お魚咥えたかりなさん

お散歩の途中、足元で何かが睨んでいた。

良く見ると、こちらを睨んでいるのは大きな魚の頭だった。

ここは飼い主が元旦の朝からウンチを踏んだと言う曰く付きの場所である（やっぱり運などつかなかった）

すわ、かりなが食べたら大変だと思い、慌ててかりなを引っ張り遠ざける。

目玉が白かったので、焼いてあるか煮てあるかしてあるんだろうけど、それはどちらかは解らなかった。

魚の頭だからきっと夕方のお散歩の時には、腹を空かせた野良猫かカラスか、意地汚いお散歩中のおバカな犬かに、食べられているのだろうと高を括っていた。

夕方のお散歩、次の朝、その夕方のお散歩…３日目の朝もまだ魚の頭はその場所に存在し、こちらを睨んでいた。

腐ってるのかな、もしかして毒？

無くならないで同じ場所に存在する魚の頭を訝しみ、どっかに捨てようとも思ったけど、このかりながいる限り近づけない。かといって、わざわざ出変えてまで、拾いたくもない。

かりながイレギュラーに４時頃お散歩の催促を始めた。

お腹が痛いのかもしれないと、少し早い夕方のお散歩に連れて行くと、どんどん走って、いつもの草むらへ…やはりお腹を壊していた。

「かりな、知らせてくれて偉かったね」

　褒めた。褒めちぎった。

安心したのかかりなが帰ろうとしたけど、またお腹が痛くなったら可哀想なので（再び夕方のお散歩には行きたくない…本音）しばらく連れて歩く事にした。

最初は行きたがらなかったかりな。でも興に乗ったのかいつもと違う道へ。

飼い主は行きたくなかったけど、腹痛を教えてくれたご褒美と少し早い夕方のお散歩だったので、連れて行く事にした…

これがいけなかったのである。魚の事などきれいに忘れて、いつもとは違う道からそこへ行ってしまった・・・

クソッ！やられた！！

「出しなさい！かりな！出しなさい！」

　リードを引っ張る。

かりなの口の横から大きな魚の頭がはみ出しているのが見えるのだが、離そうとしない。

手で取ろうとしたら、唸って威嚇、噛まれるのは嫌なので、リードを引っ張り大声で叱る。

「かりな！出しなさーい！」

　人目を憚らず、大声も虚しく、かりなは完食。

長い事居座り続けた残飯ゴミは、かりなによって片付けられた。

意地汚いどこかのおバカな犬は、かりなだったのだ…

トホホ

注）かりなはお腹を壊すでもなく元気です

★おまけの話★

髪を洗っていて思い出したのだが、高校の遠足？に行った時、Ｔ君に話しかけられた。あまり喋った事ない男子（懐かしい）だったので、ちょっとビックリしてしまった。

何か知らないけど、Ｔ君の熱視線を感じていたら

「Ｍさん…髪を洗う時、ゴシゴシと豪快に洗うんやろう？なーんにも考えないでゴシゴシと」

　これだけを一気に喋り、ひと息ついたらまた喋り出した。

「オレはね、一本一本を丁寧に洗い、排水溝に流れ着いた抜け毛に涙するとって」

　そんな事考えもしなかった。

その男子は少し赤毛の猫っ毛で、かなりヤバい薄毛だった。

飼い主の髪は、くせ毛で量が多く毛も太く飼い主としてはとても厄介な髪なので、羨ましがられたのは初めての事だった。

余談…その日彼はトイレの個室（男女兼用）で用を足していたら戸を開けられてしまった事件に遭遇する。

「鍵が開いとったけん、開けたらＴ君が座っとったとって」

　こんな風に吹聴されまくっていたのだった。

しゃべる犬？かりな

かりなが何かを訴えている。

が、何を訴えているのかわからない。

犬語？で訴えるからだ。

水？

入ってる。

お散歩？

行ったばかり。

食べ物？

食べても置いてもいない。

なのに、母の隣に座り、母を見つめて訴える。

「ワワウンワォ〜ンクーンクンワォォォォォォ」

　何かを訴えている。

飼い主はついつい言ってしまう。

「日本語で解る様に言わないと通じん！」

　飼い主の言葉が通じたのか？かりなはまた訴える。

「クーンクンワォォォォォォクゥ」

　だ、か、ら…犬語じゃ通じんとって…今度は心の声。

「ワォ〜ンクンクン⁂◇＊∇○◉×」

　もはや、文字に変換できない。

しかし、まだまだ続く…

何かが言いたいのは解る。

かりなも通じないのが歯痒いらしい。

昔、犬語を変換するおもちゃをバーゲンで買った。さすがバーゲンになるだけの代物だった。探せばあるんだけど、思い出しただけで終わる（エヘッ）

何故、母に訴えるのか？

戌年生まれの犬たらしだからか？

母を犬だとでも思っているのか？

水が欲しい時は、水入れと私をバシバシ前足で叩くし、お散歩に行きたい時は玄関へ行きたがる。

母の横で何かを訴えるのは果たしてなんなんだろう？

解き明かすには時間がかかりそうだ。

何を訴えてるんだぁぁぁ、日本語をマスターしてくれぇぇぇ

★おまけの話★

バカリズムさんの脚本のテレビドラマ『ブラッシュアップライフ』を見て、あぁ、昔、同じ様な事考えてたなぁと思った。

バカリさんの方は、死んでしまった主人公が生まれ変わってオオアリクイになるか？もう一度、同じ人生を繰り返し徳を積んで、再び人間で生まれ変わるか？

と言う話（２話目までしか見てないけど）

私の妄想の場合。

簡単に道を覚える友達と、酷い方向音痴の私はきっと、人間が古いか新しいかの違いだと解釈した。何度も生まれ変わった人と新しく人生を経験する人との違いだ。

勉強が出来る人と出来ない人、人生を要領良く歩ける人とそうでない人、

例えば、過去の凄い建造物を作ったのは宇宙人なんかじゃなく、何度も生まれ変わった人が過去に生まれ変わり作ったんだとか…もちろん、過去の人生の記憶はないけれど体験した知識は記憶の何処かで忘れていない。

とにかく、人間が古いか新しいかで全て決まるのだ。

うん、納得。

フッフッフッ

私は初心者マークの付いた人間なのだよ。

かりなは何犬？

かりなは花火屋さんが保護した雑種犬の子で、茶色い毛並みの子犬３匹と白い毛並みの子犬２匹の中から見事に飼い主に選ばれた犬である

初対面の時、いの一番に飼い主の所にやって来た営業上手な子。飼い主はそんなかりなに騙され渚に佇む（渚には佇まないけど）

犬猫病院に三種ワクチンを受けに連れて行った時、先生に『受け口』を指摘された。その時たいして変に思わなかったが、成長と共に下顎が上顎より１cm近くも長くなる事になる。

友達から、ブルテリアが混ざってるんじゃない？と言われて、そう言えば前足もO脚だし、そんな気がして来た。

ペットショップで、白いチワワを見かけた時、顔がかりなだったので（顎は正常だったけど）勝手に『デカチワワ』と名付けたりした。

足の形から洋犬が入っているには違いないが、今は白ブタなんじゃないかと飼い主は勝手に思っている。

かりなももう１１歳と３ヶ月。

後、どれだけ一緒にいられるか…考えたら今までの悪行よりも可愛さの方が増している事に気付く。悪い子程可愛いと言うヤツ。

かりなに限らず、どの子もいずれ先に逝ってしまうのだろう。

考えただけで涙が出る。

まだ死んでもないのに…。

近すぎだよ

★おまけの話★

『四時ババァ』

（この地域では『ようじばあさん』と言っていた）

子供の頃に聞いた怪談を有耶無耶にずっと覚えていて、４時ジャストにはトイレ（何故かお風呂にも）に入らない（思い出した時だけだけど）

本人も何で怖いか忘れているので詳しくはネットで調べてね。

ただ、何となく怖いのだ（基本怖がり屋さん）

お正月にテレビを見ていて気が付けば４時３０分前、慌ててシャワーでも浴びようとお風呂へ。すると母がトイレから出て来た。時計を見ながら何やら考えている私を見て、怪訝そうな顔をしたので、四時ババァの話をする。

とにかく急がないと４時になる。

母は怖がりな娘を笑いながら部屋に戻って行った。

シャワーを浴び、４時になったかならないか、ドキドキしながらお風呂から出ると…

ギャー！

怖がりな私は１メートル位飛び上がった。

そこに立っていたのは、ババァはババァでも母だった

「あんたが怖がるから見張っとったけん」

　大笑いしながらのたまった。どうせ脅かそうとしたんだろうよ。まんまと乗っちまったよ。

心臓麻痺で死んだらどうするのか！

お正月から人騒がせな話しである。

糞害に憤慨

何を怒っているのかと言うと、かりなのお散歩コースで、何箇所かウンチが放置してあるのだ。

お散歩コース以外はかりなが行かないのでわからないけど、とにかく、かりなのお散歩コースのかりなが催す所で。

それのサイズから考えると、中型から少し大きい犬？小型犬を飼った事がないのでハッキリとは言えないが、案外大きいサイズ。

いつもお散歩コースで会う飼い主さんでは無いと思う…と、言うのは、普段は落ちておらず、お休みに集中するからだ。特に、大型連休。夏休み、正月休み、ＧＷ等に良く落ちている。里帰りした人なのかな？

拾えよ！自分の犬のウンチだろうが！！

元旦からウンチを踏んだダメージを想像してみろ（根に持つ）

それに、かりなは『スカトロビッチ』と言う別名を持つ。

飼い主は自分の足元とかりなの口元を見てお散歩をしなければならないのだ。

それは相当キツイ。行きたくないお散歩がもっと行きたくないものになる。

踏むのも食べちゃうのも大変に困るのだけど、かりなと飼い主が放置したと疑われるのが１番嫌だ。地面や草に付かないように（袋を被せた）手でキャッチして取っていると言うのに…

愛犬のものは飼い主さんが責任を持って、持ち帰って貰いたいものだ。

（お正月からウンチの話ばかりですみませんです、ハイ）

めでたい日には赤い丸で日の丸犬に

★おまけの話★

年越し蕎麦で思い出した事がある。

お正月を関東に住む親友の家で迎える事にした年のこと。

大晦日、年越し蕎麦を食べにお蕎麦屋さんへ。

店へ入った途端、「ズルズルズル…」と信じられない程、大きな蕎麦をすする音が四方八方から聞こえて来た。飼い主の住む福岡では聞いた事がない音量だ。

親友とそのお母さんに、みんな凄い音で蕎麦をすするんだね…と言おうとした瞬間、「ズールズルズル…」

親友もお母さんも大きな音を立てた。

関東ではこれが普通なの？

飼い主は喉が弱く咳き込み、上手くすする事が出来ないので余計に驚く。

良く落語で蕎麦を食べる真似をするあの音そのものだ。

まさしくカルチャーショック、所変われば品変わるってやつ？

大変に驚いた出来事だった。

ぜひ、聞き比べてみて欲しい

お休み 明日をお楽しみに

気持ち悪いかりな



今日は「メフィラス星人の日」でお休み。

（成人の日の勘違いです）

明日へスライドします。

お楽しみに