アコギおやじのあこぎな日々

初老の域に達したアコギおやじ。
日々のアコースティックな雑観

煙草の臭い

2008-01-23 | Weblog
 12月に妻に買ってもらったばかりの自慢の白いブルゾンが、煙草の臭いだらけになってしまった。色もなんだか薄茶けてしまったようである。残念だ。

 が、関連して、良い事もあった。

     ◇

 先日の大先輩の送別会の3次会。主賓である大先輩と、大先輩去ったのちの身内で唯一のサムライといえる先輩と、そのサムライの下で働いている素浪人との3人に拉致されて、強引に麻雀のメンツにさせられてしまった。おれは、本当は同期の連中と飲みたかった。

 早朝まで麻雀をした帰り、雀荘にブルゾンを忘れてしまった。

 新幹線で1駅の距離だが、仕事のある平日は取りにいけない。で、サムライに電話をした。「ちょうど兵隊が詰めているところの近くだから、兵隊に取りに行かせてください」。ところが、サムライは「いや、おれがとりに行く」。

 「先輩自らが取りに行くなんて、いやですよ。兵隊にやらせてください」

 「いや、おれが行く。こんなことは頼めねえよ」。サムライは、身内では一応幹部であり、多分いま最も若い衆から畏怖されている強面なのだが、わざわざ雑用を自分でしてくれた。

    ◇

 さすが、である。雑用は手下に頼む? いやいや、雑用だからこそ手下にやらせるわけにはいかない。これが彼の考え方だ。

 「兵隊に取りに行かせてください」と、先輩に配慮したつもりで軽はずみに口にした自分が恥ずかしくなった。


    ◇

 近頃めっきり少なくなってきたこういう輩。おれが、この場に未だに身を置き続けている理由がひとつ、判然とした。「おれは、先輩のような人間と一緒に居たいんだ」

     ◇

 そういえば、先輩たちと仕事させてもらった時期は、社会人になってから最も過酷な生活ではあったけれども、仕事に行くのが楽しかった。学校に行くことが楽しくてしょうがない小学生のように。ワクワクしながら仕事に出かけた。

     ◇

 近い将来、サムライは絶滅するだろう。

 かつてサムライたちが集った職種も、今では如才のない商人が珍重される組織となってきた。サムライは不要になってきた。観がある。まぁ、時代だろう。

 

     ◇

 しっかし、2日間雀荘内に吊るされていたブルゾン、クサイなぁ。すっかり煙草の臭いをはらんでしまった。

 やな臭いだ。仕事が楽しかったあの頃の、懐かしい臭いではあるのだが。
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