私の出身地は中国の内モンゴル自治区にある「フフホト」という街で
普通に都市部ですが、モンゴル文化の濃い地域です。
朝にチャイを飲んだり
お肉といえば「羊肉」
そんな場所。
草原やパオは観光地化していて、移動民族?はいません。
今日はそんなふるさとで体験した、大切な思い出の話。
多分4歳頃。
朝起きて庭に出たら、羊がいた(笑)
もちろん食用。
都市部なので普通はこんなことないんだけど、
祖父母が贈り物でもらったらしい。
お散歩に連れていったり、
草を取ってきて食べさせたり
何週間か共に過ごして
いよいよ食べる日を迎えました。
でも既にその羊はもう私にとっては食用じゃなくて
お友達で
その日の朝、羊を見に行くと
こんな感じでうずくまってジッとしてた。
いつもはメェメェ鳴いて歩き回ってるのに。
殺されるその瞬間まで
1度も抵抗しなかった。
もちろん私は大泣きで、
次に羊に会ったのは食卓だった。
命を頂くということ。
日本に来てから
いただきます
と
ごちそうさま
という言葉を習ったけど、
もっと前から
私はその意味を体験してた。
泣きながら食べたあのお肉の味は今でも思い出す。
この話は、割りと大人になるまで
特に人に話すことはしてなかったんだけど
生肉を「気持ち悪い」と言うのに
火を通した料理は食べてる人が意外と多くて
ご飯を残す人も普通にいて
そういう場面に出会う度に
あの羊の姿を思い出して胸の奥の方がチクッと痛くなる。
でも「かわいそう」というのも違う。
私たちは色んな命に生かされている。
いただきます
ごちそうさまでした
「ありがとう」の気持ちで、無駄にしない。
それが大事。
スーパーにはキレイにカットされたお肉や魚が並ぶけど、
どんなに胸が痛くても、私は1度生きていた頃の姿を想像して
感謝するようにしてる。
ダイエットも
残すのではなく、最初から食べきれる分だけにする。
好き嫌い関係なく、目の前に出されたらなるべく残さず食べる。
そんな小さな決まりごとを
私は今日も守っています。