デジタルカメラなら受光素子に、どれだけの光を与えるか、どのくらい感光させるか、という役目をになっているのが「絞り」と「シャッター」です。
絞りは光が通り抜ける穴で、何枚かの羽によって中心点の大きさを調節しています。「1」「1.4」=√2「2」=√4「2.8」=√8「4」=√16「5.6」・・・・ と数字が大きくなるほど穴の大きさが小さくなります。そして被写界深度(ピントが合う範囲)は深くなります。
シャッターはどのくらいの時間光を通すかを決める蓋のようなもの。シャッタースピードは「1秒」「1/2秒」「1/4」「1/8」・・・と数字が小さくなれば、時間が短くなる仕組みです。
ISO感度は、光に対してどの程度の敏感さで感光させるかを決めるものです。ISOの基準は「100」で、「200」「400」「800」と倍々になっていきます。数字が大きくなるほど、光に対して敏感になり、暗いところでも写真を写せるようになっています。
先生の説明によると、露出は「水道の蛇口をひねってバケツに水を溜めるようなもの」なのだそうです。ISO100のバケツに水(光)をいっぱいにするのに、チョロチョロ水を出せば時間がかかる。たくさん水を出せば短時間でいっぱいになる。それと同じ理屈がカメラの露出なのですって。蛇口をどのくらいひねるかが「絞り」、ISOはバケツの大きさと思えばいいそうです。ISO100の半分の大きさのバケツがISO200、1/4の大きさがISO400です。
昼間、屋外でキャッチボールをしている人たちを撮るとします。ISO100でシャッタ-スピードは1/125、絞りは8で、適正露出の写真が撮れるとします。でも、もっと速いシャッタースピードで撮影したいと思ったら、どうすればいいでしょう?シャッタースピードが速くなれば、それだけ時間が短くなるので、絞りを開けるか、ISO感度を高くする必要がありますね。時間を半分(1/250)にするなら、絞りを1段開ける(F5.6にする)。またはISOを2倍(ISO200)にする、というぐあいに調節するんです。
では、滝の水を白い糸のようになめらかに表現したければ?これはシャッタースピードを遅くする必要がありますね。たとえば1/4のシャッタースピードで、と考えるなら、絞りをうんと絞って、ISOは下げて。ただし、カメラの仕組みから、絞り過ぎると画質がぼやーっとしたり(回折といいます)、絞りたくても22くらいまでしかなかったりするので、適宜NDフィルターなどで調節してやらなくてはなりません。
一眼で撮る写真は、どのくらいボケさせるかで印象が変わってきます。背景をうんとボケさせて、狙った被写体を目立たせる、ということもできます。一般に絞りを開けるとピントが合う範囲(被写界深度)は狭くなるのですが、どんなカメラを使うかによっても、このボケ具合が違ってきます。受光素子の大きい、フルサイズと言われるカメラ(一般に非常に高価)だとボケが大きくなり、受光素子の小さいコンデジではボケ具合が小さくなります。
というようなことが基礎の基礎です。こういうことはたいていのマニュアル本に最初に載ってますから、何度も読んでは実際に写真を撮ってみて、絞りが違うとボケ具合がこれだけ違うとか、シャッタースピードが変わるとこんなにも画が違うとか、自分で納得いくまで試してみるといいですね。ブラケット撮影といって、絞り優先モードで他の条件を変えずに絞りを変えて同じ被写体を撮ってみるとかするといいでしょう。
カメラによって、レンズによって、同じ被写体でも写真は違ってきます。もちろん、撮影者による違いはさらに大きいですね。お仲間といっしょに撮影に出て、同じものを撮って比べると楽しいですよ。視点が違うし、切りとり方が違う、とっても勉強になります。楽しみながら写真を撮りたいですね。
※基礎的な撮影のテクニックを紹介してくださってるサイトもたくさんあります。たとえばこちら→写真道 絞りや露出決定の基礎など。
Canon EOS 40D + TAMRON B003
勉強しTますねー(。・_・。)ノ ♪
感動、驚き、空気感、匂い、その他色々ありますが
そんなものが見る人にも感じてもらえるとイイですね~
基礎知識も理解しておくことが必要ですね。
それぞれの設定によって出来る画をイメージすることが出来るようになれるとイイのかなと思います。
まだ他にも先生から教えていただいたことはありますから、おいおい記事にしていきたいと思います。
そうですね、自分の感動を写真で伝えられるようになりたいです。
基礎的なことも、やっぱり知ってる方がいいなぁと思いました。
設定を変えると、こういう画になる、という予測がちゃんとできると、まぐれあたりじゃない「傑作」が増えるでしょうねw
がんばろ~っと。