今週は二度も寄席に行ってしまいました…
しかも同じ寄席、同じプログラム。上野の鈴本演芸場に二度。お金ないのに…バカ!
いや、バカじゃないんだ。
だって「柳家喬太郎に褒められたくて」が完成したんですもん!
ワーイ、パチパチパチパチ。
都合、喬太郎さんとは、4回お会いしました。
いや、「お会いした」なんて言えるようなものじゃない、一方的な「出待ち」です。
最初は「SWA FINAL」のとき。先週お伝えした通り、本多劇場の楽屋にて。
これは出待ちじゃなく、バックステージパスありの態(!)
…うそ。昇太さんにお願いして。
ところが、あろうことか、このとき撮ったお写真が、ああ~
ちゃんと、ちゃんと撮れてなかったの。
だって、手の震えが止まらなくて。 バカ~
フ~ 仕方ない。その顛末を漫画にして(先週のやつですね)、製版して版画にして、それを持って12月14日(赤穂浪士討ち入りの日!)、よみうりホール「市馬・昇太・喬太郎三人会/忠臣蔵でござる」へ向かいました。
「もう一度、喬太郎さんを撮らせて下さい!」
チャンスは、そう何度ももらえるわけじゃない。冷静になれば分かります。
でもその時は必死だから。分かんない。なんとかなる!そう思う。
そんな思いを汲んでもらえたのかもしれないし、単に“危ない奴”って思われたのかもしれませんが、
何れにせよ「いいですよ」と、快く応じてもらえて。泣いちゃうじゃないですか、やっぱり。
で、そんなことを経て、今度はしっかり、描いて、刷って、で、3回目。
先週の月曜日。上野・鈴本演芸場。正月二之席(11~20日)、夜のトリが喬太郎さんです。
この日の演目は「転宅」。
でも高座のあとに声をかけられるかっていうと、難しい。圧倒されちゃって。
それでもね、これまでのやりとりが、臆する自分を押してくれるんです。
いざ、楽屋口へ!
コンコン…
は~い、
最初に応対してくれたのは、二つ目の、さん弥さんでした。
「喬太郎さんにお会いしたいのですが…」
…
「あ~、どうもありがとうございます」と喬太郎さん、しっかり覚えていていただけてて。嬉しい。
「作品、出来上がりました。見て下さい!」
ドキドキでしょ? 「ほう、ほう」と。
でも、この日は「少し預からせていただいてもよろしいですか?」と。
「あ、はい。もちろん構いません。宜しくお願いします…」
「私からご連絡しますから」と。ととと!
さぁ、翌日は大変。ケータイ握りしめ、すぐ出れるように。ソワソワしちゃって仕事にならない。
しかし、何時になれど、ケータイ、鳴らず…
フー
そうだよな。喬太郎さんが連絡くれるなんてね、そんな… バカだね、オレは。
枕を濡らした日。
翌日も、やっぱり同じか。フー
と、しかし、日も暮れ始めたころ、電話が鳴りました!
「ハイ、もしもし」
「柳家喬太郎ですが…」
「アーーーッ!」…
翌日、喜び勇み、再び鈴本演芸場へ。
でも、ホクホクしてたわけじゃありません。だって、どんな答えが返ってくるかは分からないんだから。
バクバクです。震えてます。
この日は、中入り前の桃月庵白酒さんがお休みで、その代演が林家正蔵さんでした。
「何だ、こぶ平かぁ」って。ところがどうして、これがビックリ!良かった~
演目は「一文笛」。
食わず嫌いは、よろしくないね。人を色眼鏡で見ちゃいけません。反省しなきゃ…
さて、トリの喬太郎さん。演目は「小言幸兵衛」。これがまた、もう…参った。
もう話しかけられそうにない。
オレなんかが話かけられる人じゃないんだよ、この人は!身の程をわきまえなきゃ。
で、それでどうするの?帰るの?
いや、でも約束したんだから…って、腹を決めて楽屋口へ向かいました。
もう、口ん中はカラッカラ。声も出ません。
鈴本の楽屋口はトイレに行く途中にあるので、そこに突っ立ってると、他のお客さんから見たら、
「いい年して、弟子入り志願かしら?」ってなもんです。
コンコン…返答なし。
コンコン…返答なし。
突っ立って、だんまり…
しばらくして、ガチャ
出てこられたのは、あっ!帰りがけの喬太郎さんです。
その手には、僕の作った手製のカルトンが…
(つづく)
なんて。
随分長くなっちゃった。
つらつら書いていくと、ダラダラ長くなってしまいます。
この先、まだまだダラダラと書き進め、それから今度は話を詰めて、問題なければ「美術手帖」の来月号に載ると思います。今日中にやります。
来月、是非、確かめてみて下さい。載ってなかったりして。ハハハって、いや、笑い事じゃなく、あり得ますから…
今月が昇太さんで、来月が喬太郎さん。
噺家さんが続く、ってホントは良くないんでしょうけど、ここ、繋がってますんでね。
「今、描きたい人」ってことで自由にやらせてもらってます。
ありがたい、ありがたい。
追記)今日は、来月の立川談春独演会「アナザーワールド11」の発売日。
なんだかんだやってたら、バッチリ、取り損ねました。。。
早々に完売した模様。人気ありますね~
トホホ…
美術手帖では話がかなりコンパクトにまとまって
いますが、やはりこうした悲喜交々があるんですね。
次号も楽しみにしています。
まとめるのがヘタなんだと思います。要約できないんです。
でも、わりと時間軸って大切なので、本来かかった時間だけ文量も増えていいはずなんです。
その辺、なかなか、うまいこといきません。
次号、なんとかまとまりました。
是非、ご覧下さい!