日本ではあまり馴染みがありませんが、3月8日は国際女性デーでしたね。
ここスロバキアでは男性から女性に花束やチョコレートを贈る日として定着しています。
子供たちの学校では、担任の先生の計らいで男子生徒が女子生徒に飴を渡したのだそうです。(みんな恥ずかしがってしまい、先生から受け取った飴を無言のまま女子の机に置いたのだそうですけどね。)その他、副校長(男性)が女性教員一人一人にバラの花を配り、そして私はこれまた担任の先生の気遣いでしょう、写真の飴を娘にもらいました。今年はコロナで自粛ですが、そうでなければ毎年義父は義母と私にチョコレートをくれていました。
夜、ネルカが「国際女性デーって何?」と聞きました。
女性の平等な権利の獲得を記念、呼びかけるのが本来の意味ですもんね、ネルカにさらっと説明しました。恥ずかしながら「平等」や「権利」という日本語を知らない娘に簡単な言葉でそこから説明しました。昔は女子だからと学校に通えなかったり、参政権がなかったり、男子と同じ権利のないことがあった。今でもそういう国や地域はまだあるとも。目を丸くして驚いていました。ネルカの生活する社会では考えられないことですもんね。だから、この今は当たり前となった生活・社会は先輩方が勝ち取ったものであること、それを記念する日だと加えました。
スロバキアでは女性の社会的地位は比較的高い方だと思います。大統領も女性ですし、私の勤める語学学校の校長先生も女性です。
共学公立高校から女子大へ進んだ私、尊敬する先生の言葉に「社会に出たら、女子大にいるからこそ今感じることのない、不平等さに触れることがある。今のこの環境を楽しみなさい。」というようなものがありました。それまで特別何か不便を感じることもなかったけれど、印象に残る言葉でした。女子大で4年間のびのびと青春を謳歌した私にとって、卒業後就職したサブコン大手はびっくりする世界でした。お茶出し当番に電話当番。多少古風な私、男性が来客にお茶を出す姿は想像するだけでも違和感を感じましたし、お茶くらいは文句も言わずに出しました。でも、「就業時間後の外部からの電話に応答するため女性社員が交代で残業して欲しい。」には、「はい?」目がテンになり、(若かった私、)思わずなぜなのか理由を支店長に聞いてしまいましたね。「男性の図太い声で電話に出るよりも、女性の可愛らしい声で電話に出てくれた方がいいから」その答えに憤慨したものです。
私はバリバリとキャリアを確立したわけではありませんが、それでもまだまだ日本では女性の在り方の偏った観念、そして社会進出が難しい場面もあると思っています。家事や育児は女性の役割と思われている部分も多いでしょう。欧米の男性は家事や育児に積極的に参加してくれる(協力してくれていいね的な意)そんな言葉もよく目にしたり、耳にしたりしますが、でも、時として思うのは、これはその背景がちょっと日本とは違うということ。育児休暇は3年あり、幼稚園や学童など共働き世帯のための制度や環境が整っている上、社会的にも育児休暇後、比較的すんなりパートではなく、正社員の仕事に復帰できます。ですから、専業主婦はまずほとんどいません。女性も働くのが当たり前の社会になっている、だから男性も積極的に家事や育児を負担してくれる(というよりはせざるを得ない)んですよね。昨今、日本でも働く女性は増えていますよね。子育て期の女性の就業率も70パーセント超です。社会に女性の声が届き、変わっていくと良いですね。
ちなみに、ランキングではこんな感じだそうです。
日本でも働く女性の環境が向上しますように、そして平等な活躍の場に恵まれますように。
今あるこの社会を切り拓いてくれた人たちに感謝して。
参考文献:
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h29/zentai/html/honpen/b1_s00_01.html
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/backstories/1545/?fbclid=IwAR1MI7XZacgF94o93sWIapMmnD3WRJvzWW53HOTscTflkjfD0QjDMkqkDEE
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