Horse Racing Information in NZ

ニュージーランド競馬に関する話題

エラズリー競馬場

2009-11-28 | NZ競馬
 エラズリー競馬場は一応NZ最大の競馬場。収容人員は1万人くらいだとは思いますが、観客を集めることよりも、馬主とその関係者を重視したような作りで、半分以上がメンバースタンドやレストランになっていたりします。階級社会色濃いイギリス競馬の名残ですね。競馬自体は、誰でも馬が持てるという、日本以上に大衆的なものでありますけど。

 競馬場へ来ると、馬券買うより馬を買え、という感じですね。



 1コーナー向こうから撮影したスタンド全景。スタンドが2つあり、ゴール前はメンバーズスタンド。向こうが基本的に一般向け。こちらの競馬場は多分ほぼイギリスにならったものであり、馬券を買う人は基本的に軽視されたような作りになっています。

 考え方の違いというか、馬券の売り上げどうこうというより、どうせ賞金が安いのだから、馬主は馬を持って楽しむ、厩舎は預託料で食っていく、みたいなものなのでしょうか。厩務員の給料が安いはずです。




 上がメンバー席で、下が大衆席。競馬場=社交場という考え方が、本来の競馬場のあり方なのでしょうね、きっと。



 社交場の女性は、こんな感じの派手な髪飾りを付けている人がたくさんいます。



 こちらは装案所。日本がどうなっているかはよく分かりませんが、広々とした屋内でまとめてやっているみたいですね。しかし、こちらの馬はほんとおとなしいです。すぐにちょん切っちゃうからでしょうか。競馬場内が静かだからでしょうか。とにかく、日本の馬とは全く様相が異なります。





 パドック。大木が生えていたり、噴水があったりします。日本のような楕円や円形のパドックは未だ見たことがありません。



 誘導馬がお客さんと戯れています。こちらの誘導馬は働き者で、ずっと同じ人馬が一日中乗っています。誘導だけではなく、入れ込みのきつい馬の横についたり、色々大変みたい。



 オークランドレーシングクラブは、きちんと隊列を組ませてパドックを回らせるようです。入れ込みがきつかったり、一部はその辺をクルクル回っているだけだったりします。



 全裸の乙女が壺を抱えて天を仰いでいます。



 高校生くらいの少女。子供からばあさんまで、色んな人が厩務員やってますなぁ。こちらは持ち乗り制ではないみたい。



 調教師らしき人がなにやら自信満々にインタビューに応答してます。



 こちら生涯獲得賞金1億4千万円近いサーストリック。前走タウランガステークスG3勝ちで本日一番人気。この厩務員さん、タウランガでもお会いしましたね。



 このように、日本ではまず見ることのない縦の鼻革?を着用している馬も結構います。



 ジョッキーが観客の前を横切って、パドックへとやってきます。東南アジア人もいましたが、NZでは日本人、香港人・・・と国際色豊かです。日本と違って、ジョッキーも人手不足で、出稼ぎに来ている人もいるみたい。



 鞍上は女性ジョッキー。結構いい追いっぷりです。NZはムチの使用が厳しいし、後のことを考えてかあまり激しく追ったりしないので、女性ジョッキーでもトップに立てるのでしょうか。



 この馬は、ブリーダー、オーナー、トレーナーが全部一緒という、オセアニアによくいる100%自己馬。



 え~、こんなにカワイイのにジョッキーですか。



 エラズリーのゲートは、上に看板があるので、他の競馬場とは違いますね・・・といっても、これが標準タイプなんですけど。



 直線の叩き合い。ムチはラスト100メートルで3発くらい入れるくらい。欧州式の腕を高く振り上げる入れ方でもないし、日本みたいな激しい追いムチの連打でもない。おとなしいNZ式ですね。



 レースが終わって、誘導馬に導かれて、皆で隊列を組んで帰ってきます。



 サーストリックは3着。8歳馬ですが、重賞馬となると、さすがにナイスバディですね。バリバリのオープン馬は日本でも馬体が立派ですが、食わせているものが違うから馬体に迫力があるのか、それとも、元々こうだからなのかはよく分かりません。



 こちらが重賞勝ち馬。厩務員はおばちゃんです。



 え~、こんなセクシーなカッコをした人まで厩務員だったなんて。なんか、女性ばっかり撮影しているように思われますが、ジョッキーも厩務員も半分女性なんだから仕方ありません。



 優勝馬の関係者は、特設ステージで表彰というか、インタビューを受けます。優勝賞金たった300万円でこの騒ぎですから、この人たちには本当に賞金なんて関係ないのだとは思います。



 勝ったのはまた女性ジョッキー。男はなにをやってるんだ!ともあれ、差別もないし、男女平等だし、珍しい国だとは思います。


 ちなみに、エラズリーの勝ちタイムは、1400で1.21秒台、1600で1.34秒台。平坦で、直線が約450メートル。地面は比較的柔らかく、芝は短め。ジョッキーのムチは短くて平べったく、回数制限ありで激しくも追わない。展開は日本のようにばらけたりせず、ハイでもスローでもほぼ一団。で、このタイムだから、内容の割には随分と早い時計が出ているような気もするがどうだろうか。

 日本のようにギリギリまで絞って、ジョッキーが歯を食いしばってムチを死ぬほど入れたら、日本に匹敵するタイムは出るとは思う。コースも時計が出やすい感じだし。

 ちなみに、NZの一流馬は賞金のいい豪州へ移籍、もしくは遠征する傾向にあるそうです。豪州の馬もNZへよくやってきてますけどね。ホーリックスのみならず、多分強いやつは強いから、もっとコース形態のよく似た日本にも遠征してほしいですね。島国の農業国ゆえに、検疫の問題が一番大きいのかも知れませんが。




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