田舎暮らしの翻訳者 (My way of learning English)

海外ドラマや音楽を通して英語を学んでいる技術翻訳者のブログです。タイトル通り、田舎暮らしです。

「青春を山に賭けて」という本

2010年11月28日 | 本と雑誌

毎回のことですが、この本も何気なく書店で目に入ったもの。買ったのはしばらく前。

青春を山に賭けて (文春文庫) 青春を山に賭けて (文春文庫)
価格:¥ 580(税込)
発売日:2008-07-10

娘の学校の教科書にアルピニストの野口健さんの話が出ていたので、それが頭の片隅にあったのかもしれません。自分で読むというよりも、教材の内容が膨らむことを期待して(つまり娘用として)買いました。娘に見せたら、「その本、野口さんの話で紹介されてるよ」とのことでした。本のタイトルが私の潜在意識の中にあった可能性が高い...。

植村直己さんが偉大な登山家/冒険家であったことはもちろん知っています。確か、私が高校生の頃、マッキンリーで消息を絶ち、当時はかなりのニュースになったことを覚えています。西田敏行さん主演の「植村直己物語」も話題になりましたね。

植村直己物語 [DVD] 植村直己物語 [DVD]
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2004-01-23

で、この本ですけど、登山家/冒険家として捉えていたため、植村さんの文章がどんなものなのか知らず、どちらかというと、ちょっと堅い感じの内容をイメージしていたのですが、全く違いました。使われている登山用語などや漢字使いには聞き慣れないもの、見慣れないものもありますが、非常に読みやすく、内容がおもしろい。

時代もあるのでしょうけど、いきなり米国へ行き、不法就労者と同じ場所で働いて登山費用や渡航費用をかせいだり、ヨーロッパ、南米、アジアで地元の人たちと多くの時間を共有していく様には憧れを抱きます。

情景が頭に浮かぶような場面もあれば、「山に登ってみたいなあ」と思う場面もあります。読者の気持ちを鼓舞するような不思議な魅力が詰まった本だと言えるでしょう。私が小学生の頃に初版が発売されたようですから、今まで読まなかったことが残念でなりません。

ちょっと気持ちが沈んでいる人、将来に不安を抱いている人、学生さんなどには、ピッタリの1冊かも。少なくとも、私の場合は、夜中に読んでいて時間を忘れてしまうほど入り込んでしまいました。色々な生き方があるものです。


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