あっぱれ日本車 / されど日本車

世界に誇る日本のクルマの素晴らしさを感じて欲しーな

トヨタ86とメルセデスCLAの「共存共栄」

2014-03-18 | トヨタ
  アクセラ、レクサスIS、メルセデスAクラスはやはり顕著に売れているようで、東京西部ののどかな風景の中でも良く見かけるようになりました。東京の人はクルマに関心が薄いのは確かなのですが、1300万人以上の母集団ですから少数派のクルマ愛好家が休みの日にコこぞとばかりに繰り出せば、道路はなかなか華やかになります。100円ショップから出てくるボクスターなんてのもお茶目なオッサンが普段着で乗ってればなぜか許せてしまいます。きっと「外国製品」がとってもお好きなんでしょうね。

  前々から気がついていたことなのですが、マクドナルドのドライブスルーには高級セダンが結構並び、スターバックスのドライブスルーにはミニバンやSUVが多かったりします。単純にセダンに乗るお年寄りはマクドナルドが大好きで、ミニバンやSUVに乗る若い人はスタバが好きというだけなのですが、どうもイメージとは逆のクルマが集まってしまうようで、面白いなと思います。

  さて本題ですが、やはり日本人はとても慈愛の精神に富んでいて、恩を受けたら必ず返そうという懐の深さを感じますね・・・。トヨタ86がなんと欧州でも大反響を持って迎えられました。マジメに作った日本車がキチンと受け入れられたことは、これまで日本メーカーが築いて来た信頼の賜物なんでしょうけど、日本人として密かに世界に対して持っていた不信感(日本車は嫌い?)が薄れると同時にとても喜ばしいことだと思います。

  クルマが売れないご時世にあえて日本車を歓迎してくれた欧州。地元メーカーのボス的存在のメルセデスは、86とは全く別のアプローチながら同じような目的で使えるCLAという4ドアクーペを「86へのレスポンス」かどうかは分かりませんが、導入してきました。ベースグレードならば価格帯もほぼ同じなんですよね。あと人気のアテンザもほぼ同じです。

  86とアテンザのパッケージはどのクラスのクルマと比べてもかなり説得力があり、トヨタとマツダがそれぞれに魂を込めて作った感じが伝わってくるスピリッチュアルさも魅力です。それにくらべてメルセデスとはいえブランド最底辺のAクラスと共通設計でありながら、どこか貴族趣味を感じさせる滑稽さが鼻に付くCLAは、恥ずかしながら偏狭な私の心には当初は全く響きませんでした。

  まあ今でも響いているわけではないのですが、実際に初老の男性が笑顔でCLAを運転している姿を見てちょっと考えを改めましたね・・・。その男性が楽しそうにCLAに乗る様を見て「86を認めてくれたのだから、我々もCLAを受け入れようではないか!」といった博愛でリベラルな「戦前」の日本人的世界観が頭にふと浮かび清々しい気持ちになりました。もちろん笑顔に深みがある好々爺が乗ってこそのCLAであり、私のような未熟者が乗るのはやはり憚られるクルマだとは思いますが・・・。

  86とCLAをくらべると、「ちょっと86は若すぎていかん」という年配の方もいるでしょうね。CLAも同じように「若すぎる」気もするのですが、86とはテイストがだいぶ違うので、「CLAならなんとか乗りこなせそう」という考えもありそうです。今後も続々とこの手の「スペシャリティカー」が街に溢れてくるとなんだか楽しい気分になりますね・・・。ホンダS660とか実際に走ってたらかわいいだろうな。

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