あっぱれ日本車 / されど日本車

世界に誇る日本のクルマの素晴らしさを感じて欲しーな

ヴェゼル、ハスラー、ハリアー、エクストレイル 4モデル同時発売のカオスなSUV市場

2014-03-17 | トヨタ
  関東地方が大雪に見舞われて、新車の売れ行きにもなんらかの影響が出るのかなと気になっております。山梨県や埼玉県の山間部ではいまだに除雪作業がされずに通行不能になっている峠ルートが多数あって、ちょっとばかり有名な埼玉県の正丸峠は先週見た限りでは完全に走行不能でした・・・。

  この大災害とも言える大雪が、年末にバタバタと発売された新型SUVにとっては絶好の追い風になるかもしれません。「ホンダ・ヴェゼル」「トヨタ・ハリアー」「日産・エクストレイル」「スズキ・ハスラー」はいずれも好調な受注で、なんとも安易な表現ですが、いよいよSUV大ブームの時代へと突入していきそうな気配です。

  人々がSUVに求める役割は意外と多岐にわたっていて、「コンパクトカーやセダン、ミニバンに飽きた」「家族で乗っていて狭苦しくない(見えない)」「見晴らしが良く観光に向いている」「日本の道路事情でスポーツカー、スポーツセダン、ハッチバックはガチすぎる」「デザインが良くてカッコイイ」などなどあるようです。

  個人的に一番納得できるのが、3人以上の乗車で一番ゆったり見えるのがSUVだという点です。「ゆったり見える」がそのまま高級感へとつながっているわけですが、高級感の代名詞であったセダンでは5m超クラスの大型セダンでないと3人乗車は狭苦しく見えてしまいます。そして一般的に大型セダンよりもSUVの方が安いので、家族での使用を考えたときにSUVはとてもお買い得感があります。

  さらにデザインが急速に良くなっていて、日産がフランスでジュークを大ヒットさせた後、フランスメーカーが好デザインのSUVを次々に作るようになったことが日本の新型SUVにも大きな影響を与えています。日本メーカーがこれまでのRAV4やCR-Vのように大雑把な米国市場(最近では繊細になってきたが)に向けてシンプルなデザインのものを作ってきましたが、現在では欧州での販売を念頭に置いて、フランスメーカーと闘える水準の内外装を施すようになりました。

  この4台ともに内装のレベルは恐ろしく高いです。ジュークのようなセンス溢れるポップなデザインに振ったのがヴェゼルとハスラーで、エクストレイルとハリアーはそれぞれ同一メーカーの高級セダンを彷彿させるコンセプトになっています。これ見ただけでも売れるな・・・と感じますね。

  フランス車も続々と日本に上陸を果たしていて、「ルノー・キャプチャー」「プジョー・2009」「プジョー3008」「シトロエンDS4」「シトロエンDS5」・・・いずれも見事な好デザインで、価格が200万円台のモデルはかなり売れ行きが良いようです。400万円を超える高額モデル(DS5など)は苦戦が伝えられていますが、今後の高級SUVブームが広がれば勢いがつくかも・・・。

  去年暮れの東京MSで発表された日本カー・オブ・ザ・イヤーにも「三菱アウトランダー」と「スバルXV」の2台がノミネートされていましたが、どちらも新型モデルに押され気味になっている現状をみていると、過剰気味な新陳代謝になっている気がします。開発費を回収して十分な利益を上げられないままに売上が落ちてしまうと当然ながら「過当競争」でメーカーの体力をどんどん奪っていく危険性もあります・・・。

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