goo blog サービス終了のお知らせ 

ちいさい ねこ♪

ひとつでも多くの心揺さぶられる瞬間をとどめておきたいから・・・。

映画レビュー「ヴァージン・スーサイズ」

2008-04-19 08:33:51 | 映画レビュー

「ヴァージン・スーサイズ THE VIRGIN SUICIDES」2005年11月23日

【ひとこと】
 次々に散っていった美しい花たちの記憶。

【物語のあらすじ】
 リズボン家の美しい5人姉妹はみんなの憧れの的。父親は真面目な数学教師。母親は非常に敬虔なクリスチャン。ある日、末娘のセシリアが、手首を切って自殺しようとする。一命は取り留めたけれど、それ以来、一家にはぎくしゃくした空気が濃く立ち込めるようになってしまった。気晴らしにと近所の男の子たちを招いて開いた初めてのホームパーティーの晩、セシリアは窓から鉄柵へむかって身を投げ絶命。以後、深い悲しみの中、姉たちの行動にも厳しい制限が設けられるようになってしまった。しかし、4番目の娘・ラックスに恋したトリップが、強引に姉妹をダンスパーティーに誘い出し、その夜を境にまたも一家に悲劇が・・・

【感想など】
 ソフィア・コッポラ監督の長編初監督作品です。撮り方によっては非常に重苦しいテーマなのに、なんとも軽やかな、しかも美しい映画ですねぇ。うら若き乙女たちが、世を儚んで次々に自ら命を絶ってしまうなんて、悲しい話ですよ。それを彼女らに魅了されていた少年たちが回想するという手法で描いて、「なぜ死なねばならなかったのか?」という部分を推測させようとしています。

 が、実際に映画を観ていると、「理由」はたいして気にならなくなってきます。それよりも、少女たちの日常の断片を見ているのが楽しいというか面白いんですね。彼女たちの部屋の様子や、好きな音楽や、他愛無いやりとりや・・・憧れの存在が普段はどんな風にしてるんだろう?と少年が想像するように、こっそり覗き見る感覚です。

 近所の人たちの反応とか、マスコミの取材の様子、我が子の自殺で精神の均衡をなくした母親の心情、どう近づけばいいのかわからない若者たちのもどかしさ、そういうさまざまな要素が、丁寧に映し出され、それが決して押し付けがましくない、ここにソフィアのセンスがよく現れていると思います。使っている音楽も、彼女の美意識や好みを如実に反映していますね。少年たちと少女たちがお互いにレコードをかけあって、自分の気持ちを歌詞に託すあたり、微笑ましいエピソードになっています。

 なぜ、リズボン姉妹が死なねばならなかったのか、普通に考えればあまりにも厳しすぎる親に反抗して、なんでしょう。死ぬ前にもっと何か手立てがなかったのか、と思うと、なんだか悔しいような気持ちになります。いつかは親の手を離れてしまう娘を必要以上に厳しく育てると、こうなるかもしれませんよ?と警鐘を鳴らしているのだと取れなくもありません。しかし・・・

 そこは、この作品の言わんとするところではないのでは?妙な言い方かもしれませんが、それはおよそどうでもいいことなのでは?少女たちが自ら命を絶った悲劇を描いていながら、この映画はあまりにも綺麗なんですよね、不自然なくらいに。それは、「死」ではなくて、「生」を見せたかったから、ではないかと思います。

 少女たちが、どれほど危うく脆い存在であるか。それゆえにどんなに美しく、人の心を捉えるか。ソフィアはそんな「瞬間」を切り取って見せたかったのではないか?と思います。センチメンタルな撮り方をしていないのは、すぐに失われてしまう「少女期特有の美」をフィルムに焼き付けるためだったのでは?

 この人の映画の撮り方は、まるで呼吸をするかのように自然ですね。計算が入り込む余地がない、とでも言いましょうか。生まれた時から映画というものの空気に常に触れていたからでしょうか?彼女には次にどうすればいいのかがもうすっかりわかっている気がします。本能にしたがって、ごく自然に映画を撮り、当たり前のように自分の美意識をその隅々にまで活かしてしまえる、これって天賦の才能なんでしょう。

写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

映画レビュー「バグダッド・カフェ」

2008-04-18 09:29:44 | 映画レビュー
「バグダッド・カフェ Out of Rosenheim」2008.3.19

【ひとこと】
 手品が人生を変えたんじゃなく・・・

【物語のあらすじ】
 ドイツから夫と二人でアメリカにやってきたジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)。だが、ラスベガスまではまだまだ遠い砂漠の真ん中で夫と大喧嘩、勢いで彼と別れ、大荷物引きずって歩き出す。たどり着いたのは寂れたカフェ兼モーテル兼ガソリンスタンド。愛想の悪い女主人・ブレンダ(CCH・パウンダー)はしじゅうイライラ。役立たずの夫に出て行かれ、子供達は言うことを聞かず、日々の生活は苦しくて、八方塞のやけっぱち。でも、行き場のないジャスミンがある日勝手にオフィスを掃除してから、少しずつ交流が始まり、ジャスミンの特技=手品で客が呼べるようにまでなってしまう。毎晩大繁盛のバグダッド・カフェ。けれど、保安官はジャスミンが労働ビザを持っていないことや滞在期限が切れていることを上に報告してしまう。そして・・・

【感想など】
 これ、好き。すごい好き。なんでだろ?作品の空気がなんだかとても心地良い。最初はみんな暗くて深刻な顔なのに、少しずつ少しずつ仲良くなって、なにもかもがいい方向へまわりはじめて、どんどんhappyになってしまう。その展開はゆっくりだし、驚くようなエピソードがあるわけでもない。ある意味淡々としているとも言える。退屈と思う人もいるかもしれない。けれども、人と人との関わりが親密になっていくにつれて、観ているこちらまでも幸せに巻き込まれていくのがわかる。あんなに人生に絶望していたブレンダが、ラストでは素晴らしい声で歌い踊る!そのはちきれんばかりのエネルギー!

 たぶん、物事の幸・不幸は紙一重で、あるいは一枚の紙の裏表にしかすぎなくて、どっち側から見るかの違いでしかないのだ。それをブレンダは悲しい方からしか見られないままでいた。ジャスミンはごく自然に、もう一方の側から見ることをブレンダに教えた、それだけ。押し付けがましい親切や、恩を売るような行動はどこにも出てこない。ただ、さりげない気遣いと、穏やかな接し方がジャスミンにはできた。その人柄が、かたく強張り、バラバラになっていたブレンダの家族みんなの心を開いた。見ていて気持ちがいいと感じられるのは、そこにわざとらしさが微塵もないから。ジャスミンの屈託のなさは人を安心させる。大きな母の胸に抱かれるような安心感、とでもいえばいいだろうか?

 ジャスミンは、英語が達者なわけでもなく、特にみんなを「説得」したわけでもない。なのに、彼女のすることは、みんなに自然と受け入れられていくのだ。ある意味「天使」のような女性なのかもしれないな。人生を楽しむ術を知っている人。「お金がない」「子供なんていうこと聞きゃしない」「夫はろくでなしで」などなど最初の頃のブレンダのように不平不満を吐き出すのが大得意な人はいくらでもいる。私もそうだった。そういう人には「どうすれば人生を楽しくできるだろう?」という発想はおそらくないのだ。毎日の生活がそのまま悩みのタネ。笑顔を忘れて文句ばかり言ったところでなにか良いほうへ変わるだろうか?我が身を振り返ってみれば、ブレンダの気持ちもわかる気がするけれど、そこからは生産的なものがなにも生まれてはこないんだよねぇ。

 人との出会いが人生を変える。ちょっとしたことの積み重ねで、とうてい無理と思っていたこともいつのまにかできるようになっていたりする。それは手品じゃない。奇跡でもない。ほんの少し、自分の間違いに気づいて、ちょっとだけ方向修正、ただそれだけのことが意外と難しいもの。ブレンダはジャスミンに出会ってそのちょっとしたことができるようになり、自分で自分の人生に光を引き入れられた。最初の頃の涙に濡れた顔は、もうどこにもない。

 ジェヴェッタ・スティールが歌うテーマ曲「コーリング・ユー」も大好き。画家のルーディとジャスミンの関わり方も、いい意味での「大人の恋愛」で、見ていてとてもすがすがしかった。ラストでルーディがジャスミンにある提案をするのだが、このシーンが私はとても好き。「こういう風に言われたいなぁ」とジャスミンが羨ましくなったくらい。そして、また、映画全体の色調が、非常に独特で、場面の雰囲気を「色」が象徴していて、写真を撮るときに参考にしたいと思った。

 観終わって優しい気持ちになれる映画、のんびりとくつろいで観て欲しい1本。

写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

映画レビュー「幸せのちから」 

2008-04-16 21:23:23 | 映画レビュー
「幸せのちから The Pursuit of Happyness」 2008.4.16

【ひとこと】
 「無理だ」なんて誰にも言わせるな。自分の夢を守れ。

【物語のあらすじ】
 クリス・ガードナー(ウィル・スミス)は骨密度測定器のセールスマン。全財産をはたいて仕入れた機械を売りさばいて、儲けるつもりでいた。ところが、値段が高い、要らないと、医者達にはなかなか買ってもらえない。生活苦から妻は家を出てしまい、一人息子のクリストファーを育てながら株式仲買人を目指すようになるクリス。無給で通った6ヶ月の研修。さまざまな困難がガードナー親子にふりかかり、何度も絶望しかけて・・・・

【感想など】
 これほど過酷な状況に耐えて、生き抜いた人・クリスは実在の人物。映画は彼の一人称の語りによって進行する。彼のなめた辛酸は筆舌に尽くし難く、息子と共に地下鉄のトイレで夜を明かしたこともあった。それでも彼は、息子と二人で生きていくために、決して決してあきらめることなく、ついには目指した地位を獲得する。成功譚と簡単にくくってしまいたくない物語。主演のウィル・スミスが渾身の演技で魅せてくれる。

 アカデミー賞候補になったことでも話題になっていたが、私はウィル・スミスの役者としての能力に感嘆した。この人はクールでタフなかっこいい男を演じることが多いけれども、実はこんなにもたしかな力を有する名優だったのだな。どんどん落ちぶれていくときの焦燥感や、追い込まれたときの決意の顔、息子に対して見せる優しさ、株仲買人として雇用された際の安堵と感激の表情、そのどれもが切実で、リアルで、彼の演技によって話が現実のものと思うことができた。この話はアメリカ人が好みそうな感動巨編、脚色もあるかも?と思えるような展開だから、下手な役者が演じれば、嘘くさいと思われる。そこはさすがのウィル・スミス、能力と努力と人柄と根性で、自らが夢見た場所へとはいあがった一人の男の生き様を見事に演じきっている。

 あきらめないことは容易くは無い。逆風が続けばめげそうになるのが人間だ。あきらめて転落していく人間の方が大部分なのに、最後の最後まで食い下がったクリスは、人生において成功者となった。それはひとえに、息子と共に暮らしていくことを強く望んだから。品性を失うことなく、自分を信じて、力の限り走り続けた男。鑑賞後にさわやかな気持ちになれる、いい映画だった。

写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

映画レビュー「ユナイテッド93」

2008-04-15 07:17:37 | 映画レビュー
「ユナイテッド93 UNITED93」2007年1月31日

【この映画の背景】
 2001年9月11日。同時多発テロで、ハイジャックされた4機のうち、2機はN.Y.のワールドトレードセンタービルに激突させられ、1機はペンタゴンに墜落させられた。目標(ホワイトハウス)まで到達できずに墜落したのがこのユナイテッド93便。この便に乗り合わせた乗員たちと乗客たちの、「その瞬間」までの様子をドキュメンタリー風に描いた作品。

【物語のあらすじ】
 自分達の乗った旅客機がハイジャックされ、パイロットや乗客など数人が殺された。動揺し、怯える乗客たちと乗務員たち。パニックに襲われながらもやがて、地上と電話で連絡を取り、他にもハイジャックされたうえ墜落させられた飛行機が3機もあると知った。人々は、自分達の機も同様なのだと悟る。これが単なる身代金目的のハイジャックなどではなく、今までになかったタイプのテロであり、犯人達の自爆攻撃の道連れにされるのだと。

【感想など】
 泣くことしかできない者、家族に電話して別れを告げる者、犯人達を攻撃してハイジャックを妨害し助かろうとする者、それぞれの行動が臨場感あふれる演出で展開される。非常にリアルで、緊迫感があって、淡々としていながら、強い力で迫ってくる映画だった。自分がもしもあの機に乗り合わせていたらどうしただろう?と考えた。愛する人に電話できる状況であれば、電話して「愛してる」と言うだろうか。それとも、智恵を絞って助かろうとするだろうか。少なくとも、ただ怯えて泣くだけ、という行動はしないと思う。

 当時の空港管制の様子や、軍の動き、判断のミスと遅れなども、裏事情がわかって納得させられた。あんな風に何千機もの旅客機がひしめきあう空で、4機の同時ハイジャック、対応に致命的なミスや遅れが発生してもいたしかたなし、という感じだ。当時、ワールドトレードセンタービルに居て、被害にあった民間人や、救出しようとして命を落とした人々、飛行機に乗っていた人々、どれほど多くの犠牲が出たか、改めて思い知らされる。悲痛な「I love you」に胸が痛む。

 映画は前半非常に淡々と進むため、多少退屈に感じるかもしれない。だが、ハイジャックされた後の様子が一瞬も気を抜けないムードで展開し、ラストシーンまで一気に連れて行かれる。結末は知っているのに、「がんばれ」「なんとか助かって」などと感じてしまう。テレビで実際の映像を見ているだけに、あの同時多発テロの印象は強烈で、この映画に対しても到底平静ではいられない。ニコラス・ケイジが主役を演じた「ワールドトレードセンター」といっしょに観るといいと思う。視点は違えど、あの事件がどういうものだったのかを検証するのに役立つはず。


写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

ちいさい ねこ♪ のプロフィール@にほんブログ村

映画レビュー「アメリカン・ラプソディ」

2008-04-13 18:21:38 | 映画レビュー
2004年8月15日

【ひとこと】
 引き裂かれたID。自分の本当の居場所を探して彼女はハンガリーへ・・・

【物語のあらすじ】
 冷戦下のハンガリー・ブダペスト。ピーターとマージット(ナスターシャ・キンスキー)夫婦は、自由を求め、裕福な暮らしを捨ててアメリカに亡命する。上の娘は連れて行けたが、まだ赤ん坊だった下の娘は手違いで里親に預ける事に。

 下の娘ジュジ(成長後をスカーレット・ヨハンソンが演じる)はアメリカ名・スザンヌを与えられ、実の両親に引き取られるが、その時には既に6歳になっていた。アメリカになじめず、ハンガリーの里親を恋しがるジュジ。姉はすっかりアメリカ人になっているのに、ジュジはなかなか英語も話せない。成長してもなお居場所がない感じを抱き続けていた。

 思春期になって、母親に反発し、ハンガリーの養父母を訪ねることを決めたジュジ。再会の感激の後、彼女が見出した真実とは・・・。

【感想など】
 幼い頃のエヴァ・ガードス監督が少女ジュジのモデルであるこの作品。親と子のすれ違いが大きなテーマとなっており、「家族とは何か」や、「自我確立のための通過儀礼的な旅」を描くという側面も持っている。ジュジは幼くして自分の居場所を見失ってしまった少女。彼女がなぜ母親と対立してしまうのか、なぜハンガリーへと旅しなければならなかったのか、その心情が見事に描かれる。

 成長したジュジは「私がみんなを不幸にしてるんだわ」と言うが、実は政治体制など時代の犠牲者であるに過ぎない。元々生真面目で愛情溢れる母マージットが、アメリカへの亡命を決めたのは、家族、特に娘たちへの配慮があったからこそ。ハンガリーの当時の体制が違っていれば、この家族の悲劇は生まれなかったに違いないのだから。

 ジュジの一家が亡命を決めたきっかけは悲しい事件であったが、ジュジ自身が常に探し続けた自分の居場所が実はアメリカにあったのだと気づくまでの経緯、その丁寧な描き方に感心し、時代の生んだひずみがどれほど大きかったかを思い知らされた。

 ブダペストは歴史のある美しい街だ。ジュジが会いに行った養父母も優しくて穏やかな本当にいい人達だった。けれどもジュジが気づかないうちに、彼女はアメリカという国になじんでいた。改めて、実の両親への愛に気づき、自分が取るべき行動もわかってくる。かたくなだった実母も、ジュジに対する愛ゆえの行き過ぎた干渉が過ちだったと、やっとわかる。そして初めて、心からお互いを愛していると認める。

 洋服を手作りし、中古の自転車に赤いペンキを塗ってくれる、ハンガリーの里親夫婦は、貧しくても深い愛でジュジを包んでくれた。広くて新しい家に住まわせ、流行の服を買い与えて、実の両親は彼らなりの愛し方でジュジを受け入れようとした。愛情表現はそれぞれに違っているのだが、愛していることに変わりはない。愛情に優劣はなかった。そこに気づかなかったことがジュジを不必要に追い込んでしまっていた。最後は分かり合えて本当に良かったと思う。

 「ロスト・イン・トランスレーション」で注目を浴びたスカーレット・ヨハンソンは、二つの国と家族の間で揺れる少女ジュジを演じた。内に秘めた激しい感情を母に向かって爆発させる様子など、ナスターシャ・キンスキー相手に堂々と渡り合っていた。

 大切な家族と引き裂かれる悲しみ。今もなお、世界中で繰り返される愚かな過ち。この作品は、決して古びることのないテーマを切り取った1本だと思う。


写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

ちいさい ねこ♪ のプロフィール@にほんブログ村

映画レビュー「ボルベール 帰郷」

2008-04-11 09:24:32 | 映画レビュー
2007.09.01

【ひとこと】
 女たちの愛と悲しみと憎しみとせつなさが複雑にからみあって織り上げられた物語。

【物語のあらすじ】
 ライムンダ(ペネロペ・クルス)は失業中の夫と、15歳になる娘・パウラと共に暮らしている。明るく働き者の彼女だが、ろくでなしの夫は「血が繋がっていないから大丈夫」などと言ってライムンダの留守中にパウラに手を出そうとする。ずっと実父と思っていた男の思いもよらない言動に混乱したパウラは父を拒絶し、勢いあまって殺してしまった。帰宅後、事の次第を娘から聞いたライムンダ、事件の隠蔽を図る。ちょうどその頃、叔母の葬儀に帰郷した姉・ソーレは、叔母を母の亡霊が世話していたという噂を耳にする。母はもうとっくに火事で亡くなったはず・・・・・。過去の事件の真相は?

【感想など】
 それぞれに苦悩を抱えて生きる、たくましくも美しい5人の女性、アルモドバル監督ならでは、という演出が見事な出来。「オール・アバウト・マイマザー」「トーク・トゥ・ハー」に続く女性賛歌に満ちた作品だった。

 主演のペネロペ・クルスは言うまでもなく素晴らしい。過酷な状況にもめげず、したたかに生き抜こうとする意志の強い女性、それが主人公・ライムンダ。彼女のあっけらかんとした自己中心的な行動は、怒るに怒れないと感じる。なぜだか憎めない人なのだ。いいかげんなことをしても、自然に許してしまう雰囲気が彼女にはある。それは外見の美しさに起因するものではなくて、もっぱら彼女の内面がいわゆる「ラテン系」だから、なのだろう。

 風が強い墓地で掃除をする女達の姿が冒頭で映されるのだが、その映像はそのままライムンダの困難な人生を象徴しているかのようだ。家族と離れ、故郷を棄て、一人で生きようとしたライムンダにも、そこまで追い込まれた事情があり、それは映画を見ていれば次第にわかってくる。つらいことがたくさんあった、それでも生きてきた、一人の女の哀しみは万人に通じる。劇中「ボルベール」を涙ぐみながら歌うライムンダが圧倒的に素晴らしかった!あの1曲に、すべての感情がつまっていると感じた。歌はペネロペ自身が吹き替え無しで歌っているのだろうか?鳥肌ものの凄みがあった。

 ライムンダの姉・ソーレも、母も叔母も娘も、皆が皆、それぞれに「事情」を抱えている。その中でお互いを愛しながら、助け合いながら、生きていく。ともすれば深刻になりがちな「事情」だらけ。けれどアルモドバル監督は暗い重い話に終わらせなかった。駄目な男ばかりが登場するアルモドバル監督の映画の中でも、これはまた格別に救い難いヤツだらけの話であったけれども、その分よけいに女性達の美しさやけなげさ、たくましさが際立って見えた。

 流れる血から芽吹き、生い茂り、花開くのは、女たちの情念なのだろうか?エンドロールの花々が非常に象徴的だった。

写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

ちいさい ねこ♪ のプロフィール@にほんブログ村

映画レビュー「69 sixty nine」

2008-03-31 08:53:56 | 映画レビュー
2005年11月11日

【ひとこと】
 1969年、長崎県佐世保。ケンとアダマと仲間たちの青春がここにある。

【物語のあらすじ】
 北高3年のケンは、憧れのマドンナ・マツイさんにちょっとでもアピールしたくてフェスティバルやらバリケード封鎖やら突拍子もないことを次々に考え付いては仲間たちと共に実行していく。村上龍の自伝的同名小説を原作に、宮藤官九郎が脚本化、李相日が監督を務めた青春グラフィティ。

【感想など】
 最初から最後まで「ばっかでぇ~~~~ぎゃはははは!!」という乗りの映画。主役・ケンには妻夫木聡、親友・アダマには安藤政信、このキャストは絶妙だな。妻夫木くんがおもいっきりはっちゃけてる、これは成功よ。こういう生徒ってけっこうどこにでも一人はいそうな感じ。台風の目みたい。若さってなんの得にもならないことに全エネルギーを注ぎ込めるってこと。言動はとにかく滅茶苦茶なんだけど、高3の男子なんてこんなもんでしょ、いつの時代も。1960年代に高校生だった人にはことさらアピールするのでは?とにかく音楽とか、風景とか、服装、髪型、当時を懐かしむにはぴったりの作品。50代の男性をターゲットにピンポイントで攻めたなと感じた。

 キャストといえば、ケンの父親役で柴田恭平が好演している。先生の岸部一徳もいい。ケンの友達もみんな面白い。イワサなんていっつもかっこ悪いとこばっかりで、カワイソウな役回りなのに、なんか魅力的。男子高校生って、頭の中は助平な想像がほぼ8割なのね。この作品観てるとホント実感するわ。

 台詞がところどころ強烈な方言だから、字幕が入ったりもする。これに笑った。アダマの髪型にも大笑い。クドカンの台詞、うまいねぇ。映画全体のテンポは今ひとつだったけど。全編これノスタルジーの映画。1969年に高校3年生だった人、是非。肩の力を抜いてご覧下さい。


写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

ちいさい ねこ♪ のプロフィール@にほんブログ村

映画レビュー「ドリームガールズ」

2008-03-27 09:25:07 | 映画レビュー

【ひとこと】
 R&Bの名曲の数々!圧倒的なパワーに魅了される130分。

【物語のあらすじ】
 「ドリーメッツ」の名前で歌ってきたディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)・エフィ(ジェニファー・ハドソン)・ローレルの3人娘は、アマチュアグループのオーディションでカーティス(ジェイミー・フォックス)に見出され、人気R&B歌手ジミー・アーリー(エディ・マーフィー)のコーラスガールに抜擢された。野心的なカーティスは、歌が上手いエフィ中心の「ドリーメッツ」をルックス的に優れたディーナ中心の「ドリームガール」に変え、全米ナンバーワンの人気を誇る女性コーラスグループにまで育て上げる。それと同時に、カーティスのレコードレーベル「レインボーレコード」も評価を高め、カーティスは大物プロデューサーとなっていく。だが、目的達成のためには汚い手を使うことも辞さないカーティスに、関係者達は次第に反発するようになり、一人また一人と彼の下を去っていく。ダイアナ・ロスとスプリームスの物語をモデルにした大ヒットブロードウェイミュージカルを映画化。ソウルフルな歌と、ゴージャスな踊り、ドラマティックな展開で魅せるエンタテイメント。

【感想など】
 ミュージカルの映画化では「シカゴ」が大好き!この「ドリームガールズ」は「シカゴ」の脚本家であるビル・コンドンが監督。主演はビヨンセ、そりゃ観るでしょうw 絶対劇場へ観に行こうと決めていたんです。なのに、都合がつかなくて、見逃していたのが悔しかったのですが、先日ようやくWOWOWで鑑賞できました。噂に違わず素晴らしかった!感嘆符が何十個もつくくらい、ものすごいパフォーマンスでした。歌も踊りもストーリーも、文句なしのエンタテイメントですよ~♪

 なんといっても、ジェニファー・ハドソンの歌が凄い。この人、とってもソウルフルな声ですよ!鳥肌立っちゃうくらい。あまりにも素晴らしすぎる歌唱力のせいで、コーラスグループの一員としては目立ちすぎます。そして残念なことにルックスがイケてない。カーティスは最初エフィといい仲だったのに、そのうちルックスのいいディーナに肩入れするようになり、彼女を中心に売り出そうと画策しますから、エフィは当然面白くないわけです。ミュージカルなので、感情を歌に乗せているわけですけど、グループから追い出されるエフィの叫びのような曲が、あまりに悲しく、せつなくて、聞く者の胸をしめつけます。一時は身を持ち崩したエフィが再起をかけて歌った「ワン・ナイト・オンリー」、これがまた、まさに名曲!彼女がそれまでに味わった人生の悲哀をひしひしと感じます。この曲を聴くためだけに映画を見ても損はないくらいですよ。

 一方、エフィの声に圧倒されっぱなしのディーナはというと、声そのものに個性や深みがなく、エフィのようなものすごい歌は歌えない、という設定。本来のビヨンセの実力から考えれば、かなり抑えて、わざと下手に聞こえるくらいに歌わねばならないんですね。これ、ちょっと可哀想でした。でも、自分の道を行こうと決めたディーナが歌った「リッスン」で、ようやくビヨンセらしい歌声を聴けたのが私は嬉しかったですよ。あいかわらず素晴らしいプロポーション。劇中でさまざまな衣装とメイクのビヨンセがプロモーション用の写真撮影をするところ、ファンは大喜びじゃないですか?カーティスに「君は俺の夢の女」と歌われるにふさわしい美しさ。ドリームガールとして歌い、踊るビヨンセも、美しくて活き活きとしていて、とてもよかったと思います。

 この映画の背景となった時代は、ドライブしながら聞くのにちょうどいい曲とか、ディスコで踊るための曲とかがウケていたんですね。そういう風潮に見事に乗って、売れに売れた「ドリームガール」は聴衆に夢を売る存在です。でも、実際はドロドロの愛憎劇が裏で展開されていて、金も絡んだ複雑な駆け引きがあったということ。映画で見ると脚色しすぎでは?と思われるかもしれませんが、まあ似たようなことはあっただろうと感じました。一攫千金を狙えるショービジネスの世界特有のドラマ、この映画では芸達者な出演者たちのパフォーマンスを楽しみながら、そういう話をじっくり見られて、なかなか味わい深いと思いました。ジミーを演じたエディ・マーフィーも良かったですよ。ミュージカル苦手な方でも楽しめるんじゃないかな?と思う良作でした。

写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

ちいさい ねこ♪ のプロフィール@にほんブログ村

映画レビュー「武士の一分」

2008-03-21 07:19:38 | 映画レビュー
【ひとこと】
 命にかえても守らねばならないもの それは・・・

【物語のあらすじ】
 三村新之丞(木村拓哉)は三十石取りの下級武士。剣の腕は立つが出世に縁遠く、仕事はお毒見役。自らのお役目には不満だけれど、美しくけなげな妻・加世(檀れい)との平穏な生活には満足していた。ある日、毒見の際に貝毒にあたり、腹痛と高熱に苦しんだ後、新之丞は失明してしまう。人の手を借りねば日常生活すらもままならぬ、そのことに絶望した新之丞が自決しようとしたとき、加世は身体を張って止め、なんとか思いとどまらせた。今後の暮らしをどうするか、親族一同の話し合いの場で、藩の有力者に伝を頼って便宜を図ってもらうのが良いと言われた加世、結婚前からの顔見知り・島田(坂東三津五郎)のもとへ相談に出向く。「三村のため、上に口添えしてやる」という島田は、その代わりに、と加世に手を出し、加世は夫のためと拒むこともできず・・・

【感想など】
 木村拓哉主演だからなー、などと観るのを躊躇していたのは失敗でした。山田洋次監督、すみません。もっと早く、「たそがれ清兵衛」観たらすぐにでも、これを観ておかねばなりませんでした。ごめんなさい。予想外にというか、さすがの山田監督作品というべきか、ものすごく 良かった・・・。軽々しく「感動した」とか言いたくないくらい、ほんと、良かった。もう泣ける泣ける、ここ最近、邦画で泣かされたことってなかったのですよ、私はね。いわゆるお涙頂戴物が苦手で、極力避けてますしね。でもこれは、ずーっと、とにかく涙また涙で、手元のティッシュがなくなっちゃって困るくらいでした。

 なんと申しましょうか、「武士の一分」というやつですけど、いわゆる、「プライド」と私は思っておりました。まあ、間違いではないんですよ、その解釈は。「武士は食わねど高楊枝」とか言いますし、侍にとっては譲れない「プライド」ってのはたしかにあると思いますので。でも、たかが「プライド」なんぞのために、大事な大事な可愛い妻を離縁して、この馬鹿野郎が・・・と実際、新之丞に腹を立てていたわけですよ。そもそも、夫のために、我が身を犠牲にした妻を なんで追い出すかな、と。このわからずやめ、と。けれども、妻が騙されていたこと、自分の判断が誤っていたこと、気づいてからの新之丞が素敵すぎるんですわ。この映画のテーマは「人としての尊厳」とでも申しましょうか。もちろん「夫婦愛」も。

 ここだけは絶対に譲れないということが誰しもあるものです。侍にとっては「体面」がすべてと私は思っておりました。恥をかかされておめおめと生きながらえることはできない、それが「武士の一分」かと。劇中、島田はそのような理由から自決を選択しますけれども、主人公・新之丞はちょっと違います。妻の不貞(というと語弊がありますが)によって自分のメンツが丸つぶれになったことはたしかに口惜しい。盲目の我が身がなさけない。けれど、それ以上に、卑怯者に騙されて、泣く泣く我が元を去った妻が不憫で、いとおしくて、なんとか一太刀でもやつに浴びせずにはおけぬ、これこそ自分にとっての「武士の一分」だと、こう考えておるわけですね。これぞ「愛」。全編心理描写が実に巧みで、話に引き込まれてしまいました。

 木村拓哉は実に実にイイ俳優に成長しましたよ。昔は何を演じても「キムタク」で、そのへんトム・クルーズっぽかったので、ファン以外は彼の作品を観たがらなくなるんじゃないかと思っていました。「2046」もあんまり感心しませんでしたし。ところが、この作品では、不慮の事故で人生を狂わせられ、断腸の思いで妻を離縁し、さらには真相を知って命を懸けた果し合いに臨む、立派な「侍」を見事に演じきりました。盲目の演技も、刀裁きも素晴らしかった。この人剣道を長くやってますから、そういう素地がしっかり活かされましたね。年とって表情にも幅が出ましたよ。目の動き、手の置き方、肩のちょっとした震え、そういう細部で、感情を演じられる、立派な役者になりました。山田監督の演出も冴えてましたね。いい人たちと、いい仕事ができて、キムタクにとって本作に主演したことは貴重な経験だったのでは?

 あとね、加世を演じた檀れいがもう素晴らしいですよ。なんという可憐な女性でしょう。その一途なところ、優しさ、けなげさ、いじらしさ、妻の鑑(かがみ)です。こういう奥さんなら、世の亭主族は仕事の残業なんてほっぽりだして、終業ベルと同時に一目散に帰宅することでしょうw 身寄りのない女性が、生涯ただ一人の夫と思う人のために、あらゆる苦に耐える、責めを負う、その姿がもうツボりまくりで、私は彼女の演技に泣かされたといっても過言ではないですね。ラストも、「あぁーーーよかったぁーーーー」って、また涙です。

 詳しいことは観ていただければわかりますので、これ以上は解説入れませんけど(いや、ほとんどネタばらしちゃってるけどw)、山田監督は凄い人ですねぇ。ほれぼれしますね。主役二人も見事に描かれているのに加えて、脇役の素晴らしいこと。中間(「ちゅうげん」と読みます。侍の家に仕える下働きの男)の徳平(笹野高史)といい、新之丞の叔母・以寧(桃井かおり)といい、キャラクターが絶妙。話の本筋を決して邪魔することなく、それぞれの人物の思惑がからみあって、ラストへ流れていくんですよ。季節のうつろいも画面の端々できちんとわかるように設定されているし、人の気持ちが変化するのに必要な時間というのもやっぱり年単位で要るわけで、そのあたりの人情の機微が丁寧に描かれています。随所に職人技を感じさせる映画作り、やっぱり巨匠は違いますね。蛍のシーンとか、落ち葉の舞う狭い庭での剣術稽古とか、果し合いの場面とか、緻密に計算されつくした美しさ、完成度の高さを感じさせます。どこにも無駄がない、でも遊び(余裕)がある、そういう芸術作品を目の当たりにしたときの喜びを噛みしめられました。

 観てよかったですよぉー、これ。まだご覧になってない方には、力こめてオススメします。名作!


写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

ちいさい ねこ♪ のプロフィール@にほんブログ村

映画レビュー「柔らかい肌」

2008-03-18 08:25:15 | 映画レビュー
2005年10月25日

【ひとこと】
 ただ、あの柔らかい肌に触れていたかった・・・。

【物語のあらすじ】
 文芸雑誌の編集長であり評論家でもあるピエールは、テレビにも出るくらいのちょっとした名士。リスボンへ講演のために赴くが、往きの飛行機の中で知りあったスチュワーデスのニコルと、いつしか不倫関係に・・・。息苦しいパリを離れて二人っきり、のんびりしたいと考えたピエール、妻フランカに嘘をついて、ランスの講演旅行にニコルを同行させる。ところが仕事の予定が大いに狂い、ニコルは不機嫌に。おまけに妻が嘘に勘付いて、「離婚よ!」となってしまう。売り言葉に買い言葉、離婚をすると決めたはいいが、ピエールの考えてもいなかった事態が起きて・・・

【感想など】
 フランソワ・トリュフォー監督が1964年に撮った映画です。古いです。話も、キャラクターも、舞台も、小道具も。けれども、今に通じる真理があります。展開はスローだし、主人公はヒトラーのちょびヒゲなしヴァージョンみたいなおっさんだし、観ていてあんまり楽しい映画でもありません。でも、ぐっと心をつかむ何かが根底にありました。

 おそらく、結婚して十年以上経つ人ならば、この主人公の気持ちはかなり実感としてわかるのでは?子供は可愛いし、妻は美人だし、立派な家と順調な仕事、なんの不足が?と言われるに違いなく。けれども、ピエールは、ニコルに近づかないではいられなかったんです。彼女の美しい脚に魅せられて、彼女の可愛い顔に良識を放り出し、彼女の柔らかい肌に触れていたいがために、家族を捨ててしまいます。中年男の悲しい性と笑いたければお笑いなさい。彼の気持ちがわかる、俺もそうだ、そうおっしゃる夫族は少なくないと思いますよ。

 人間は満ち足りた状態に置かれた時、哀しい事に「飽きてしまう」んです。どれほど恵まれているか、どんなに人から羨ましがられているか、充分にわかっていても。そして、「破滅」に手を出してしまうんです。その先には何もいいことがないとわかっている。それでも、それでも手を出してしまいます。人間ってほんとに愚かですよね。

 ピエールを私は笑えません。蔑むこともできません。彼の逡巡も焦りも後悔もみんな、「ああ、そうだよな」と共感できます。かばうつもりはないんですよ。実際、彼の言動は決して褒められたものではないので。どんなに妻が勝気で傲慢で気位が高くて嫌な女でも、してはならないことってのがありますからね。

 しかし、因果応報というべきなのでしょうね、最後は。あのフランカの満足げな表情がなんとも寒かったなぁ・・・・。フランス女性ってみんなああいう風なんでしょうか?まさかね。

 既婚男性の皆さん、妻はないがしろにしちゃいけませんよ。浮気は、どうしてもしたければ、死んでもばれないようにしましょうね。嘘をつくなら死ぬ気でつきましょうね。秘密は墓場まで持っていくんですよ。ここまで読んで、「うんうん、そうだよな。」と思ったあなたに、この映画はオススメです。

写真やレビューがお気に召しましたら、バナーをクリック♪お願いします。
にほんブログ村 写真ブログ デジタル写真へ

ちいさい ねこ♪ のプロフィール@にほんブログ村