あっぱれ日本車 / されど日本車

世界に誇る日本のクルマの素晴らしさを感じて欲しーな

ロードスター と CX3 マツダのWCOTYコンビがイギリスで大人気!・・・らしい。

2016-07-22 | マツダ
  やっぱり・・・というか、日本メーカーが欧州で素直に評価されるのは「小さい」クルマなんですねー。マツダが2012年に世界に向けて撃ち出した3代目アテンザは「セダン復権」の号砲になる!と確かな手応えを感じたはずだったんですけどね。WCOTYのデザイン賞でアストンマーティン・ヴァンキッシュとジャガー・Fタイプという2台の英国スポーツカーと肩を並べた瞬間がハイライトだったようで、肝心の欧州セールスはさっぱりでした。初代アテンザの快進撃の再現どころか、マツダの欧州での地盤すら危うい状況に・・・。そこから再び巻き返しを見せたのが2016年WCOTYで大活躍したロードスターとCX3だったようです。今年から日本版も登場した英国誌「TOP GEAR」でも、この2台は格別の絶賛をされていて、どちらもTOP GEARアワードの部門賞を受賞してます。

  日本では全くといっていいほど語られないですけど、やはりマツダにとってフォードとの連携はもの凄い価値があったと思います。VWグループが大手を振って闊歩する欧州市場で、『反ゲルマン』『反VW』の旗頭となっているのが、アングロサクソン系の雄である欧州フォードです。特にVWの看板モデルであるゴルフを欧州市場で撃破した偉大なるフォード・フォーカスに英国メディアは最敬礼を続けています。英国メディアによるマツダへの好意的は姿勢は、ロードスターやRX7を生んだ価値あるスポーツメーカーというだけでなく、フォーカスのプラットフォーム開発において主体となり、『ゲルマン退治』の原動力になった高い技術力への賞賛から生まれています。単なるアメリカ流儀なグランドサルーンに成り果てた「アテンザ」が評価されず、マツダの価値をとことん凝縮した「ロードスター」や「CX3」が絶賛されるのは、当然の結果なのかもしれないです。

  「マツダは欧州が欲しがるものを作ればそれでいい!!」・・・自動車ライターというのは国籍が変わると、まったく違う発想と論理なんですね。とりあえず存在価値がほぼ見出せない日本のライター連中の主張は、世界と比べるとそのダメさが一層鮮明になるんですよね。「プリウスが売れる理由」すらまともに解読できない連中ですから、『スペック』に問題があるのは間違いないのですが・・・。日本のライターがアメリカやイギリスのライターと一番大きく違うと感じるのは、『共感』する力じゃないですかね。メーカーの開発者やそのクルマのユーザーとある程度は感情の部分でシンクロしないと価値あるレビューって書けないと思うのですが、日本のライターの多くは自らの価値感を肯定する道具としてポルシェやBMWを多用し過ぎています。日本メーカーへの信頼もないし、ユーザーへの敬意もない、ただあるのは有名輸入ブランドへの盲目的な陶酔です。ベストカーやニューモデルマガジンXで書いている下劣な書き手を揶揄しているのではなくて、日本でトップクラスにファンを持つ福野氏や沢村氏からそれを感じるんですよ・・・。

  結果として、日本では「ロードスター」と「CX3」の評価はサッパリです。1つは専用設計シャシーでもう1つはディーゼル専用モデルですから、どちらもコストの壁が相当に厳しかったことは容易に想像できますが、重箱の隅をつつくように「シートの出来」などを叩きます。ゴルフやプジョー308辺りと比べれば明らかに同等以上の出来映えなんですけどねー。トヨタ、日産、ホンダ、あとボルボかな。たしかに最近のクルマはどこもシートいいですからね。まあ多少は落ちるわけですけども・・・。

  日本ではツッコミどころ満載の「ロードスター」と「CX3」ですが、欧州基準になれば誰も「シートが・・・」なんていいません。イギリス人ライターのプロ意識というべきか、貴族趣味に関するライターゆえの見識ってのがあって、世界の快適装備のほとんどが日系サプライヤーによってもたらされていることがよくわかってます。オートクチュールの手縫い素材なら欧州だろ!いやいやフェラーリやマクラーレンに使われるアルミの華飾パーツや、高級アルミホイールが日本の富山県からやってくることだってちゃんとわかってます。それから革素材も・・・。栃木県で大災害があったらポルシェやフェラーリのスポーツカーは生産が止まります。

  まだまだ『ものづくり』で圧倒的な実力を持つ日本への『敬意』これを無視したレビューなんてイギリスじゃありえねー・・・って感じですけど、日本では『勘違いライター』が『勘違い読者』に迎合したレビューを相変わらずに書きまくってます。だけど休刊が相次いでますねー。雑誌買うくらいに真面目な読者は、情報化社会のおかげで独自に情報を仕入れてクルマの価値を見極めてますから・・・。ネットで手軽に英米のレビューを読めるようになったのもデカいですね。別にニューモデルマガジンXが『CX3』をぶった切ったり、福野礼一郎氏・沢村慎太朗氏・斉藤慎輔氏が『独自の見解』でNDロードスターに烙印を押したことを批判しようとは思いませんけども・・・。


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