韓=南部模型こそが小林=益川模型を証明するカギを握っている（１）

科学史上におけるもっとも有名な討論の一つにアインシュタインVsマッハの科学哲学論争が挙げられます・・。

それは「自然科学とはどのような形式の疑問文に答えるべきジャンルなのか？」という問いに対して、マッハはHow?型の疑問文に、そしてアインシュタインはWhy?型の疑問文に答えてゆくべきであるとして互いの持つロジックを競ったとされている。どちらが勝ったかは立場によって分かれることから手前味噌な人ばかりだともされるし、どちらの正しいかあるいはどちらも物足らないかという穿った見方も許されるだろうと思う。

自然とは地球内部を解き明かして輪切りの図を作るようにして「どうなっているか？」に答えるのが科学だとしたマッハに対して、アインシュタインは「重力現象の真の原因は力というよりは時空の湾曲である」と語ったようにして根本原因を明らかにするのが科学者の仕事であるとしたが、たとえば特殊相対性理論に関して私には独自の立場というものに立脚せざるを得ない苦しい胸のうちというモノがある。

それはアインシュタインといえども「光速度一定ならばどうなのか？」にまでしか答えておらないと思うからであるｗ）

なぜ光速度一定なのかに答えたのは基本的にはローレンツだった、もちろんアインシュタインの基準ではそこは一般相対性理論で検証しなければならなかったのだが、誰にでも分かる形で理由を述べたのはローレンツだった、ここで「だからローレンツ変換にされたのか」とハタと膝を打ったりしても科学史の勉強が進んだことにならないのは誠に歯がゆいところである。

（でも、それが本当なのではないだろーか・・、はて？）

特殊相対性理論を「物理空間はどのように光速度一定なのか？」といういうなれば高度なHow?型の疑問文にまで答えてゆくには「時空進行が波動現象であるから素元波では時間方向に垂直な成分が重ね合わせると45°の角度で進むから」ということになる。すなわちいみじくもアインシュタインが出世論文において述べていたように「宇宙空間にとって光速度は速度無限大のような意味を持っている」ということになる。さてアインシュタインはそこから時空波動説に進むべきではなかったのかという話はアマチュアの手慰みなのだろーかね、どう思うか感想を多くの人に聞いてみたい限りだ。

さて今回の眼目は特種および一般相対性理論の話ではなく、素粒子物理学における懸念事項がターゲットなのである！

それは小林=益川模型であり、その中ではｄクォークｓクォークｂクォークの三つのフレーバーが量子力学的に重なり合って実存しており、ｄ’ｓ’ｂ’の形で存在しているということに理由について、なのであるｗ）

（益川先生はこんな話題きっと大嫌いだろーな・・）

このことはアインシュタインの要求したWhy?型の疑問文に答えていこうという試みに受け取られるかもしれないが、私としては相対論相手と同じく「どのようにして三種のフレーバーが重なっているのか？」というビジュアルな要求にまで答えて行きたいように願っているし、その為にはHow?型の疑問文が浅はかだとは言えない水準が必然とされるということである。「どう重なっているのか？」に答えるにあたって「小林=益川行列の数値を埋めるだけ」という作業に終わるのは歯がゆいし、さりとて理由を述べるだけのWhy?型の疑問文主義というのはいただけません！

その浅はかなWhy主義というのは日本の理科教育では「理屈づけの物事」と呼びならわしておるので、無碍に否定するべきでもないとしてもすべてではなく、要するにそれだけで科学論となるには及ばない。

（分かったかな、森一夫君？）

その伝でいくと益川先生が2008年にご自身の受賞で「これで理論物理は終わった」と述べられたのはもちろん過言である、それは小林=益川模型にはその肝心なところで基礎を欠いているからであり、ｄｓｂクォークの三位一体がちーっとも説明されていないままでは困りものなのである・・。

小林=益川模型において、それはアプリオリな事態として単に天下り的に仮定されている。マッハの言うとおりに「どのような割合で重なっているのか？」だけの解析に終わっており、アインシュタインのいう「なぜ重なり合っているのか？」にはまったく答えておらない。いわんや私一流の「理由を含んだより高度なHow?型の問い」にはとうてい答えられない、小林=益川模型の中でｄｓｂクォークはいったいどのようにしてどのような理由で重なり合っているかは不明である。

これではイカンじゃないですかっ、小林そして益川の両先生っ、最終結論まで行かなくてはっ・・、違いますやろかｗ）