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ニュージーランド競馬に関する話題

JRAの海外戦略

2009-11-25 | NZ競馬
 かつて、JRAの方が世界に向けてこのような発言をした。

 「外国調教馬の出走と馬券売上高の間に相関関係はありませんが、JRAは次の理由により最高級の外国調教馬を呼び寄せることに関心を持っています。第一に外国調教馬と競い合う日本馬の能力を評価することです。第二に一般大衆を競馬というスポーツに引き寄せることです。そして、第三に日本の競馬を外国の競馬統括機関に宣伝することです」。

 まず、外国調教馬と競い合う馬の能力を評価するという点について。

 日本は馬場が世界のどこの競馬場とも異なるので、自分の土俵で勝っても評価の対象とはなりにくいというのが、大方の見方なのではないかと思います。ただし、ジャパンカップダートがジャパンカップAWになったら話は別で、ブリーダーズカップの後に遠征してくる馬も出てくるかもしれませんね。

 AWは重め芝血統の馬が有利とされているので、日本に比べて多少重めの芝競馬しかないオセアニアからでも参戦しやすくなるのではと思います。

 第2の、一般大衆を引き寄せるという点について。

 この点に関しては、日本における競馬がもっともっとスポーツ化しなければ厳しいのではと思います。日本の競馬は一部資金力のある人しか馬がもてませんからね。普通の人はクラブ法人でやるしかない。あと、サッカーのように、海外のハイレベルな競馬中継がもっと地上波で流れてもいいとは思いますし。そうなれば海外がぐっと身近になるのでしょうが、いかんせん、視聴率の問題があるのでしょうか。一番近くの香港や、各国のG1が、少なくともグリーンチャンネルで放映されるべきであるとは思います。ただ、5年以内にブロードバンドはさらに進展するでしょうから、テレビ中継に頼る必要もなくなってきますね。

 第3の、日本競馬の宣伝について。

 これに関しては、日本調教馬を海外のレースで勝たせることに重きを置いたほうが好ましいのではないかと思います。JCの模様を海外のホースマンというか、統括機関が果たしてどれだけ見ているのでしょうか。海を飛び越える国際レースが当たり前になってきている以上、日本の馬もどんどん外に出て行かなきゃならないはず。日本調教馬が外国でもっと勝たなければ、日本の馬を海外のバイヤーに売ろうなんて野は難しいのではないでしょうか。

 だから、最大手の社台Gには、ぜひとも頑張ってほしいと思います。日本のレースは地方予選であって、勝ちあがったものはどんどんチャレンジしていくべきです。そう考えると、日本のG1に高額賞金を出すのは逆効果で、このG1を勝って海外挑戦する場合は、資金のすべてを拠出するくらいの改革が必要なのではないでしょうか。

あと、競馬を世界のスポーツとしてとらえる場合、やはり海外の馬券を日本で普通に買えるようにするべきであるとは思うんです。確かに、ギャンブルであるし、日本の資金が海外へ流出していくので、この馬券販売は聖域なのかもしれませんが、一般ファンにもっとスポーツとしてみてもらいたいなら、このへんは絶対手をつけなければならないところです。

 でも、なんだかんだいっても、結局馬券販売を最重要課題としている以上は、外国調教馬が入ってくるメリットなんてそんなにないんでないかなとは思います。スポーツとして特化させたほうが、競馬は面白くなるんじゃないでしょうか。結局のところ、外国は馬券販売を最重要視していないから、有力馬がどんどん海外チャレンジするのかも知れません。


 ちなみに、馬鹿にされているNZ産馬ですが、競馬一流国のオーストラリアでよく勝っている以上、レベルは決して低くないですよ。メルボルンカップだってかなり勝っているわけだし、オーストラリアのバイヤーは、NZ市場にとってお得意様ですしね。豪州は馬を完全自給できるわけだし、NZ馬が弱かったら誰も買いには来ませんよね。

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