前回の記事は、福島の皆さんへの感謝を申し上げる場ですので、こちらでお話ししましょう。
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原発をどこに造れば良いのか?
> 簡単だよ、君が住んでいるところに造ればいいんだよ。
コメントありがとうございます。原発絶対反対派だと思っていた貴方から、まさかこんなに簡単に建設協力の申し出がいただけるとは、まさしく想定外でした。これまで毎年転勤を繰り返してきた身軽な自分ですから、自分ひとりが引っ越すくらいで最新の安全対策を施した最新鋭原発が建設出来るのなら、日本国内にあって人口密度が75.8人/km^2と比較的低い宮崎県綾町に住もうと思います(東京23区の人口密度は約1万3500人/km^2です)。内陸に位置する綾町ですが、周りに海がなくとも高温ガス炉なら建設できる可能性があります。海水が必要であっても、アクアラインや青函トンネルを造った我が国の建設技術なら、日向灘から海水を導くことは不可能ではないでしょう。引用記事にある通り、いくら軽水炉より安全に運転出来たところでリスクはゼロではありませんし、依然として核燃料廃棄物の問題は残りますが、現在の危険な老朽化軽水炉を延命して使い続けるより遥かにマシです。
高温ガス炉はこれまでの原発よりも安全面で優れているだけでなく、水素ガスをつくれることでガス燃料の代替、あるいは燃料電池への水素供給源となりうる等、化石燃料を代替することによっての環境面への好影響ももたらされることで注目されています。このメリットが確認されれば、国内でも群を抜いて環境意識の高い綾町のみなさんに、日本の先陣を切っての商業用高温ガス炉建設にご理解をいただくことは不可能ではないでしょう。20年来の頑固な原発反対派である自分と、反原発活動最先鋒の貴方が住む町であれば、世界一強力な住民監視体制のもとに、これまでに小さな事故はあっても大事故を起こしたことのない九州電力によって注意深い運転がなされるでしょう。また、初期の高温ガス炉はまだ軽水炉型より1基あたりの出力が小さくなるでしょうから、九州電力で最も古い玄海原子力発電所1号機(1975年稼働開始、炉齢36年)の廃炉を新設原発招致の条件とするならば、老朽炉を最新型のより安全な新規炉で置き換えつつ、原子力による発電量を減じてゆくことが出来ます。「1炉新設、1炉廃棄」を続けて行きながら自然エネルギーを導入を進めれば、九州電力は無理なく原子力発電の安全性を高めながらその原発依存度を下げて、スムーズに自然エネルギーに移行して行けるでしょう。
より安全な最新型原発建設の最大の障害である反対活動家たちが、反対活動の最先鋒である貴方によって説得されるなら、こんなに有り難いことはありません。もちろん、四十を過ぎた立派な成人である貴方が、インターネットという世界に開かれた公の場で、それをしないつもりで当初の発言をしたようなことはありませんよね。もし、協力しないつもりなのであれば、「個人的な愚弄のためなら、首都圏に原発を造ってしまえ」というのが原発の危険性を最も良く知っていると自負する貴方の主張になってしまいます。まさかとは思いますが、そんな愚劣な理由で原発建設を奨めたようなことは決してないと信じております。
日本の、いや世界の先陣を切って、つまりは世界初の「反対派による原発誘致活動」という画期的な試みが成功したならば、綾町は世界中のマスメディアから大きな注目を集めることになるでしょう。当然、プロジェクト綾の中心人物であるyasoichiさんは、小さな個人ブログに頼らずとも、世界に向けて彼の提唱する「結いの心」を発信することが出来ると思います。日本人の誰にとっても必要でありながら、日本人の誰にも引き受けてもらえない原発を、尊い自己犠牲の精神、すなわち「愛」をもって誘致してくださるならば、綾町とyasoichiさんは世界中から賞賛の嵐を浴びるに違いありません。また、世界中のマスメディアの注目を集めるだけに、九州電力は綾町新原発に関してはこれまで以上に徹底的な安全管理を行うでしょう。
綾町にとって自分はまったくの部外者でしたので、呼ばれるまでは発言を控えていましたが、転入予定者となった以上、我がこととして今後「プロジェクト綾ブログ」にも積極的に書き込みをしようと思います。まさか、コメントが気に入らないからと言って削除したりはしませんよね。
蛇足ながら申し上げますが、インターネットの世界では、「同一人物が2つ以上のハンドルネームを用いて別人を装いつつ、2カ所以上の場で同様の意見を発表することは、よほどの事情でもない限り重大なマナー違反である」ことが常識として認識されていることをお知らせしておきたいと思います。もしお二人がご存じないようでしたら、これを機会にインターネット利用上の「ネチケット」についても勉強されると良いかと思います。2カ所どころか3ハンドルネーム、3箇所以上のデタラメな人もいますが、まさか流石にそんな人は身近にいないと信じています。
少なくとも、前記事へのコメント欄で福島県民ではないともこー@(^_-)さんが行うべきは私への意見ではなく、貴方が住む九州の電力の4割を原発によって提供する玄海町・久見崎町の皆さんへ貴方の心を結び、感謝の言葉を捧げることであったろうと私は申し上げます。
以下、東京新聞からの引用です。
すぐれもの 高温ガス炉 研究進む次世代原子炉
2011年1月17日
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小型で経済性、安全性は高い。電気だけでなく熱も供給でき、燃料電池車の燃料になる水素もつくれる。そんな使い勝手のよい次世代原子炉「高温ガス炉」の研究開発が各国で進んでいる。国内でも研究炉で各種試験を実施中だが、予算確保が難しく、実用化への道筋が見えない。
(栃尾敏)
茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の高温ガス炉試験研究炉「HTTR」(出力三万キロワット)=図。一九九八年に核分裂が連続する臨界に達した後、安全性や基本性能を確認する試験を続けてきた。
昨年十二月下旬、より厳しい条件での安全性実証試験を実施。炉心の冷却能力が失われたことを想定した試験で、燃料の温度が異常に上昇することもなく、自然に出力が下がり安定した状態になることを確かめた。
計画通りの結果で、今後、さらに過酷な環境で実証試験を続ける予定だ。
【安全で経済的】
高温ガス炉の特徴は何か。原子力機構の原子力水素・熱利用研究センター長の小川益郎さんは「経済性、安全性に優れている。発電だけでなく水素製造など多様な熱利用が可能。電気や熱の消費地の近くにつくれる便利な原子炉」と説明する。
一般的な原子力発電所(軽水炉)は、原子炉でウランの核分裂によって生じた熱を伝える冷却材に水を使う。温度は三百度前後。沸騰させ、蒸気の力でタービンを回し、海水などで冷やし、水に戻す。
高温ガス炉は、燃料は同じウランだが、冷却材は水の代わりにヘリウムガスを使う。温度は約九百五十度にもなる。高温の熱を取り出せるためタービンの発電効率が上がる。軽水炉の蒸気タービンは約30%だが、高温ガス炉のガスタービンは約50%と高効率だ。
水を使わないので機器、配管を簡素化できる。ヘリウムは化学反応しないから燃料や配管が腐食しにくい。また、炉心構造物に耐熱性の高い黒鉛を使用、炉心が溶融しない設計が可能という。
燃料は、ウランをセラミック製被覆材で四重に包んだ粒状(直径約一ミリ)。千六百度の高温に耐え、事故時に放射性物質を閉じ込めることができる。
非常時も軽水炉のように水を強制的に注入せず、原子炉を囲う圧力容器の外側から炉を自然に冷やす仕組みで安全性を確保している。
HTTRは、昨年一~三月、「九百五十度五十日間運転」を達成した。小川さんは「これまでの試験で、燃料の性能、炉心の特性、冷却材の管理など設計の妥当性を確認できた」と成果を話す。
【環境にも貢献】
ガス炉開発の歴史は古い。一九五〇年代に始まり、英国が最初に手掛けた原発はガス炉だった。
だが、軽水炉は百万キロワット以上の大出力化が可能でコストを抑えられるが、ガス炉の適正規模は三十万~四十万キロワットで、大型化には不向き。当初は軽水炉と並走していたが、停滞を余儀なくされた。
最近、再び注目され始めたのは発電だけでなく、地域暖房や海水淡水化など多目的利用が可能なためだ。
特に、地球温暖化対策につながると期待されるのが水素ガスの製造。水素ガスは燃やしても水になるだけのクリーンな燃料だが、天然にはほとんど存在しないから、人工的につくるしかない。
水を電気分解する方法があるがコストが高い。高温ガス炉の熱を利用すれば「二酸化炭素(CO2)を出さずに水から水素をつくれる。六十万キロワットの高温ガス炉一基で、約六十万台の燃料電池車に水素を供給できる。ガソリン価格との競合も可能」(小川さん)。
【世界的に動き】
高温ガス炉開発では中国の動きが加速する。二〇一三年に出力二十五万キロワットの商用炉二基の運転を開始、二〇年までに三十八基を建設する計画がある。米国も高温ガス炉の開発を予算化し、概念設計中。韓国やカザフスタンも意欲を見せる。
HTTRは一九年ごろの水素製造を目指すが、次のステップの実用炉開発は予算化されていない。小川さんは「政策として軽水炉と高速炉が優先され、 高温ガス炉を使う事業者が今はいないのが弱点」と説明。「電源としてだけでなく、CO2削減にも使えることをアピールしたい」と話す。
●記者のつぶやき
軽水炉、高温ガス炉、高速炉…。次世代原発のタイプはいろいろある。研究が進み安全性と経済性は向上する。国の事情に合わせて選び、導入することになるが、大切なのはどの原発からも出る「核のごみ」への対応だ。