アコギおやじのあこぎな日々

初老の域に達したアコギおやじ。
日々のアコースティックな雑観

夏の海の平凡な風景

2024-07-26 | Weblog
 7月26日、東北地方の日本海側では線状降水帯による大雨で深刻な被害が出たが、太平洋側の福島県浜通地方では概ね青空が広がっていた。

 写真は午後1時ごろのいわき市・薄磯海岸。

 区分けされた砂浜の一部を海水浴場とし、監視塔や海の家も設営され、何十人かが海水浴を楽しんでいた。


 両親の墓参りの際には、いつも立ち寄る薄磯海岸。

 震災後は、3月11日に海に向かって手を合わせる人がまばらにいるだけで、浜まで下りていく人の姿を見かけることはほとんどなかった。



 2011年の東日本大震災で街が壊滅した薄磯地区だが、13年の時を経て、規模はかつてよりははるかに小さいものの海水浴場が復活した。

 遠くからだったが、潮騒に混じって子供達の元気な声も聞こえた。



 砂浜と陸部とを分つ巨大なコンクリートの防波堤が築かれ、遊泳できる区域も限定され、海の家のけばけばしい看板もなくなり、私の知る薄磯海水浴場とは随分と趣きは変わった。

 でも、高くて広い青空、海岸線をなぞって延々と続く白砂の浜、穏やかな潮騒と賑やかな子供達の声、それらが帰ってきた。



 13年前のことも、現在の日本海側の深刻な自然災害も決して忘れてはいけない。

 ただ、思いがけず目にした平凡な夏の風景に、ふと、幸福なことしかなかった少年時代を思い出した。


 この景色も幸福な日常も、全然、平凡なものじゃなかったんだ。


 
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