NIPPON * BRASIL * ダブル目線 *

ブラジル日系人2世の父と日本人の母を持つ、ダブル国籍。ダブルな目線できままに綴ります♪

共感覚「色聴」の世界とは?

2009-02-24 | ひとりごと

映画 『おくりびと』
第81回米アカデミー賞で外国語映画賞  オスカー受賞しましたね!
日本のアカデミー賞受賞に続き、本当に素晴らしいニュース♪

脚本家の小山薫堂氏のインタビューの中で、興味深い箇所がありました。

その部分を抜粋します

僕はいつも何かを書くとき、「音」から入るんです。
今回はチェロの音が、山形の庄内の風景とこのストーリーに
合うだろうなと思って、ヨーヨー・マのチェロのCDを聴きながら書きました。


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このコメントで連想したのが『色聴』と呼ばれる特殊な知覚現象。

人は視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚などいわゆる「五感」をもっています。

それが、ある刺激に対して通常の感覚だけでなく
異なる種類の感覚をも生じさせる、一部の人にみられる
特殊な
知覚
現象を『共感覚』といいます。

例えば、共感覚を持つ人には文字に色を感じたり、音に色を感じたり、
形に味を感じたりすることがあるそうです。

中でも音に色を感じる『色聴』は共感覚の代表的なものといわれています。

音を聴くと色が見える「色聴」(しきちょう:colored hearing)は、
感覚の連鎖の1つであり、この、音によって色を見る能力を持つ人のことを
心理学者は「色聴所有者」と呼びます。この色聴所有者は
絶対音感の持ち主でもあることが多いようです。

どんな世界なのでしょうね。
音が織り成すカラフルな世界って・・・

私は高い音などを聴くと、その音がする方向で
白っぽい光が見えることがあります。目を閉じると特にハッキリと。
それが不思議で。絶対音感なんて絶対持ってないですけど(笑)

この「共感覚」についての言葉は意外と私達は普通に使っていたりします。

例えば、「甘い香り」(味覚と嗅覚)、「暗い声」(視覚と聴覚)、
「渋い色」(味覚と視覚)、「刺すような臭い」(触覚と嗅覚)、
「まろやかな味」(触覚と味覚)
など、
感覚と感覚とを結び付けた言葉は日常的に使われていますよね。

子供や女性の甲高い声を「黄色い声」と言ったり、
赤い色のスープを見て辛そうだと感じたりする「感覚の連鎖」は、
普段の生活の中でも自然に起こっています。
音楽を聴いてイメージが浮かんだりする事は誰でも経験があるでしょう?

「共感覚」は、人には元々備わっていたものと言われていて、
原始人や赤ん坊は等しく持っていたであろうと考えられています。

様々な感覚を連鎖(連動)して、敏感にキャッチし、役立てるという点において

小山薫堂さんをはじめ、クリエイティブでアーティスティックな人達は
「感覚の連鎖」に優れた人達なのだと感じる今日この頃です