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第60回カンヌ国際映画祭 −カンヌのできごと−
第60回カンヌ国際映画祭
第60回カンヌ国際映画祭特集


カンヌの美味しいレストラン



「カンヌのお手頃な値段で美味しい店を知らない?」と
聞かれると、実は返事に困ってしまいます。映画祭の期
間中は、会場と滞在先の往復で、なかなかゆっくりとレ
ストランに腰を落ち着ける時間がない。サンドイッチを
かじったり、パスタや魚料理の一品で軽くすませること
になってしまうからです。

とはいっても、カンヌに来たらここだけは外せない!と
いうレストランがあります。ル・ジャド。批評家週間の
会場ミラマールから目と鼻の先にある小さなお店。植民
地だった影響もあり、フランス各地には美味しいベトナ
ム料理店が溢れていますが、ここには珍しい一品があり
ます。

“ジャドの特製クレープ”は、ぜひ試していただきた
い。かりかりに焼かれた香ばしいクレープ生地に、新鮮
な海老がごろごろと入っていて、爽やかな香草の風味と
あいまり、素晴らしいハーモニーを作っています。その
他、レモングラス風味のピリ辛牛肉サラダ、甘酸っぱい
生姜レモンソースがたまらなくジューシーな若鶏の唐揚
げ、ざらめでこんがり焼かれたベトナム風豚の角煮など、
どれも優しい家庭の味。

映画関係者にも大人気で、ガラスのテーブルとクロスの
間には、ここを訪れた人たちの名刺がぎっしりと残され
ています。

●Le Jade
24 rue Pasteur 06400 Cannes
Tel:04 93 94 33 40
20~30€前後


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パルムドールの有力候補『The Edge Of Heaven』が登場


真ん中にファティ・アキン監督を挟んで、左にNurgul Yesilcayと右にハンナ・シグラ

2004年『愛より強く』がベルリン映画祭で最優秀賞に
輝いたファティ・アキンは、最近元気のいいドイツ映
画の期待の星。監督自身トルコ系の移民で、つねにマ
イノリティーの視点から、社会状況を交えた個性豊か
な作品を送り出しています。本作もその一つ。
「『愛より強く』では愛を、この作品では死を、次回
作では悪を描き、三部作を完成させるつもりです」と
いうアキン監督。政治的要素や移民問題を深く絡めて、
普遍的な人間の絆が描かれる。そこにはどこかロマン
ティシズムをおびたアキン節が健在。今まで見たコン
ペ作品では、一番気に入りました。

主演は往年の大女優ハンナ・シグラ。彼女は「はじめ
てファティ・アキンを見たとき、この人はファスビン
ダー(ニュージャーマンシネマの中心人物だった映画監
督)にも似た、明確なビジョンを持つ人だとすぐに分か
ったわ。これほど、“死”を深く見つめた作品はない。
苦しみの先にある、生きる者への眼差しが素晴らしい
わ」と語っていました。

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『ライラの冒険 黄金の羅針盤』のプロモーション


左から新人女優ダコタ・ブルー・リチャーズ、監督のクリス・ワイツ、女優のエヴァ・グリーン

ファンタジー・アドベンチャーの大作『ライラの冒険 
黄金の羅針盤』の10分間のフッテージがお披露目され
ました。「人間の魂が動物の形で現れるパラレルワー
ルド」と現実世界を行き来する少女ライラが巻き起こ
す壮大な絵巻物。
フィリップ・プルマンのベストセラーの3部作『ライラ
の冒険』を映画化したものです。キャストには『007/
カジノ・ロワイヤル』の新ジェームズ・ボンド、ダニ
エル・クレイグや相手役を演じたエヴァ・グリーン、
そしてオスカー女優のニコール・キッドマンなど、豪
華な顔ぶれが揃っています。

英語もフランス語も堪能なエヴァ・グリーン

ニコール抜きの記者会見では、原作の大ファンだとい
うワイツ監督が「CGなどの特撮を駆使しながら、人間の感
情をしっかり描いた、子供だけでなく大人も楽しめる
ファンタジー」と強くアピール。
伝統的なSFやファンタジーとは一線を画す新たなヒッ
ト作が生まれるのでしょうか。


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北野武 記者会見



カンヌ映画祭60回記念のオムニバスに「素晴らしき休日」を
発表した北野武監督。この3分間の短編は、日本で6月2日に公
開される新作「監督・ばんざい!」との同時上映が決まったば
かりです。
そうそうたる顔ぶれが並んだ60周年記念作品『To Each His
Own Cinema』の公式上映 では、レッド・カーペットをちょん
まげ姿で登場するというパフォーマンスで笑いを誘う場面も。

「今回カンヌにくる前、ヴェンダースのサインを貰おうと思
って楽しみにしていたんだけど、実際会ったらすごく気さく
な人だったから、もうサインはいいやって思ったよ」
「赤絨毯に上る直前、ちょんまげをつけるか迷っていたら、
彼から『やれ、やれ!』って背中を押されたんだ」と振りか
えっていました。
常に話題の中心で、カンヌから愛されるトップクラスのスタ
ー監督なのだなぁと実感しました。


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