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オペラとクラシック音楽に関する肩の凝らない芸術的な鑑賞の記録

1/18(木)N響Bプロ定期/小山実稚恵のモーツァルトP協奏曲20番/新鋭ダーヴィト・アフカムのR.シュトラウスとラヴェル

2018年01月18日 23時00分00秒 | クラシックコンサート
NHK交響楽団 第1877回定期公演(Bプログラム2日目)

2018年1月18日(木) 19:00〜 サントリーホール B席 2階 LA4列 18番 4,800円(会員割引ん)
指揮:ダーヴィト・アフカム
ピアノ:小山実稚恵*
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:篠崎史紀
【曲目】
R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』作品20
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466*
《アンコール》
 ショパン:マズルカ イ短調 作品67-4*
R.シュトラウス:歌劇『ばらの騎士』組曲 
ラヴェル:バレエ音楽「ラ・ヴァルス」

 NHK交響楽団の「第1877回定期公演」を聴く。
 N響初登場となる指揮者のダーヴィト・アフカムさんは1983年生まれの35歳。イラン生まれインド育ちの父とドイツ人母のもとに、南西ドイツのフライブルクで生まれ育った。音楽を学んだのはフライブルクとヴァイマルで、ハイドンからブラームスというドイツの古典派・ロマン派ものを中心に、ブルックナー、マーラー、新ウィーン楽派などを主なレバートリーとしている。今回はモーツァルトとリヒャルト・シュトラウスに、ラヴェルという面白い組み合わせだ。

 R.シュトラウスの交響詩『ドン・ファン』は若々しいフレッシュな響きををN響から引き出す。絢爛豪華なイメージではなく、比較的サラリとしていて、音楽全体が瑞々しいという印象だ。

 モーツァルトの「ピアノ協奏曲 第20番」は、ソリストに小山実稚恵さんを迎えた。アフカムさんはこの短調の協奏曲では陰影の深い音楽を創り出す。小山さんのピアノは、抑制的で音の粒立ちを揃えて来ているという印象だった。もっとも2階で聴いているので、あまり細やかなニュアンスは伝わって来なかったようだ。美しい演奏なのだけれども、あまり多くのことが伝わって来るといった感じがしなかった。
 小山さんのソロ・アンコールは、ショパンの「マズルカ イ短調 作品67-4」。

 後半はまたR.シュトラウスに戻って『ばらの騎士』組曲。冒頭の前奏曲部分はオーケストラがドタバタして縦の線がバラけていたような気がする。テンポを落としてからはアンサンブルはピタリとまとまった。「銀のばらの献呈」シーン辺りではオーボエがソプラノの歌唱のように息の長い旋律を歌わせるが、ホルンやその他のパートは器楽的な演奏というイメージが強かった。管弦楽曲として捉えるなら終盤の三重唱部分のシンフォニックな響きなど、いかにもN響らしい巧い演奏だ。しかし原曲のオペラのイメージからすると、造形的に固く、歌うようなしなやかさがあまり感じられなかった。中間部のいわゆる「ばらの騎士のワルツ」も器楽的にしっかりし過ぎていて、歌うような節回し(踊るようではなく)が感じられないのが、個人的には不満である。『ばらの騎士』は登場人物が歌い続けるオペラなのでワルツも踊るシーンではないし、N響の演奏は真面目すぎる・・・・。

 最後はラヴェルの「ラ・ヴァルス」。この曲の演奏については、少々混沌としていて掴み所のない印象だった。もちろん演奏自体はとても巧いし、色彩的に豊かな表現も見事なのだけれども、どこか面白味が感じられない。まあ、個人的な感覚なのでこれは他の人と共有できる間奏ではないのかもしれない。

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