真似屋南面堂はね~述而不作

まねやなんめんどう。創業(屋号命名)1993年頃。開店2008年。長年のサラリーマン生活に区切り。述べて作らず

池澤夏樹『風神帖』『雷神帖』(2008年)

2010-05-29 | 読書-エッセイ/小説etc
風神帖―エッセイ集成〈1〉
池澤 夏樹【著】
みすず書房 (2008/10/20 出版)

雷神帖―エッセー集成〈2〉
池澤 夏樹【著】
みすず書房 (2008/11/10 出版)

池澤夏樹『風神帖』『雷神帖』
エッセー集成[『風神帖』10月16日刊、『雷神帖』11月刊]
詳しい書誌情報へのリンクも

風神から:
・米原万里さんを悼む
・星野道夫の十年
・偽物の排除について(伊丹十三)
が気になった。
大いに興味のあった方々だったもので。

(結局「現行案」に戻ってきた)普天間飛行場問題にも言及。
先生、馬毛島を提案されていたのだったわ!

「現行案」が形成された過程での話ね。
(『マラッカ物語』の応用問題、2000年)

「現行案」について傑作だと思う作品:
フクアン:出世魚。シアン、セイフアンなどと名前を変え、最後にゲンコウアンとなる

それと、著者のお子さんが馬術教室を大いに気に入って、「あのさ・・・たぶんダメだと思うんだけどさ・・・」と馬の購入を打診するところがよかった
父君にあっさり却下されてすぐあきらめるのだが、自分がどれくらい馬が好きか表明したかったのだろう、という父君(著者)の受け止めが素敵。
(我が人生の馬たち、2007年)

雷神から:
・サン=テグジュペリ像の変化
伝説になるには行方不明になることが必要なのかも?

書評から:
風神と来れば雷神だろうという遊び心にも、この作家の言葉や文化に寄せる思いが読みとれる

週刊◆気になるフレーズ
さて、人はなぜバーに行くか
出てはいけない面々が出て、出るべき人々が動かない

ヒト臭くない知性「雷神帖」

ギリシアにも住んでおられた著者なので、昨今のギリシア問題に関するご感想が聞きたいところだな。
南面堂は、1980年代に駆け足で1回行ったことがあるだけだけど、まあいい加減、といって悪ければ、おおらかな…だと思った。

現在首相で苦労されているのは、昔南面堂が見ていたころ首相をされていた方のご子息だな。
どこかの国のように世襲でひ弱云々という声は聞かないが、国民が本質的にどうなんでしょう、みたいな?

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