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アコードHVとスカイラインHV(未発売)~ハイブリッド新時代

2013-10-21 | 全メーカー
  「ハイブリッドは〇〇だ」みたいな定義はまだまだ決まってないようです。燃費が良いとも限らないし、乗り心地が悪いとも限らないみたいですね。トヨタが一生懸命普及させたハイブリッドシステムは全部で8種類くらいありますが、いずれも高速域ではガソリンエンジンの単独走行になるので、エネルギー効率において従来のガソリンエンジンの有用性を証明してしまっています。まったく皮肉なことですが・・・。

  100km/hで走る分にはエンジン単独が一番燃費が良いということは、100km/hで走り続ける限りハイブリッドは通常エンジンのクルマに負けているということになります。モーターとバッテリーの分だけ重量がありますので。そんな本質的矛盾を解消すべく作られたのが、ホンダによる新しいハイブリッドシステムを積んだアコードHVです。トヨタのクルマとの差別化へ、敢えてホンダが踏み込んだなと思わせるなかなかの構造をしています。

  トヨタとの違いは高速域でもモーターが止まらず駆動し続けることです。プリウスの直4は高回転でうなりを上げながら加速しますが、アコードHVは一番高いギアしかエンジンの駆動は伝わらないのだそうです。もちろん高速域からさらに加速すればプリウスみたいに唸りますが・・・。載っているエンジンは熱効率を最優先に考えたアトキンソンサイクルエンジン(A.Cエンジン)で、ホンダがハイブリッドの為だけに実用化したこだわりの一品です。

  既存のエンジンを流用するトヨタのシステムと一緒にされたら困るぜ!と言わんばかりの「技術屋・魂」ですね。ハイブリッドの原点はジェネレーター(エンジン)なのだから、そこの性能をきっちり上げないと本質的な改善はあり得ないという説明は、たしかに説得力があります。

  ホンダがエンジン屋としてその名を轟かせた90年代から、ロングストロークエンジンをフェラーリやポルシェのショートストロークスポーツエンジンに匹敵するほど高性能にすることを可能にしたのが、ホンダ自慢の可変バル=タイ(通称V-tec)で、これがアトキンソンサイクルエンジンの弱点である噴けの悪さを、高回転域では補っています。

  結果として、30km/Lオーバーのカタログ燃費で、実測でも20km/Lを軽く超えるようです。フィットHVにもA.Cエンジンが先代からすでに使われていて、これをもとに開発が進み、新型フィットでは第二世代として、一気に燃費を伸ばしてきました。トヨタが乗り味をさらに犠牲にすれば燃費を伸ばすことも可能ですが、もはやホンダ車との差は決定的なものになりつつあります。おそらくレクサス仕様車では許容されないレベルまで性能が落ちてしまいます。   (次回に続くその2)

関連ブログ:「クルマ初心者のブログ」




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