まず、事故で犠牲になった大勢の皆様のご冥福をお祈りしたいと思います。すぐそこにある窓から外の世界が見えていながら出ることが出来ず、徐々に水没していく船内に閉じ込められる恐怖は想像もつかない。
何を書いても不謹慎な気がしてしまうので、このブログでも取り上げるかどうか迷っていたのだけれど、疑問に思ったことを書いてみました。
まず、空気の注入について。
「酸素の注入を行っている」という発表が嘘だと判明して紛糾していたようですが、なぜ空気注入くらいで困るのかがわからない。ダイバーを船内に入れるのは大変だろうけど、水面上に長時間船首部分がドライな状態で露出していたのだから、船底に穴をあけてそこから入れればいいだけのことじゃないのか?最初にこれを思いついた時は「穴をあけた途端に超高圧の空気が大量に噴出して、一気に沈んでしまうからだろうな」と思ったのだけれど、よく考えりゃ高圧といったって水深30m程度で船尾部分が着底していたなら、船内の気圧はせいぜい3気圧程度でしょう。3気圧って圧力はバイク乗りなら想像出来るけど、タイヤのビードを上げるときの圧力くらい。船底に直径1cmくらいの穴をあけたって、ジェット気流みたいにすさまじい空気の噴出が起こることはないような気がする。
例えばだけど、船底にφ11くらいの穴をあけ、φ10くらいのパイプを差し込み、差し込み部分の周囲グルリを溶接すれば、パイプと船底との隙間は埋められる。パイプの端にエアツールのコネクターなどをつけておけば、簡単に空気が船内に入れられるでしょう。φ11だと作業中に失われる空気量が多くなるなら、もっと径を小さくすればいい。1本の注入ポートだけだと少量の空気しか入れられなくても、100本も打ち込めば相当の量を入れられると思うよ。
パイプを使わないなら、天井に密閉可能な開閉扉、側面にエアの注入口を設け、そして底面が抜けているボックスを作る。このボックスの底辺を船底にしっかり溶接した後で、天井のフタを開いて船底に穴をあけ、穴があいたらフタを閉じれば注入ポートが設置完了。ボックスの大きさなんて、ドリルの直径プラスαでいい。
こういうの、アイデア倒れなのかな?実現可能性があるなら、開発製作に取り組んでみたいですね。中学校時代の修学旅行では自分もフェリーに乗ったし、大学時代もしょっちゅうフェリーは利用していたので、何か良案がないかと思ってしまいます。
船の構造についても思うところがあるので、次回以降のエントリーに。