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珈琲とギターの日々

横浜馬車道でカフェのマスターをやってた男の日記

イカロスって、「勇気の人」なんかじゃないじゃん!

2007-01-18 23:21:35 | 
最近、読んだ一冊をご紹介。
「ギリシャ神話を知っていますか」

ギリシャ神話は多説があり、なかなか厄介な代物なのですが、
実は結構我々の生活に根付いていて、
例えば「アキレス腱の由来」「トロイの木馬」「月桂樹の冠の起源」
「様々な星座の起源」等々、色々なエピソードがあります。

それが分かり易くまとめられた一冊がこの本です。
ギリシャ神は色々な神々がいるので人物関係図が欲しい所ですが、
まぁ、そこは目をつぶっても楽しめる一冊です

さて、その中でも僕が注目したのが「イカロス」の話。
小学校の頃、音楽の授業で
♪むーかーし、ギリシャーの、イカロスはー
なんて歌わされてた人は、僕ら世代では多いのではないでしょうか?

さて、この歌では美しいメロディラインに乗せて、
「勇気を試すために、太陽に向かって飛ぶイカロス」
が描かれていますが、実際のギリシャ神話はそうではないようです

話は長いので、掻い摘んで説明すると。。。。。。

イカロスの父はダイダロスという名前の凄腕の設計技師で大工さん。
まぁ、職人さんと言うよりも、
例えば、アラレちゃんを作ったセンベエ博士のように
「マッド・サイエンティスト」の匂いがするのがダイダロスです。

牛の頭を持つミノタウロスが暴れるというので、
ダイダロスは王の命令で、
「ミノタウロスが二度と出られないような超複雑な迷宮」を作り上げます。

・・・が、ミノタウロスが迷宮で成敗されたあと、
ダイダロスはその国の姫君の駆け落ちを幇助したとして、
王様の怒りを買い、その自分が作った迷宮に
息子イカロスと共に閉じこめられてしまいます。

迷宮の設計図も既に廃棄済みだし、
いくら設計者とはいえ、あまりに複雑な迷宮なので憶えてないし、
さーて、どうしたものか?

そこは超天才ダイダロス
「陸路で逃げ出せないなら、飛べばいいじゃん!」
と、落ちてくる鳥の羽を集めて、それらをロウで固めて
「空を飛ぶ翼」を開発します。(すげぇー

で、翼を二人分完成させたダイダロスは、
「あんまり調子に乗って飛びすぎるなよ、迷宮を抜けるだけだぞ」
「大丈夫だよ、親父!」
なんていう感じで、一セットを息子イカロスに渡した訳です。

ですが、イカロスは「飛べることの嬉しさ」と、
初めて観る「空からの風景の美しさ」で、
親の忠告も忘れて、無謀にも高度を段々上げていきます。
「うっひょー、すげぇー、飛んでるよ、オレ!」

止めるダイダロス。調子に乗って高度を上げ続けるイカロス。
。。。
あとは歌の歌詞のとおり、
翼の接着剤であるロウが溶けて、翼が壊れ、
イカロスは墜落し、絶命してしまいます

。。。そんな感じのお話みたいですよ、実際は
※多少、台詞等は脚色しました。詳しく知りたい方は本書等を見てください。

さて、それでも貴方はイカロスに「勇気」を感じますか?

2007年のバイブルとなるか?高田純次「適当論」

2007-01-03 21:40:26 | 
この帰省の移動中の時間つぶしの一冊
高田純次「適当論」

テキトータレントの代表、高田純次。
心理学者の和田秀樹氏との対談を中心に
「テキトーにまとめた高田純次論」が
書かれています。

中身も浅くてテキトーです
期待しちゃいけませんが、
なかなかこれで奥はそこそこ深く、
高田純次の苦労の半生と、その結果生まれたテキトーさ、
これが良いバランスで書かれているのが素晴らしい

「キミ、松嶋菜々子に似てるって言われない?
 言われないの?じゃあ、似てないんだね」(本書p.91)

いやー、テキトーな名言が沢山載ってますよ

2006年末から再注目なオッサン、「高田純次」。
きっと今年はもっとクローズアップされるに違いない

そうそう、あともう一人、再注目なオッサンがいるんですよ。
それは「ルー大柴」

彼のブログ「ルーブログ」は面白いですよー。
「昨年よりもモアパワフルにワンダフルなジョブをGetして、
 ルーマニアにセント(送る)したい」(ブログより引用)
※ルーマニア=ルー大柴ファンの事。

・・・2007年はオッサンの年かもしれない

僕の子供の時の疑問の解決?「哲学的なにか」

2006-12-29 18:15:10 | 
最近の愛読書。
「哲学的な何か、あと科学とか」

哲学書といっても、中身は軽めで、
しかも「相対性理論」「量子力学」の話も
ざっくりと解説してくれているので、
なかなか読み応えのある楽しい一冊です。

この中で、僕が気になったのが
クオリア」の話。

簡単に言うと、「赤い色」とかの五感で得られたものが
なぜ脳であのように感じられるかということ。
・・・・って、こう書くと分かんないですよね

まぁ、単純に言うと、
自分が感じている世界と、
他人が感じている世界。
これらは同じなのか?という事で。

例えば、ピーマンを観たときに、「緑色」で見える訳ですが、
他人が「自分が感じる赤色」でピーマンを観ていても、
その人に取っては「緑色」という言葉で表せる色なので、
双方、「ピーマンは緑色だ」と同じ回答になって、
お互い「同じ感覚を持っているのか」までは証明できないわけですよ。

(まだ複雑ですね

ま、でも、この感覚って、
僕が5,6歳の時に悶々と感じていた疑問だったのですが、
この本のお陰で、少しスッキリしました。

「少しスッキリ」なのは
「どんなエライ人でも、未だに結論を出せていない」という
現実を知ったということで「少し」なんですが。

でも、「クオリア」って難しいですねー。
例えば、
こうもりは超音波で障害物を捉えるのですが、
捉えたモノは「映像」で感じているのか?
とか。。。
「オーラ」というモノは、受け手の「クオリア」の一つなのでは
とか。。。

いやはや、疑問は尽きません
・・・にしても、こんな事を考えてた幼児ってイヤですねぇ。。。
・・・オレの事だけど

一冊あると便利かも「100文字で分かる世界の宗教」

2006-12-12 23:02:58 | 
小坂忠さんの件もあり、
最近宗教が気になっています。
そんななかゲットした一冊。

「100文字で分かる世界の宗教」

全体的にさっくりと書いてありますが、
この程度の方が、頭に入りやすい内容ですね。

イスラム教の内紛は何故起こるのか
ユダヤ教とキリスト教は何が違うのか
神父と牧師は何がちがうのか
チベタンライブで話題になったチベット仏教って何?
ダライラマって何者?
三蔵法師の、「三蔵」って何?

そんな疑問に答えるべく、噛み砕いた内容で記されています。
「わかりやすさ」が売りの本なので、
日々ニュースで見る宗教間の争い事なんかも、
この一冊があれば、何となく背景が分かるというモノです。

学校では教えてくれないけど、こういう事は
知ってて損はないはず。

ただ、内容的には薄いので、詳しく知りたい人には向かないですけどね。

で、この一冊を読むと、どの宗教もしんどいです
豚肉+酒が厳禁なイスラム教は辛すぎるし、
「憂鬱」が罪になるキリスト教も、憂鬱好きの僕には辛いし、
「煩悩」が消しきれない僕には仏教も辛い。

・・・
ということで、珈琲狂の僕は「珈琲教」でも開こうかなぁ
・・・ダジャレかよっ!

小坂忠「まだ夢の続き」

2006-12-11 22:41:33 | 
時々、このブログで紹介している小坂忠さんが
本を出しました。
小坂忠「まだ夢の続き」

小坂忠さんはミュージシャンで、細野晴臣さん、松本隆さんらと
バンド「エイプリルフール」を結成。
彼らのアルバムは奇才アラーキーがジャケット写真を撮っていたり。

解散後、ソロ活動で名盤「ありがとう」「ほうろう」と
リリースし、順風満帆だったのですが、
娘さんが大やけどを負い、忠さんは路頭に迷ってしまいます。

その後、聖職者の「祈り」により娘さんも驚異的に回復、
洗礼を受け、クリスチャンになり、
ゴスペルを地元から広め、最後には牧師にまでなった小坂さん。

僕自身、クリスチャンではないので、宗教的な所は深く分かりませんが、
人が窮地に至ったときに、宗教に限らず、
何かしらの「救い」があるというのは素晴らしいわけで。

この本の後半に対談している細野さんも
インドで危険な病気になったときに
霊能者に「このお粥を食え」と言われ、
食べ終わったとたん、救われたとか。

なかなかこういう不思議な体験の部類は胡散臭くなってしまうのですが、
特に宗教に勧誘するわけでもなく、
自分の体験として等身大で描いているのが好感が持てますね。

文章的にも短いので読みやすいですよ。


で、そんな僕の宗教観は未だに揺れてます。
ミクロな素粒子の世界から、膨大すぎる宇宙空間へ。

そんな圧倒的な空間がある中、地球や人間が、
神か何者かによってもたらされたというのは、
まだ暗に信じがたいという所なので。
・・・うーむ、難しいよ

ガンダム世代のサラリーマンへ「評伝・シャアアズナブル」

2006-12-08 00:41:15 | 
僕ら世代の男子にはたまらない本が出ました。

まだ、出たばっかりで上巻しか読んでいないけど、
なかなか、ずっしり心に響きます。

評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡 上巻
評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡 下巻

若き頃は天才と評された男シャア。
戦争に於いて、二手三手先を読んで、もし初手が失敗しても
次には自分に有利になるよう戦局を動かしていく姿は
まさにエリート。

ただ、アムロという「一流パイロット(ニュータイプ)」の出現により、
シャアが自分が「二流」であることを認識させられます。
それを認めることの哀しさは、我々、一般市民の
「人生の哀しさ」にも通ずるものです。

いくら秀才と言われ良い大学を出た男でも、
敵わない人間は山ほど居るわけで、
「常人よりは上位だが、ニュータイプとしては二流」
・・・そんなシャア位置に居るって人、多くないですか?

(僕も他人事では無い気がして仕方がない

にしても、よくまとめてあります、この本
さすがにガンダムの「ガ」の字も知らない人にはお勧め出来ませんが、
多少観たことのある人には、一度立ち読みぐらいして欲しいですね。

シャアの人生は「冷静さ」と「情熱」の板挟みの中で葛藤し続け、
また、「人に期待され」ても「自分の実力がそれに満たないことを自覚している」
人間として非常に「悩ましい」生き方。

真に才能があり一パイロットで居続けるアムロ君とは
同じ悩みを持つ人間でも一味も二味も違うわけです。

あー、染みますわ。コレ
何だかんだ、シャアが愛したララァも「感覚的な部分で」
アムロに取られちゃうしね・・・

人生って甘くないですね。
あー、せつねぇ。。。

細野・小山田「TONE」

2006-12-01 22:50:46 | 
雑誌「TONE」最新号は、細野晴臣さんと小山田圭吾さんが表紙。

YMO、はっぴいえんど、フリッパーズギター。。。
と二人が所属していたバンド話から、
「東京生まれ」独特の感覚、
小山田君の父、マヒナスターズの故・三原さと志(もち芸名ですよ)さんの話
。。。
そんな風に二人の共通項は多岐に渡り、
話も弾む弾む

特に細野さんの
「70年代以降、チャートに入る曲がダメになった。
 世界中がコンビニ化してきた」
「『一発当てる』って言うのはもう時代遅れ。
 ダラダラやるって言うのが、イイ」
と言う音楽に対する言葉は重い

でも、「楽しんで何かをダラダラ長く続ける事に意義がある」
っていうのは音楽に限らず全てに通用するような、
そんな気がしますね

「NO METAL NO LIFE」

2006-10-28 22:37:52 | 
今日は、DMCイベントをやっている渋谷タワレコに行って来ました。

お目当てのグッズ(リストバンドやバッジ)が無くて残念

とはいえ会場は面白い程、異様です。
・・・
入口には主人公の根岸君が好きなアメリのポスターと、
カヒミさんの音楽が流れています

が、中は主人公のもう一つの人格、
メタルモンスター、クラウザー様のメタルの世界
生原稿とかもあったり、クラウザー様の衣装やギターが飾ってあります。

ギターはマンガのまんまでした
良く作ってますね。これ試奏してみたい!

DMC第二章。

2006-10-27 22:41:08 | 
出てしまったのね。
「デトロイト・メタル・シティ」の第二巻

前作同様、
カヒミ好きで「オシャレという言葉にめっぽう弱い」主人公、
根岸君が、クラウザーⅡ世というデスメタル界のカリスマに、
一気に豹変するお話。

基本的に一話完結のお話なのですが
基本パターンはもう「ドラえもん」や「水戸黄門」のように
ルーチン化されていますね。
根岸君の弱気で始まり、何かのキッカケで
クラウザー様になるという。
非常にわかりやすいお話

で、段々飽きも来そうな感じですが、
段々エスカレートする「お下品さ」
と段々アホになっていくので、まだまだ飽きさせません。
いやー、仮装大賞ネタには笑ったな

第三巻も予定されているようですけど、
どういう感じに進んでいくのか気になる所です。

更にお下品になったら、
お婿に行けそうもありません

marqueeと渋谷系

2006-10-17 22:48:40 | 
MARQUEE Vol.57

コーネリアスとカヒミさんの特集とあらば買うしかない

前作"POINT"で今までの「遊び心」や「歌声」も含め、
多くの「無駄」を削ぎ落としたコーネリアスの音には
古くからファンの僕は思わず拒否反応を示してしまったけど、
最近リリースされたシングル"MUSIC""breezin'"では「歌モノ」に回帰して、
以前の「遊び心」も戻って来ました。

そんなコーネリアスは本当に大歓迎。
YMOの名曲"CUE"のカヴァーもナイスだったし、
もうすぐ発売されるアルバムも楽しみ。

そして、カヒミさんがモロッコで撮影したDVDは、
「光」と「色彩」と「位相のズレ」が見事に表現されていて
観ている自分の意識が宙に浮くような、かなりの傑作でした。

もうすぐ発売のアルバムには、僕も大ファンの"DOOPEES"も
参加しているとかで今からワクワク。

そして「渋谷系」という音楽シーンの延長線を、
ここ10年追いかけてきた雑誌がこのMARQUEE。

正直、今更「渋谷系」という言葉は、
懐メロ的でこっぱずかしい部類だけど、
こうやって、昔「渋谷系」の中心にいて、
そこから確実に進化(深化)した二人のアルバムが、
この雑誌の表表紙と裏表紙を同時に飾るのは嬉しいこと。

しかも、そのアルバムは10/25に同時発売。
2006年の秋は、最高の秋になりそう

ブログ通信簿