あっぱれ日本車 / されど日本車

世界に誇る日本のクルマの素晴らしさを感じて欲しーな

レクサスIS VS BMW3シリーズ

2013-02-11 | トヨタ
  Dセグセダンの国内市場をドイツメーカー車に大きく進出され、日本メーカーは長い間自信を無くしていました。日産は戦意喪失の状態でホンダや三菱はもはや敵前逃亡の状況になっています。なぜこうなったかは、いろいろ理由があるのだろうけど、私は以下のように考えている。ミドルクラスセダン(Dセグセダン)の購入は、どこか不動産物件の購入に似ている。新車で買う人の多くは、相当の吟味を重ねる傾向にある(不良物件は絶対に買いたくない)。他の車種と比べてセダン購入層は「バカにされるクルマ」を絶対に買わない(傾向にある)。そして結局、多少割高でも一番無難(と考えられている)なドイツ車になったりする。例えば「日産スカイライン」がいいと思ったとしても、世間における日産のイメージやスカイラインのイメージについてあれこれ考える。スカイラインというクルマは最終的に「狭くて・乗り心地悪くて・ワルそうに見える」などの点を全て飲み込める人だけが購入へと至る。情報を集めればどのクルマにも必ずネガティブな点がでてくる(フラッグシップセダンの宿命か)。価格の割にコストダウンが酷いという指摘は一時期の日本メーカー全てに当てはまるものだった。さらにリコール問題を起こしたなんてメーカーのブランド価値は地に落ちるので、そういうメーカーは徹底的に避けられる。

  さすがに利益率が高い高級車が売れないメーカーは家電メーカーのように消えていく運命なので、徐々に日本メーカーのクルマ作りにも変化が見えてきたように思う。そういったいきさつで、日本車のセダンが蘇りつつあります。とくにマツダアテンザとトヨタクラウンの新型がとても好調です。この2台は失われつつあった日本のセダンへの信頼を取り戻すのに十分な魅力を放ちまくっています。ここにきて完全に国産で高いクオリティの日本のセダンと南アフリカで生産されるドイツのセダンの立場は完全に逆転してきているように思います。日本車メーカーというのは不思議なもので、1つでも売れ始めると一気に各社が売れ筋モデルを揃えてくるので、他のメーカーもこのクラスのクルマをまた作ってくるのかなと期待してはいます。ドイツセダンからシェアを奪い返しつつあるのかなと思います。


  ドイツ勢のDセグセダンで現在のところ一番手の評価をされているのが、BMW3シリーズかな(という気がします)。特にディーゼル搭載モデルの価格設定が絶妙で人気があるとか。デザインやスタイルには大きな変更はないけど、先代からの一番の変更点がパワーユニットです。とうとう直列6気筒エンジン搭載のモデルがアクティブハイブリッドのみとなってしまった。環境性能が重視される時代とはいえ、さすがにブランドイメージが悪くなる点なのかなと思います。他は2L直列4気筒にターボと付けたモデルとディーゼルですが、どちらもそこまでいいものではないらしい。直4ターボはうるさいしそれほど燃費がよいわけではないし、ディーゼルもかなりうるさい。とくにディーゼルのアイドリングストップからエンジンがかかるときの音はかなり悪趣味だ。一番手の評価のクルマがこんな調子なのでドイツセダンの株はどんどん下がってきている。

  そんな中、レクサスISがフルモデルチェンジを迎える。現行のISは後部座席の居住性が悪く、Dセグセダンになりきれていない間の悪さがあった。後ろがこんなに狭いなら、もはや4ドアセダンとしての機能を果たしていない。2ドアクーペもしくは2シーターのスポーツカーでも乗った方が、走行性能も良く楽しいくらいだ。レクサスはよくもこんなクルマを長いことラインナップしていたもんだと呆れる部分もあったのだが、今回この最大の欠点を修正してきたらしい。80mmボディを長くして、後部座席のスペースに使ったのだとか。スポーツカー好きにはネガティブな変更かもしれないが、これでやっとISが高級サルーンとして一人前になれたということで、Dセグセダン市場では一気に競争力が付くと思われる。主力のパワーユニットはカムリHVやクラウンHVと共通の直42.5Lのハイブリッドユニットということで、これがアテンザのディーゼルと比べてどちらが経済的か微妙なところはあるが、ターボやディーゼルより静かで高級セダンにはベストなユニットだと思う。これがBMW3のディーゼル(470万円)とほぼ同程度の価格になるらしい。これならレクサスIS[関連記事ー別ブログ]の完勝になりそうだ。

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